バイクのブログ(YSP大分)

前はYSP大分の公式ブログでしたが、そちらでは少し書きにくいこともこちらで書いていきたいと思います。

2014YZ試乗会に行ってきました!(ヤマハ・YSP大分)

2013-12-02 06:59:03 | モータースポーツ
こんにちは。FM大分レディオクルージング(月)
「今日もバイク日和」でお世話になっております、ナルさんこと河野成久です。

12月最初の日曜日となった12月1日。
早いもので今年もあとひと月ですね。

この日、熊本県のHSR九州で
モトクロス用コンペティションバイク(競技用バイク)
YZ250F、YZ450Fの試乗会が開催されましたので、
話題の後方排気モトクロッサーを体験してきました!

2012年型YZ250Fを所有する私としては
どれくらいYZが進化したのか、非常に楽しみです。



この日は、ここ熊本にしては珍しく
会場に到着するちょっと前から
ポツポツ雨が降り出しましたが、

幸いにもお天気は持ち直し、

朝のうちこそコースもかなり滑りやすかったものの
徐々に乾いてきて午後にはベストコンディション。

お昼からのライディングスクールにも
写真のようにたくさんの方が参加しました!
(当店からも2名にご参加いただきました。)



さて、試乗会に行けなかった方のために
早速2014年モデルYZがどんなバイクなのかを見てみましょう。

250Fは特に今年から、450F同様に「後方排気」となりました。

後方排気とは、一般的なバイクは
マフラー(エキゾーストパイプ)が前からでて
そのまま後ろへと排気されますが、

YZは写真でお分かりのように
シリンダーの後ろから一旦マフラーがでて

エンジンの周りをぐるりと周り
再び後方へと排気されるかなり特異なシステムなのです。



そしてそのエンジンのシリンダーは、
後方へと大きく傾いているのが見えますよね。

ほぼシート下にあるガソリンタンクとあわせて、

モトクロスバイクとしての
理想的な重量バランス(マスの集中)を実現しています。

これがコーナーリングや
ギャップでの走破性の向上に大きく関係。

こんな変わったレイアウトのバイクは
モトクロスのみならず、
ロードバイクを含めて探しても、YZ以前には全くありません。

つまりYZは、ある意味モーターサイクルの概念を
変えてしまうような歴史的モデルであるとも言えるでしょう。



そして、このYZが
進化した次世代バイクである理由のひとつがこの「パワーチューナー」。

モトクロスに限らず、
過去にモータースポーツを経験した方なら
「キャブレターセッテイング」などの調整が重要なことはご存じかと思います。

また、そのセッテイングをするにあたり、
キャブレターを分解したり
正確な調整を施すことがどれだけ難しく
また、手間のかかることかも知っているはず。
泥、ほこりの舞うオフロードコ-スならなおさらです。

これが、マシンに接続するだけで
電気的に簡単に調整できるのだから画期的です。



具体的な使い方がいまひとつよくわからなかったので

どういう調整をするのか
来場していた元全日本のワークスライダーで
現在はモタード「MOTO1」のトップライダーでもある
増田智義選手に聞いてみました。

調整は「進角」側と、
「燃料」側とふたつあり、

またそれぞれに
アクセル開度3領域、回転数3領域で
-3 ~ 0 ~ +3までボタンで調整できるそうです。

ちなみにまずは「進角」を調整することで
「乗る人の好み」や「路面状況」を反映させた調整を施し、

それにあわせて燃料側を調整していくとうまくいくそうです。



また気温については、よほど極端な温度でない限り
温度センサーから自動的にそれを補正するので
考える必要は基本ないとのこと。

だからキャブと違って天候急変になどによる
大外れのセッテイングもあまりないそうです。

つまり特になにもしなくても
気温によって調子がおかしくなったりすることがないということ
それだけでもすごいとおもいませんか。



実際に、試乗中になんどもセット変更をしていましたが、

パワーチューナーにあらかじめデーターをいれておけば
エンジンを停止して、カプラをつなぎ
データーを送って完了するまでは20~30秒あればOK。

また他のユーザーからデーターをバイクに入れておき
それを自分のチューナーに保存することもできます。
これなら速いライダーのデーターも簡単にコピーできますよね。



調整はアクセルの低開度 中開度 高開度
それぞれにエンジン回転が低回転 中回転 高回転がー3~0~+3まで調整可能

アクセル低開度での高回転・・のように
特殊な領域も確実に調整ができるのがすごいところ。

あまりにも調整範囲が広すぎて
ピンとこないかもしれませんが

写真の表のように「マッド(泥)」、「ハードパック(滑りやすい固い路面)」
「サンド(砂)」など大きくわけて3つの路面別に推奨データーがありますので
誰でもかんたんにベストセッテイングができます。

