大江山に咲く秋の花を求めて、少し場所を移動することにしました。
行先は、春にフデリンドウを見かけた場所です。
くねくね道を車で登った先で見かけたのは・・・
センブリ!!
リンドウ科センブリ属の二年草。
とても可愛い花ですが、そのお味は超苦く、「千回振り出しても苦い」からセンブリと名付けられたとか。
リンドウの仲間はどれも生薬として使われますが、センブリはその中でも特に有名。
花が咲いている時期の全草を乾燥させたものを「当薬」といい、健胃消化剤として利用されるそうです。
まさに、「良薬は口に苦し」ですね。
花のアップです。
真っ白ではなく、紫のストライプが入っているのが洒落てますね。
中央の黄緑色の斑点は蜜腺、そこから細い毛が生えています。
以前は奈良の里山などでもよく見かけましたが、今はどうなんでしょうか。
さすがに新・花の百名山に選ばれている大江山だけのことはありますね~
「山歩き」しなくても、あちこちで見かけました。
近くにはまだ咲き始めでしたが、リンドウ(リンドウ科リンドウ属)も!
センブリほどではないと思いますが、リンドウも苦く、「竜胆」という生薬名で健胃消化剤になります。
苦いのは苦手なので、あまり飲みたくないですが・・・
花を愛でるので十分です。
沢山咲くと花束のようになりますが、少し早かったようです。
キキョウのように雄性期と雌性期があるようです。
上の写真は雌蕊しか見えないので雌性期でしょうか。
こちらは沢山の蕊が見えるので雄性期? それにしては蕊の形が不思議ですね~
ということで、センブリ、リンドウを見られたので、目的の2/3は達成しました。
あと一つ、リンドウ科を見たかったのですが、あいにく付近では影も形もありません。
仕方がないので、先日行ったやんたんの渓流の向こう側にちょこっと咲いていたお花に登場してもらいましょう。
ピンボケ写真でお茶を濁してすみません。
その花とは、ご覧の通り、アケボノソウです。
特徴的な蜜腺も見えないほど遠くの暗い森の中に咲いていました。
(それを見つけた私はすごいでしょ・・・笑)
アケボノソウはリンドウ科センブリ属。
センブリと同じ属ですが、薬効は明らかではないそうです。
これで一応、秋に見たかったリンドウ科三種を制覇~
(ちなみに、後ろのレースのような葉は、虫に食われたミカエリソウです)
大江山に戻ります。ヤクシソウが咲き始めていました。
ニガナに似た花と思ったら、それもそのはず。キク科ニガナ属でした。
すこしだけ咲いていたアザミにイチモンジセセリが・・・
あれよあれよと三匹も!
後ろの花にも一匹止まっているのが見えるでしょうか。
ツマグロヒョウモンです。
オスの方。
その時、ふわりふわりと大きなチョウが・・・
なんとアサギマダラがそのあたりを漂っています。
ひょっとしてアザミの蜜を吸いたい?
でも先客万来だったので、諦めてどこかに行ってしまいました。
惜しい!
ということで、見たかったリンドウ科特集はこのへんで。
景色も結構綺麗でしたよ~
さてさて、次は前に来た時から気になっていたあの場所へいきますよ~
【撮影:2021/10/9 大江山】