甘酸っぱい日々

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ライスさん、キングオブコント2016・決勝進出おめでとう

2016-09-15 00:32:30 | お笑い全般
はぁ……本当に良かったなぁ……。
もう5日前のことなのに、まだまだ余韻に浸っていて、
しみじみ良かったなぁ良かったなぁって、何度も思っています。

ライスさん、キングオブコント2016の決勝進出、本当におめでとうございます。

キングオブコント2016
しずる、タイマ、かもめんたる、ライスら10組「キングオブコント」決勝進出(お笑いナタリー)


私は今年、準決勝両日、そして決勝進出者発表記者会見、
さらに翌日のライス出演のK-PROさんライブを見に行くことが出来ました。
それぞれについては、また後日詳細を書きたいと思うのですが、
取り急ぎ、全力で追いかけた3日間のことをかいつまんで書いてみようと思います。



まずは9/8、準決勝1日目。
この日出場したのは30組。
ライスは10組目、3ブロックの2番目の出番でした。
明転して、白シャツに黒ベスト姿の関町さんが下手側にいて、受話器を握るしぐさ。
あぁ、屋敷の侵入者できたか、そうきたか。
そこからの関町さんの一発目のセリフが、
もう、口調が強すぎるし、トーンが高すぎるし、気合が入りすぎなのがすぐにわかるよ(笑)
冒頭の部分、まだ笑いどころに入ってないのに、一部のお客さんからクスクス笑いが来てしまってるし、
もう~大丈夫かなぁ……と、一瞬思ってしまった。
思い起こされる去年の悪夢
でも、そこからテンションが空回ったりすることなく、しっかりとお客さんの心を掴んでいく。
客席がどんどん沸いていくのがわかって、それが舞台上の本人達にも伝わって、さらに本人達も乗ってくる。
客席を巻き込んでもっと強くなる。
こういうライスの場面、特に2015年の前半辺りからよく見るようになっていましたが、
それがこの大舞台で発揮できて、その姿を見られたことが、本当に嬉しかった。

もともとこのネタ(命乞い)は、2014年12月のライスドキャストで初めてやったネタ。
私は、この前の「ライスLIVE」というライブで、新しいネタをたくさん作っていて、そのどれも本当に面白かったため、
今年はもう少し最近のネタを持ってくるかと思っていたので意外でした。
でもきっと、このネタは今まで色んなところでやってきて、
「育てている」という感覚が大きかったんじゃないかなぁと。
このネタ、基本的な仕組みは本当にシンプルで、
しかも初めてやった時から、ストーリーや流れ的な面で大きく変えてる部分はなくて。
けれど、色んな場で何度も試すことによって、
ライス本人達の「巻きこみ力」とか「人間力」みたいなものが鍛えられ、
人を惹きつけられる力が生まれてきたのではないかなと思います。

ネタが終わった後、満足感でじんわり心が温かくなった。
ありがとうね。ありがとう。
この素晴らしい場所へファンを連れてきてくれてありがとう。
ライスが好きで幸せだよ。

でも、いくら客席が沸いていても、結果はどうなるかわからない。
準決勝の場なんて、みんなウケてるし、みんな面白い。
その中で一つ抜きん出るなんて大変なことだ。
それに審査員の好みもあるから、どうやったら勝てるかなんて、明確な答えはない。永遠にわからない。
だから、1日目終わりでは、とにかくこの幸せな気持ちだけを大切にして、
それ以上のことはあまり考えないようにしていました。


9/9、準決勝2日目。
この日も、面白いコントをたくさん見ることが出来ました。最強に豪華なネタライブ。
でも、全体的によく受けていた印象の一方で、
昨日のライスと同じくらいウケをとることが出来た組はあまりいなかったように感じられて。
ここで、明確に意識しようと思った。信じようと思った。
今年のライスに決勝に行ってほしい。

キングオブコント準決勝2日目では、例年、入場する際にある抽選があり、
記者向けの決勝進出者発表記者会見に入れるお客さんが決まります。
ありがたいことに今年、その会見に入らせて頂くことができました。
私、準決勝にもう何回も行ったことあるのに、抽選に外れ続け、一回も会見に入れたことが無かったんです。
だから全てが初めて。
お客さんが案内されるのは、赤坂BLITZ1階席の、一番後ろのイスのさらに後ろの狭いスペース。
そこに立ち見。段差も何もないため、前の人の頭でほとんど前は見えません。
客席には準決勝を戦ったセミファイナリスト達が続々集まってきて、いよいよ会見が始まりました。