来場していた今年の名阪大会から2014年モデルに乗るIAライダー、
今年IA2ランキング5位の安原 志選手に伺ってみましたが
彼のような高レベルでも基本こういうデーターを参考にするそうです。



今季で全日本を引退、来季より開発ライダーに専念するという
開発した尾崎友哉選手に伺ってみると

250Fについては特に高回転での伸び感、パワー感を
良くすることを考えた、とおっしゃっていました。

2012年型YZ250Fを所有する私からすれば、
2014年型は確かに高回転がズバ抜けて回る感覚がありますね。
体感でいえば1・2倍くらいの力強さに感じます。

絶対に2000回転は余分にまわってるな!なんて思ったのですが、

ところが実は最高回転数は
それまでのモデルとほとんど変わらないとのこと。

出力特性から、そのようなパワー感を引き出しているそうです。



この日は比較対象として2013年型のYZ250Fも
試乗できるようになっていました。

2014年以前のYZ250Fは

ピークまでひっぱりすぎず、中速をうまく使うライダーには
とても良いバイクだったものの

過去高回転型の2サイクルエンジンのモトクロスバイクに
乗ってきたライダーにとっては私を含め、

伸び感がもうすこしあったらいいな・・と感じていた人もいたかもしれません。



ところが2014モデル250Fは
その領域がとにかくパワフル。

ロードバイクでいえばRZ250やTZR250の
2ストバイクを思わせる気持ちよさで
走らせていて思わず笑ってしまうほど。

2ストで育ったモトクロスリターンライダーには
この250F、2014モデル絶対におすすめです。

また通常タンクがある位置にエアクリーナーがあるので、

コォーという独特の吸気音が耳に聞こえるのも
スーパースポーツのYZF-R6みたい。テンションを上げてくれますね。



そして、一番違うと感じたのは操作する上での「軽さ」です。

おそらくエンジンが後方に傾いているレイアウトと
シート下まで潜り込んだガソリンタンクが
影響しているのでしょう。

コーナーでの倒しこみがとても軽く
コーナーでのライン取りの自由度がとても増していました。

ちょっとオーバースピードでカーブに飛び込んでも
えいっとバイクを傾けると曲がっていってしまう
そんな気楽な感じで曲がれてしまう。驚きでした。



というのもそれまでのYZは、
個人的に方向が変わるまでにフロントがやや重い印象で
それに苦労していた感覚があったからです。

特にインをうまく曲がるには
ちょっと神経を使うところがあったので

この日のHSR九州など、滑りやすいコースでは
走っていてあまり楽しくなかったのですが

この日は本当にいろんなラインを
気持ちよく走ることができて大満足。

直感的に走れる14’YZは本当に楽しいバイクです。



そして2010年モデルに後方排気となってから
フレームをはじめ、今年大幅にモデルチェンジ、

2014年モデルYZを基本とするワークスバイクを駆る
田中教世、平田優が好成績をあげたことでも
その戦闘力の高さがうかがい知れるYZ450Fです。

こちらも450Fとは思えない
軽さと伸びのあるパワーが魅力のバイクです。



私は、後方排気になる以前の、
2009年モデルYZ450Fに乗っていましたが、
それと比較するとコーナーの倒しこみが驚く程軽く、まるで250のようです。

実は450Fと250Fのフレームはまったく同じものだそうで、
ポジションがわりあいコンパクトなのもそのおかげ。

ワークスの平田優選手が今年2勝をあげましたが
背がさほど大きくない彼が好成績をあげたのは
ひとつにはこのフレームのおかげもあったのでは、とのことでした。

またYZ450F/250Fは高回転のパワーを意識した設定にしており
それはモトクロッサー最大の市場である
北米(アメリカ)の要望によるもの。

14モデルのそこでの評価は非常に高いそうです。

日本ではとえいば、コースの広さからいうと
「パワーありすぎ」なのだそうですが、

それだけにセッテイングの簡単さが有効、
パワーチューナーが役に立ちそうです。



その進化の度合いでいうならば
公衆電話とスマートホンくらい違う新型YZ

開発するメンバーは前述の尾崎選手の他
今回来場していた小島太久摩選手など名のあるライダーばかり。

モトクロスをよく知るライダーたちと、
最新技術のコラボレーションで
まだまだYZは進化を続けそうでした。

さてこの2014年のYZシリーズ
実は今季の予約終了が12月20日と迫っております。

それ以降はもう手に入りません。
お早めにお問い合わせください!





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