加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

【錬金術師ゲンドウ新装版】電子書籍フォーマットの対応状況をまとめてみる。

2018年09月27日 18時10分31秒 | House of Stories

一昨日昨日の投稿に引き続き、拙作「錬金術師ゲンドウ(新装版)」に関する記事です。三日連続で投稿するなんて10年ぶりのような気がします。

現在、Dropboxの共有リンクにより二種類の電子書籍フォーマットで「錬金術師ゲンドウ(新装版)」を配布しているのはお知らせした通り。

今日はそのデバイス・アプリごとの対応状況について、ぼくの環境で検証できたものを発表します。

まず、kindle/mobiフォーマット。フォルダ内のgendoh_kindle.mobiというファイルです。表紙でいうと下の色。

【全デバイス共通】(Amazonの提供するkindleあるいはFireというタブレット以外)

kindleというアプリを用意してください。iOS、Android、Windowsそれぞれあります。ファイルをダウンロードする前にインストールしておくこと。

【Android】

ブラウザからダウンロードしたら、ファイルを操作できるアプリを使ってダウンロードしたフォルダからkindleのフォルダに移動してください。kindleアプリのドキュメントを表示させると上にある表紙の本が出てくるはずです。縦書きや開く方向もちゃんと再現できていますがなぜかフォントが変更できません。ゴシック体のままです

【iOS(iPhone/ipad)】

ブラウザからダウンロードしたら、ファイルをタップしたときに出てくるエクスポートというメニューから「kindleへコピー」を選択してください。完了したらkindleアプリを立ち上げてみると、ライブラリに本が出てくるはずです。なぜか縦書きになりませんし、開く方向が違います。

これどうやってもうまくいきません。ご存じの方がいたら解決策を教えてください。

【Windows】

先にkindle for Windowsがインストールできていれば、ファイルをダブルクリックしたらそのアプリが起動しますが、本は出てきません。ダウンロードしたファイルを次のフォルダに移動すれば出てきます。

C:¥Users¥ユーザー名¥Documents¥My Kindle Content

再現性はバッチリです。

【kindle/fireタブレット】

すみません、ぼくのkindle paperwhiteは故障中なので、検証できませんでした。fireの8インチではファイラーアプリで移動するか、パソコンにUSBでつないで内部ストレージのbooksというフォルダに移動すれば読めるはずです。しかしなぜかフォントがゴシック体のままです。

次は、epubフォーマット。昨日公開したえんじ色の表紙の方です。

【iOS(iPhone/ipad)】

ibooksというアップル製のアプリが入っていることを確認して、gendoh_epub3.epubをダウンロードして、「エクスポート」「ibooksにコピー」と進んでください。

ibooksの本棚にこの本が並んでいるはずです。再現性はバッチリです。icloudを利用する設定にしておくと、iphoneで読んでいた続きをipadで読んだり、ということができます。

【Android】

事前にGoogle playで「epub」で検索し、「【EPUB電子書籍・青空文庫】Copper Reader」など、適当なアプリをインストールします。このソフトだとファイラーを内蔵しているので、ダウンロードしたファイルがどこにあろうと開いて読むことができるので便利です。再現性は良好。ちなみにこのアプリを推奨しているわけではありません。せっかく弄れるAndroid端末なので、いろいろなリーダーアプリを試してみて自分にあったのを選んでください。

【Windows】

前日にも書いたように、epubファイルはMicrosoft EdgeというWindows10の標準アプリに関連付けされているので、ダブルクリックしただけで、このブラウザで読めます。

ですが読書をするにはどんくさいソフトです。これはおすすめはChormeのアプリです。

Chromeのウェブストアに行き、ReadiumというアプリをChromeにインストールしてください。

Windows10でない人もこれがいいでしょう。フォントはWindowsのスクリーンフォントになりますので、あまりきれいではありませんが、これはこれで使えます。

【KOBO】

楽天KOBOを所有していないので検証していません。どなたかお願いします。

【Mac】

起動するMacを所有していません。きっとibooksでよめるんじゃないかな(適当)。

【総括】

いろいろ検証してみましたが、結論としては、epubフォーマットの方がよいようです。

やはりiOS端末のibooksというアプリのできのよさ、というのも大きいです。おすすめします。

Androidでも選択肢が多いというのはいいですね。

kindleはやはりAmazonを通して電子出版するものですね。「錬金術師ゲンドウ」は二次創作なので当然Amazonで売るわけにはいきません。

というか、無償で公開するつもりなのに、kindle editionなんか作らないでもよかったなあ。でも表紙のロゴかっこいいしなあ(笑)

