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アフリカの英雄、パトリス・ルムンバ~5つの遺訓

2016-01-21 07:30:02 | アフリカ情勢
昨日の記事で、コンゴ民主共和国の歴史、そしてパトリス・ルムンバの生涯にに想いを馳せるお話をした。そしてルムンバについて、目を引く記事に触れた、というところで話が途切れていたところ。

昨日の記事
コンゴ民主共和国・国家英雄をたたえる日2016


その記事とは、おなじみアフリカのクオリティ誌'Jeune Afrique'より。
Patrice Lumumba en Cinq citation
5つの遺訓で語るパトリス・ルムンバ


彼が残した言葉を引用して、独立への闘争、自由への戦い、パンアフリカニズムの原点を振り返り、パトリス・ルムンバを偲ぶ。彼の遺訓は死後55年を経たいまも、アフリカ大陸に生きながらえている。

ではこの記事の内容をご紹介してみよう。

1960年6月30日、厳粛なる独立の記念式典の日から、それまでベルギー領コンゴと呼ばれたこの国の歴史が刻まれていく。

ジョセフ・カサブブ大統領による演説の後、パトリス・ルムンバはマイクをとった。それは本来予定されているものではなかった。臨席のベルギー国王を前に、コンゴ人の長い独立闘争を思い起こさせた。

彼が半生受けた侮辱。共産主義者、反欧米諸国のレッテルを貼られ、独立の英雄は程なく逮捕われの身に。カタンガに送られる。そして1961年1月17日に惨殺されたのだ。

55年の月日が経ち、彼の殺害に関する経緯はいまだ白日のものとなっていない。まぎれもない汎アフリカ主義者、初代首相あったパトリス・ルムンバ。彼の残した5つの言葉をご紹介しよう。



'Nous avons connu les ironies, les insults, les coups que nous devions subir matin, midi et soir, parce que nous étions des nègres.'
われわれは朝に、昼に、そして夜に、皮肉、侮辱、暴力を受けてきた。我々が黒人であるという理由によって。


'Nous allons montrer ce que peut faire l'homme noir lorsque'il travaille dans la liberté.'
われわれ黒人が自由の中で力を発揮すれば、どんなことができるか、見せつけてやろうではないか。


'San dignité il n'y a pas de liberté, sans justice il n'y a pas de dignité, et sans l'indépendence il n'y a pas d'hommes libres.'
尊厳のない自由はない、正義のない尊厳はない、そして独立なくして、自由はない。



'L'histoire dira un jour son mot, mais ce ne sera pas l'histoire qu'on enseignera à Bruxelles, Washington, Paris ou aux Nations Unies, mais celle qu'on enseignera dans les pays affranchi du colonialisme et de ses fantoches.'
歴史はいつか語るであろう。しかしそれはブリュッセルやワシントン、パリ、はたまた国連で教えられる歴史ではない。植民地主義や傀儡から解放された国で教えられる歴史である。



'L'Afrique écrira sa propre histoire et elle sera, au nord et au sud du Sahara, une histoire de gloire et de dignité.'
アフリカは、サハラの北であれ、南であれ、自らの手で歴史を書き綴るだろう。栄光と尊厳の歴史を。



逝去後、55年が経過した今、アフリカはルムンバの理想に向かっているだろうか。栄光と尊厳にもとづく歴史を刻んでいるだろうか。ルムンバが天国から見たアフリカは、いったいどう映っているのだろうか。

(また来年)

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