ファイナリストは10組。
次々と名前が読み上げられていき、「次こそ、次こそ」と思いながらもなかなか来ない。
7組目で「ラブレターズ」が呼ばれた時、その「ラ」の文字に反応して、体がびくっとなってしまって(笑)
その時に、私は本当に期待してるんだってことを自覚した。
だからもうそれからは、祈るような気持ちで前を見つめていた。
「ライス」という名前がコールされたのは、9組目。
本当に良かった。気付いたら叫んでいた。
遠かったから彼らの表情がどんな感じかは、ほとんど見えなかったんだけれど、
壇上に上がって、MCのあべこうじさんと絡む時に2人とも
「僕ら無名なんですからもっと早く呼んでくれないとー」「有名な人が先に出ちゃったよー」
とかなんとか言ってるのを見て、あぁ、この舞台でも、いつものライスだなぁって。
壇上に上がった関町さんが、客席の他の芸人さん達を見ながら、
「うわぁーこういう景色なんですねー」なんて言って、ちょっと性格悪いボケみたいな感じになっていましたが(笑)、
でも、きっと本心だよね。ずっと、見たことがない景色だったんだよね。
しかしあべさんとの絡みであんまり面白いこと言えず、盛り上がらず、
「ここの面白さで合格取り消しってことにならないですよね?」などと不安になり始めていたのも、
ライスらしいなと思ったのでした(笑)

ファイナリストは、一旦舞台袖にはけて、Tシャツを着てから会見に再登場します。
その時の呼び込みはエントリーナンバー順。去年の準決勝進出組は、五十音順に番号が振られます。
ライスは去年準決勝に行けなかったので、エントリーナンバーが早かったんです。
ファイナリストの呼び込みで、最初に壇上に呼ばれたのがライスだったんです。
ライスが他のどの芸人さんよりも早く、一番初めに、
2016年のファイナリストTシャツを着て、人前に立ったんです。
ライスが初めてなんですよ。一番早かったんですよ。
すごいことじゃないですか。
たったそれだけだけど、すごいことじゃないですか。
去年のあの悔しさや苦しさが、こんな形で報われるとは思っていなかったよ。

会見のことはまた別記事に詳しく書きたいと思いますが、
一番ぐっと来たのは、一緒に決勝に行けたしずるのこと。
村上さんがコメントを求められていた時に、わざわざライスの名前を出してくれて。
 「ライスとは同期で、2組で決勝へ行くのは憧れというか夢だったんで。
  でも、ここからは敵として全力で戦います」
このコメントを聞いている瞬間、これって夢なのかなって思った。
ライスとしずる。この仲良しにして永遠のライバルの2組が、決勝の舞台で戦うなんて。
こんな、ファンの妄想が実現するなんて。目の前でその光景が繰り広げられているなんて。
ずっと夢みたいなほわほわした気持ちで、会見は終わったのでした。

5組が初進出「キングオブコント」決勝、ライス関町「こういう景色なんですね!」(お笑いナタリー)
ライス、しずる、ななまがりらが『キングオブコント2016』決勝進出!
9番目に呼ばれたライス・関町「人が悪いですぅ~!」とホッと胸を撫で下ろす!!(よしもとニュースセンター)

「先月の給料三千円」だが優勝賞金は一千万円 「キングオブコント2016」ファイナリスト10組決定(エキレビ!)


そして3日目は、K-PROさんのライブ、「翌日のCONTE人」へ。
出演者はオールコント師。
三福エンターテイメントさんMCで、昨日までのKOCの激闘の裏話トークを聞けるという、
ファンの願望を具現化してくれたライブでした。
冒頭はファイナリスト、ライスとだーりんずのトーク。
オープニングで呼び込まれる2組。
しかし、最初に出てきた田所さんが何故か浮かない顔。
すると、その後から出てきた関町さんとだーりんずの2人は、ばっちりファイナリストTシャツを着ていました!
田所「ちょっと待ってよー着るなら連絡してよー」(笑)
ということで、関町さんだけだったけれども(笑)、
間近であの赤いTシャツを着ているところが見れたことで、
あぁ夢じゃなかったんだなって改めて感じることができました。
K-PRO児島さんのツイート


まとまりなくだらだらと書いてきてしまいましたが、本当に幸せな3日間でした。
間違いなく、一生忘れる事の出来ない、私のライスファンとしての大切なページになりました。

決勝進出者発表の記者会見、壇上のライスを見ながら、
なんだか色々なことが、走馬灯のように頭の中を駆け巡っていました。
本当に、ここまで、色々あったよね。
KOC2回戦で落ちたりとかさ、
田所さんのブログが荒れたりとかさ、
関町さんが配信で放送禁止用語言ってスタッフさんから怒られたりとかさ、
クリスマスイブに関町さんが元カノさんにフラれたりとかさ、
またKOC2回戦で落ちたりとかさ、
東日本大震災の影響で単独が延期になったりとかさ、
単独やりたいのに会場押さえられてなかったりとかさ、
同期がどんどん辞めたり解散したりしていくのとかさ、
またまたKOC2回戦で落ちたりとかさ
……だいたい2回戦で落ちてますね(笑)(笑ってる場合じゃない)
本当に色々ありましたよね。

いいことばっかりじゃなかったし、頭に来たことも一度や二度じゃないし、もう無理だと思ったこともある。
っていうか私は一時期ライスから離れていた、言わば出戻り組なので、何も偉そうなことを言える立場ではない。
でも、面白かったから。
ずっと面白かったから、今も好きなんだ。
きっとファンの見えるところには出てこない、
苦しいことも、悔しいことも、理不尽なことも、一杯あったと思うけれど、
それでもずっと頑張ってきてくれてありがとう。

本当の勝負はこれからだ。
どうかライスが全力を出し切れますように。
決勝に残っている10組が、みんな最高のパフォーマンスをして、素敵な大会になりますように。