そのうち「加地尚武のThe House of Stories」でまた小説を連載しようと思っているのですが、フォーマットはepub一択でいいかなと思っています。もしご意見があれば聴かせてください。

では。

※2018年9月27日追記

iOS12へのバージョンアップで、iBooksはApple Booksというアプリに差し変わります。しかし再現性に問題なし。むしろページめくりの感覚がよくなっています。電子書籍読むならiPadがベストかもしれません(新型iPhoneは縦に長すぎるみたい)。

 

 


「錬金術師ゲンドウ 新装版」Epub3 Edition の配布開始!

2018年09月25日 20時01分04秒 | House of Stories

なんだか昨日の投稿と同じような題名ですが、昨日の続きです。

昨日公開したkindle edition、どうもiPhoneのKindleに転送したら縦書きにならないみたいですので、修正してみました。

昨日ダウンロードした方はお手数ですがもう一度ダウンロードしてKindleに入れてみてください。

さて、電子書籍フォーマットはなかなか難しいですね。告知したときは「楽天KOBOエディション」と言ってましたが、あえてKOBOへの最適化をやめて、汎用性の高いepub3のまま配布します。アップルのiPhoneやipadでしたら、ibookでそのまま読めるはずですし、KOBOにも取り込めると思います。

Windows10でしたらいきなりMicrosoft Edgeという、誰にも使われないブラウザがいきなり立ち上がって開くことができると思いますが、多くの人が使っているであろうChromeの、拡張機能を使うこともできます。Chromeウェブストアに行き、「epub」で検索してみてください。お好きな拡張機能でお楽しみいただけます。

ここからのリンクではkindle/mobi とepubの両方がダウンロードできますので、お好きな方をダウンロードしてお楽しみください。

PDFバージョンについては時間があればさし絵などを追加したいと思っています。

では。

あ、ランキング、クリックよろしく。


「錬金術師ゲンドウ 新装版」kindle edition 配布開始しました!

2018年09月24日 23時28分55秒 | House of Stories

待っていた人がいたかどうかわかりませんが、「錬金術師ゲンドウ」を読みやすい縦書き電子書籍フォーマットにするプロジェクトの第一弾、kindle editionの配布を開始します。

当用漢字への適応や適度にルビをふり、約物(・・・やーなどですね)の適正化も行っています。内容そのものには手を入れていません。

碇家の居間や庭があったりなかったり、ミニバイクでUターン禁止で捕まったりといった論理的な間違いは修正していません。直していると「福音の少年」になってしまいます。

あまりの大長編なので「加地尚武のThe House of Stories」の容量がいっぱいになって転送できなかったので、Dropboxの共有リンクにより配布することにしました。

詳しくは「加地尚武のThe House of Stories」のリンク先を見てください。

せっかちな人のために、Dropboxの共有リンクを張ります。ここからいきなりダウンロードできます

(フォルダ名ではなく、gendoh_kindle.mobiというファイルをクリックしてください。ログインは要りません)

kindleへの入れ方はすみませんが各自の環境に合わせて検索してください。

Kindleを使える環境にないかたのために、月末か来月にはKOBOおよびPDFバージョンを配布する予定です。

PDFバージョンはレイアウトを固定できるので、何かお遊びを入れられたらいいなあと思っています。

それから、お願いです。ダウンロードした方、下のランキングをクリックしてください。作者が喜びます。

まだ誤字脱字などありましたら、この投稿のコメントかメールでお願いします。

では。


さよならPS Vita!きみのことはきっとすぐに忘れるよ!

