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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

他人と家族

2019-06-14 21:27:51 | 建築雑談
凄く吸い込まれそうな景色。

優しいんだけど、背筋が寒い感じもする景色。

誰しも色んな表情や思いがあるんですよね。
一つやグループにはくくれない。

というのを、今日十日町を訪れた帰りに思っていました。


話は2日前に戻ります。


ひょんなことから知り合いました。

ひょんすぎて、

初めての会話が「じゃぁ、いつ会いましょうか」っていう、何歩かすっとばした会話。

そのアポが今日だったのですが、私が向かった先は

ギルドハウス十日町を運営されている西村治久さん

なんの仕込み写真かと思ったら、自然体でいるところを奥さんに一瞬のスキを突かれて撮られたんだとか。

これだけで西村さんのポテンシャルが計り知れないことを理解しました。

で、ギルドハウスって知ってます?
日本語に直すと
すみびらき

私、最初聞いたとき脳が「炭開き」と変換して、キャンプ用語か何かと思ったんですが、
正しくは
「住み開き」

余計分かりません。

詳しく知りたい方はこちら

何かって言うと、単に自分ん家にちょっと誰かを居候させること。

シェアハウスっていう言葉になっちゃうと大家さんと借り手という立場になっちゃいますが、住み開きの場合は「同居人」的な関係になります。

息子さんや娘さんが、成人しても実家に居座る場合、「生活費を家に入れろよ」ってなるじゃないですか。
それの他人バージョン。
家賃とか決まった金額はなく、僕毎月これだけ生活費入れるんで居候します、っていうスタイルのシェア。

無理がないんです。

皆さんがそこに集まる理由は様々なので、どんな特性が~というのは語れないんですが、ここでは自発的で積極的なコミュニティが生まれていました。


作れる人がみんなのごはん作るとか。
じゃぁ、食器洗いますね、とか。

今日に限っては、
「あ、鈴木さん、お昼食べてく?」

「あ、はい、せひ」

「あ、じゃぁ、鈴木さんも手伝う?」

「あ、はい、ぜひ」

そこに、住民の方、登場

「今日、何作りましょうか。」

その後あーだ、こーだがあり、メニューが決まり、

気が付いたら私が包丁握って、鍋振ってました。

おぉ、自発かつ積極的ぃ。


我が家なんて、当番決めてそれらをこなしているので、ある意味家族より自然体で過ごしているんです。

友達に相談できる秘密はあるけれど、家族には言えない秘密があったりとかしませんか。
私が10年前に書いた記事の通り、家族がみんな団らんしてるかって言えばそうでもない。

ある方が言ってました。
もしあなたが今外出して、突然後ろから誰かに包丁で刺された場合、
それは家族である可能性が高いんです。

変な意味じゃなくて、日本の殺人事件の場合、被害者と加害者は家族や恋人などの関係であることが多いんだそうです。
ニュースを振り返ると確かにそう。

見ず知らずの人には、むやみやたりに近づいちゃダメって言葉が標語のように使われますが、実は・・・

って、暗い話をしたいんじゃなくて、今の(昔からかもだけど)暮らし方って多様なんですよ。
多様って言葉でひとくくりにできないくらい多様なんです。

家族をするために家族に何かを押し付けてたりしませんか。
家族をするために家を建てていませんか。
とても貴重な時間ですので、取り繕わずに自然体で過ごしてください。


そんな話を西村さんとしてきました。
そしたら景色が沁みましたね。



変化があったり、受け入れたり、なじんだり、しながら。



そんな話の続きをシンポジウムでしようかなと思っています。
絶賛、お申込み受付中です。





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