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アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

なぜアフリカ人は携帯二台持ちなのか?〜アフリカケータイ事情(4)

2017-02-28 13:30:06 | アフリカビジネス
貧しいことが代名詞としてとおってきたアフリカ。以前はスマホはおろか、携帯電話を持つこともステイタスとされていた時代があった。しかし現在、多くの都市部ではみんなが携帯電話を持つ時代。

そして統計上は、携帯電話保持率が100パーセント超となっている国も少なくない。つまり、一般層でもすでに二台持ち時代になってきたということ。確かに街で出会う人の手に、二つ、三つの携帯が目につく。



先般、南アフリカで開催された業界セミナーでの様子が当地メディアで報じられている。これによるとここから一年後の2018年初頭までに、アフリカ大陸で約3億5千万台、2019年には5億6千万台のスマホが流通するとみられている。そう、いよいよアフリカにとっても、スマホは欠かせない存在となりつつある。そしてヨーロッパ、アジア、北米市場でスマホはすでに飽和。業界の最後の望みはアフリカだ。

「なーんだ、アフリカってもうバリバリにリッチなんだ〜」

うん、日進月歩のこのセクター、確かにそういう面もある。クオリティさえ問わなければ、中国製や、アフリカ製のスマホだって50ドルくらいで手に入る!

スマートフォン、メード・イン・マリ!

しかしそれだけでリッチと決めつけるには、ちょっと早とちり。無理しても二台持ちしなければならない事情がある。

まずは一社では確実な通信ができない。アフリカのビジネスの中心地では、どの通信キャリアのサービス網でも電波をキャッチできるが、一歩人々が住むダウンタウンに行くと、必ずしもカバレッジが十分でない。モザイクのように、色々なキャリアのカバーエリアが重なり合う。

さらに地方部ではそれが顕著。だからちゃんと連絡が取れるようにするには二つも三つも携帯端末が必要なのだ。


それから、アフリカの携帯市場において、加入者の98%がプリペイド型チャージ式のサービスを利用しているという統計がある。つまり待ち受けが基本で、かける側も常にデポジットを意識。そしてこういうことになる↓

アフリカケータイ事情(1)~しつこいワン切り、その訳は?

そしいう中で価格競争が激化。今は同じ携帯電話間の通話は割引、ないし無料というキャリアも出ている。少し本体が高くても、携帯を別に持ちたくなるモチベーションが見えてくる。


アフリカのケータイ事情、決してリッチな層ではない人々にも浸透する二台持ち、三台持ち。端末の数だけユーザーに課せられた不便と便益が交錯する。

(つづく)

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