2018年09月22日 21時16分26秒 | ゲームのこと

PSVita:2019年で出荷終了 SIE「現段階で後継機はない」

PSVitaがとうとう来年、出荷終了になってしまうらしい。

実は、今年の初め頃、生まれて初めて買ったばかりだってのに(笑)

PlayStation Vita Wi-Fiモデル ブラック (PCH-2000ZA11)
 
ソニー・コンピュータエンタテインメント

買ったのは2000番のブラック。ゲーム誌でもあまり話題にならなくなっていたのに、買ったのは、突然「ペルソナ4ゴールデン」をしたくなったからだった。

亡くなった娘が、PS2版をよくプレイしていたのを思い出したから。テレビアニメも観ていたかもしれない。

夢中になってクリアして、二週目でめんどくさくなって放置している。二週目からのほうが面白いらしいが。

PSVita専用ゲームで所有しているのはこの「P4G」だけである。あとはPSPアーカイブスの「ときめきメモリアル4」、PSアーカイブスの「機動幻想ガンパレードマーチ」。

ゲーム並べただけで、わたしがどんな人間だかわかるでしょう(笑)。

それはともかく、このゲーム機はいろいろとケチのついた、かわいそうなゲーム機だった。ソニーの戦略が悪いと言えばそれまでなのかもしれないけど。据え置き機との関係をもっと煮詰めていれば、ニンテンドーのスイッチみたいなヒットになったような気もするのだが。

背面タッチだけは意味不明だけど、ハードとしては良くできていると思う。

やっぱ、もったいないよねー。

PS4は持っていないのでPSVita専用「ペルソナ5」が出てくれればいいのだが、とうてい期待できない。

我が家では機械の寿命が来るまで「ヤンデレ専用機」になるのだろうか。

 

ペルソナ4 ザ・ゴールデン PlayStation (R) Vita the Best - PS Vita
 
アトラス

 


電車の中で読むのにもっとも適した本「大きい活字の故事・ことわざ辞典」

2018年09月19日 19時55分17秒 | 本のこと。

タイトルのまんまである。

先週の三連休に、「ツールド東北2018」に参加するために往復合計18時間電車に乗る機会があった。で、思ったのだが、乗り換えもある電車の旅の友は、あんがい辞典だな、と思うのだ。下のリンクのようなやつ。

大きい活字の故事・ことわざ辞典

国松 昭
新星出版社

学生のころは、京都駅で西村京太郎なんかを買って、家に着くまでに読み終えたりしていたんだけど、小さな活字を追うのがしんどくなってきたし、ある程度集中力が必要な小説を読むのがシンドイときが増えてきた。

そんなわけで、家にあった文庫サイズの上の辞典を持って拾い読みをしていった。

六十年生きてきて、知らないことわざがたくさんある。さらに「いい加減なことわざ」「真に受けてはいけない間違ったことわざ」もけっこうあるのに気がついたのだ。

好物に祟りなし 

「~好きなものならたとえ食べ過ぎても体をこわすことはない」

いや、だめでしょう。カラダこわしますよ。へたするとガンになるかもしれない。こんなことわざを免罪符にしないでほしい。

芸術は長く人生は短し

「人間の命は短いがすぐれた芸術は作者の死後も永久に残るので、よい作品を残すために努力せよ」

意外かもしれんが、このことわざは大間違いだと思う。創作をする人はこんなたわごとを教訓にしたりすべきではない。

このことわざを真に受けて、どれだけたくさんの人が挫折したことか。彼らの未完の作品の多くは引き出しの中にしまいこまれて、作者からも忘れ去られるだろう。つまり、結果として作者の人生よりもはるかに作品の方が短命だったりするのがオチだ。

そもそも、このことわざは、

Art is long,life is short.

というギリシャの「医聖ピポクラテス」の言葉(の英訳)の和訳なのだが、あきらかに誤訳なのである。

ここでいうArtとは、Marshal arts(武芸・武術)などのArt、つまり術とか芸というほうの意味。

つまりピポクラテスは「医術を習得するには人生はあまりにも短い、怠らずに勉強せよ」ということを言いたいのだ。

少年老い易く学成り難し

がもっとも正しい訳文だといってもいい。が、これはピポクラテスの言葉の訳文ではない。

朱子学の創始者、朱熹(しゅき)の言葉である。そして、この言葉には「一寸の光陰軽んずべからず」と続く。

まさにピポクラテスの言葉と同じことを言いたいのだ。

「役に立つ言葉」「こころにしみる」ことわざとしては、誤訳から生まれた「芸術は~」なんかより、どう考えたってピポクラテスや朱熹の方がはるかに上だと思う。

「小説作法」はぼくが生まれる前からあり、変幻自在に変化しながら、ぼくが死んだ後もずっと続いていく。だからぼくは学び続け、書き続けなければならない。

 

ことわざ辞典に載っているからといって、すべてのことわざをありがたがる必要はどこにもない。

なんてことをウグイス色の東北新幹線に揺られながら思った次第。