現代における住宅の設計で必要な事は、建物が立体である事です。
完全に頭の上に?が浮かんだ方、すいません。
少しお付き合いください。
立体じゃなきゃいけないとはどういう事?
じゃぁ、平面の住宅なんてあるの?
ここで言う平面住宅とは平屋の事です。という事は、立体とは2階建て以上の事。
立体じゃなきゃいけない決まりはありませんが、現代の住宅事情が立体にさせています。
究極の住まいは平屋にあると思っています。どう考えたって、使いやすいですから。まぁ、その議論は戦後の住宅事情の中で繰り返されているわけですが、戦前の民家から戦後のnLDKやワンルームの様式に移り変わったのは、平面から立体の移行と言えるでしょう。
そして、ミニストックで取り組むべき立体とは、2階建てが2階で終わらない事。ただし、スキップフロアは構造が複雑になりすぎて経済設計の枠から外れてしまいます。
4/11加筆:スキップフロアと経済設計は一概に相関性のある話ではないですね。スキップさせた結果、外部について外壁面積や屋根面積が増えたり、内部において階段面積や廊下が増えた場合にコスト増と言えますが、スキップさせなくとも同様なコスト増は考えられますし、スキップフロアは余計な容積を増やさない設計手法でもあるので、勘違いに気が付きました。訂正してお詫び申し上げます。
ここから話が戻ります。
横に延びる設計ではなく、縦に延びる設計をシンプルに最大限に使いこなす事。法順守も同時に取り入れなければいけませんので、通常のフロアレベルで生活が行われ、床下や小屋裏などの余剰空間は収納としています。
さらに立体を有効に使いきるのは、床の存在だけではありません。
nLDKの発想は、どうしても空間の広さを床の広さでイメージしてしまいます。「リビングは何帖欲しい」とか思っちゃうのはその表れです。
しかし、立体で設計する際は、床と天井高の組み合わせで部屋の広さが決まり、狭小住宅においては特にそれが重要になります。
ただでさえ狭いのに吹き抜けにどうしてもこだわる理由は、空間の広さを求めているから。
1階2階どこを歩いても同じ天井高の家は、立体とは言えません。平面だけで考えられた設計です。
平面だけで考えられた家は当然床面積が広くなる事でしょう。
吹き抜けを含んだ立体の設計は、経済設計の第一歩です。
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