ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

アフリカビジネスの黒いウワサ?〜オモテもあればウラもある

2017-07-22 15:30:45 | アフリカビジネス
アフリカのビジネス道、表もあれば、裏もある。
絶ゆることなき、ビジネス界のウワサ。


もちろんアフリカビジネスには大きなチャンスがあるし、商売で成功している人も多い。しかしそんなことよりも、巷の噂となるのは、どちらかというと「ウラ」の話。洋の東西を問わず、そっちの方が話題として面白いのだろう。

(写真と本文は直接関係ありません笑。)



先日、ある外国人クラブでの話、とあるアフリカのA国でのビジネスの話に及んだ際、ヨーロッパ系業界大手企業がコソコソ話を。

「あの国のX公社はヤバイぞ。結局、事務局長が狙ってるのはアガリだ。表には出てこないが、契約した業者は●%を上納する約束をするかどうか。払わない業者は、契約とっても、あとから難癖つけられてビジネスから締め出される。あそこの案件は取っちゃいけないぞ、というのはヨーロッパ企業コミュニティでは知られた話だ。」


ケース2、別のアフリカの国、B国での話。

「鉱業セクターのコンセッション、入り口はいいけどなかなかビジネスはクローズできない。さんざん授業料を払わされた上で、最後までしゃぶり尽くされる。ポテンシャル?!そんなものはビジネスを図る尺度にはならないね。なにはなくとも、リスクを共有できる、マトモなパートナー探し。その目利きが重要だ。」


ケース3、こんどはアフリカのC国の話。とある現場でのC国政府側の案内。

先方「この工事はアジアの新興国、D国が資金を供与し、D国の建設業者が工事を行っている案件です。」
ンボテ「それはソブリンローン(公的資金としての借り入れ)?それとも民間資金による事業?」
先方「ソブリンの方です。」
ンボテ「建設業者はどうやって選んだんですか?」
先方「D国の資金ですから、D国企業と随意契約です。」
ンボテ「あれ?この規模の案件、普通は法令で国際入札する仕組みになっているんじゃ・・・?」
先方「それは公共調達局に聞いてください。あ、コンサルタントは入札で選定してますよ。だからヨーロッパのE国籍のコンサルタントがとってます。」
ンボテ「え?!そこだけ国際入札?!」
先方「そうです。だって、D国には当地の法令も、言語も、基準もわかる人がいないですからね。そこはヨーロッパ系企業にお願いしないと。」


お次はケース4、F国政府からのPPP(官民パートナーシップ)による事業を請け負っているヨーロッパ系企業の現地社長のボヤキ。

「F国政府からの要求がめちゃくちゃだ。でっかいものを、高品質で、とにかくありえないスピードでやれっていう。でもリスクはシェアしない、PPPなんだから企業側でとれっていうんだ。」

ンボテ「でもおたく、たくさんの事業やってますよね。そんな事業なら、採算取れないんじゃない?!」

先方「わかるまで何年でも時間をかけて交渉するしかない。ある案件では4年、最長では13年も交渉した案件がある。でも最後はどの事業もそれなりの採算ラインに持ってこれている。忍耐、寛容、冷静、信頼、そして粘り強く。こちらもアフリカを知っているからね。」

ひえー、13年。さすがはアフリカ経験の深い企業。


ケース5。G国でPPP(官民パートナーシップ)による大プロジェクトを手がけるフランス人ビジネスマンとの食事の席で、極め付けの話に。

「ビックリした。今さっきG国政府から突然のレターで、コンソーティアムの相手方、アジアのH国籍企業の退場が、突然に申し渡されたんだ。」と先方。「いわく」のそのレターを見せながら語る。

「なんでもH国側は、気前のいい資金繰りの口上で、G国政府からの熱い期待を誘い、利権を先取りしてきたが、一向に資金を持ってこない。政府はさんざん待たされた挙句、結局ブローカーがトンヅラしたって話。この会社、パートナーである我が社にもさんざんアグレッシブに食い込んできたのに、今となっては雲隠れ。G政府は主犯のH国ブローカーの行方を追っているって話なんだ。」


ビジネス社交界にはつきもの、ウラ話の類。でもここでこんな噂をしている人たちも、みんなビジネスが成立しているからここにいる。

「忍耐、寛容、冷静、信頼、そして粘り強く」。含蓄の深い言葉。いや、これって世界中どこにでも通じる地道な仕事の進め方??アフリカビジネスに魔法はないけど、必要以上にリスクを恐れる必要もない。アフリカを知り、地道に食い込めば、百戦危うからず、だろうか。

(おわり)

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