昨日の記事で、コンゴ民主共和国の歴史、そしてパトリス・ルムンバの生涯にに想いを馳せるお話をした。そしてルムンバについて、目を引く記事に触れた、というところで話が途切れていたところ。
昨日の記事
コンゴ民主共和国・国家英雄をたたえる日2016
その記事とは、おなじみアフリカのクオリティ誌'Jeune Afrique'より。
Patrice Lumumba en Cinq citation
5つの遺訓で語るパトリス・ルムンバ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/cf/5fbc09dbf9c887686ef1a7ffd88772f0.jpg)
彼が残した言葉を引用して、独立への闘争、自由への戦い、パンアフリカニズムの原点を振り返り、パトリス・ルムンバを偲ぶ。彼の遺訓は死後55年を経たいまも、アフリカ大陸に生きながらえている。
ではこの記事の内容をご紹介してみよう。
1960年6月30日、厳粛なる独立の記念式典の日から、それまでベルギー領コンゴと呼ばれたこの国の歴史が刻まれていく。
ジョセフ・カサブブ大統領による演説の後、パトリス・ルムンバはマイクをとった。それは本来予定されているものではなかった。臨席のベルギー国王を前に、コンゴ人の長い独立闘争を思い起こさせた。
彼が半生受けた侮辱。共産主義者、反欧米諸国のレッテルを貼られ、独立の英雄は程なく逮捕われの身に。カタンガに送られる。そして1961年1月17日に惨殺されたのだ。
55年の月日が経ち、彼の殺害に関する経緯はいまだ白日のものとなっていない。まぎれもない汎アフリカ主義者、初代首相あったパトリス・ルムンバ。彼の残した5つの言葉をご紹介しよう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/df/ad2ee6342482b777ee7b2ef4acfc1ee7.jpg)
'Nous avons connu les ironies, les insults, les coups que nous devions subir matin, midi et soir, parce que nous étions des nègres.'
われわれは朝に、昼に、そして夜に、皮肉、侮辱、暴力を受けてきた。我々が黒人であるという理由によって。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/b1/ea344dca37546b208ebdff05ceca76f5.jpg)
'Nous allons montrer ce que peut faire l'homme noir lorsque'il travaille dans la liberté.'
われわれ黒人が自由の中で力を発揮すれば、どんなことができるか、見せつけてやろうではないか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/98/7b9835b4a843e96fd3163dda85852fea.jpg)
'San dignité il n'y a pas de liberté, sans justice il n'y a pas de dignité, et sans l'indépendence il n'y a pas d'hommes libres.'
尊厳のない自由はない、正義のない尊厳はない、そして独立なくして、自由はない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/29/4866ad6a07c197cc380fb3df95886929.jpg)
'L'histoire dira un jour son mot, mais ce ne sera pas l'histoire qu'on enseignera à Bruxelles, Washington, Paris ou aux Nations Unies, mais celle qu'on enseignera dans les pays affranchi du colonialisme et de ses fantoches.'
歴史はいつか語るであろう。しかしそれはブリュッセルやワシントン、パリ、はたまた国連で教えられる歴史ではない。植民地主義や傀儡から解放された国で教えられる歴史である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/52/4bafbaa1992d7606fba17a599899bc77.jpg)
'L'Afrique écrira sa propre histoire et elle sera, au nord et au sud du Sahara, une histoire de gloire et de dignité.'
アフリカは、サハラの北であれ、南であれ、自らの手で歴史を書き綴るだろう。栄光と尊厳の歴史を。
逝去後、55年が経過した今、アフリカはルムンバの理想に向かっているだろうか。栄光と尊厳にもとづく歴史を刻んでいるだろうか。ルムンバが天国から見たアフリカは、いったいどう映っているのだろうか。
(また来年)
昨日の記事
コンゴ民主共和国・国家英雄をたたえる日2016
その記事とは、おなじみアフリカのクオリティ誌'Jeune Afrique'より。
Patrice Lumumba en Cinq citation
5つの遺訓で語るパトリス・ルムンバ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/cf/5fbc09dbf9c887686ef1a7ffd88772f0.jpg)
彼が残した言葉を引用して、独立への闘争、自由への戦い、パンアフリカニズムの原点を振り返り、パトリス・ルムンバを偲ぶ。彼の遺訓は死後55年を経たいまも、アフリカ大陸に生きながらえている。
ではこの記事の内容をご紹介してみよう。
1960年6月30日、厳粛なる独立の記念式典の日から、それまでベルギー領コンゴと呼ばれたこの国の歴史が刻まれていく。
ジョセフ・カサブブ大統領による演説の後、パトリス・ルムンバはマイクをとった。それは本来予定されているものではなかった。臨席のベルギー国王を前に、コンゴ人の長い独立闘争を思い起こさせた。
彼が半生受けた侮辱。共産主義者、反欧米諸国のレッテルを貼られ、独立の英雄は程なく逮捕われの身に。カタンガに送られる。そして1961年1月17日に惨殺されたのだ。
55年の月日が経ち、彼の殺害に関する経緯はいまだ白日のものとなっていない。まぎれもない汎アフリカ主義者、初代首相あったパトリス・ルムンバ。彼の残した5つの言葉をご紹介しよう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/df/ad2ee6342482b777ee7b2ef4acfc1ee7.jpg)
'Nous avons connu les ironies, les insults, les coups que nous devions subir matin, midi et soir, parce que nous étions des nègres.'
われわれは朝に、昼に、そして夜に、皮肉、侮辱、暴力を受けてきた。我々が黒人であるという理由によって。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/b1/ea344dca37546b208ebdff05ceca76f5.jpg)
'Nous allons montrer ce que peut faire l'homme noir lorsque'il travaille dans la liberté.'
われわれ黒人が自由の中で力を発揮すれば、どんなことができるか、見せつけてやろうではないか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/98/7b9835b4a843e96fd3163dda85852fea.jpg)
'San dignité il n'y a pas de liberté, sans justice il n'y a pas de dignité, et sans l'indépendence il n'y a pas d'hommes libres.'
尊厳のない自由はない、正義のない尊厳はない、そして独立なくして、自由はない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/29/4866ad6a07c197cc380fb3df95886929.jpg)
'L'histoire dira un jour son mot, mais ce ne sera pas l'histoire qu'on enseignera à Bruxelles, Washington, Paris ou aux Nations Unies, mais celle qu'on enseignera dans les pays affranchi du colonialisme et de ses fantoches.'
歴史はいつか語るであろう。しかしそれはブリュッセルやワシントン、パリ、はたまた国連で教えられる歴史ではない。植民地主義や傀儡から解放された国で教えられる歴史である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/52/4bafbaa1992d7606fba17a599899bc77.jpg)
'L'Afrique écrira sa propre histoire et elle sera, au nord et au sud du Sahara, une histoire de gloire et de dignité.'
アフリカは、サハラの北であれ、南であれ、自らの手で歴史を書き綴るだろう。栄光と尊厳の歴史を。
逝去後、55年が経過した今、アフリカはルムンバの理想に向かっているだろうか。栄光と尊厳にもとづく歴史を刻んでいるだろうか。ルムンバが天国から見たアフリカは、いったいどう映っているのだろうか。
(また来年)