みみずのしゃっくり

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大統領

2016-12-02 | その他

大統領と言えば、私がすぐ思い出すのは、この方。





ドイツ連邦共和国第6代のリヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー大統領です。ドイツ史上、最も人望高く国民から敬愛された大統領だと思います。

以前に友達から聞いた話。
この友達の友達がバカンス中、海岸で、相手の女性(多分奥さん)を中世の騎士のようにエスコートしている男性を見て、よくよく見れば何とヴァイツゼッカー大統領だったとのこと。友達も私も、あの大統領ならさもありなんと納得したものです。

本当に人望のある大統領とか首相は、上下左右に関係なく幅広い国民層から評価されています。イタリアのサンドロ・ペルティーニ大統領も広く敬愛された大統領です。

大統領というと多くの場合は、国の代表者として国賓を迎え、あるいは諸外国を公式訪問するほかは、その国のシンボル=象徴のような存在です。
大統領の権限が大きい政治制度もあり、その典型例であり世界的影響力をもつのがアメリカの大統領です。

大統領をいかに選出するかは国によって様々ですが、今回のアメリカ大統領予備選挙(つまり本選挙)では、クリントン候補の得票数の方が多かったのに、トランプ候補が当選するという奇妙な事態も見られます。


ところで、オーストリアでは未だに大統領選挙中です
4月24日の最初の選挙で過半数を獲得する候補者がなく、上位2人の候補者について5月22日に決選投票が行われ、緑の党出身の候補者が僅差で大統領に選ばれました。しかし、落選した右翼ポピュリズム党がクレームをつけ、憲法裁判所の指示により10月に再投票となったものの、郵送投票に使われる封筒に不備が発見され、更に延期となって、次の投票日は12月4日です。国民としては大統領選挙疲れの傾向があります。

この間、アメリカ優先・よそのことは構わないというトランプ大統領が出現したり、ロシア、ハンガリー、ポーランド、トルコ、フィリッピンなど独裁的な大統領や政権担当者が居並んで、オーストリアの長引く大統領選挙もヨーロッパ各国の注目を浴びています。

11月28日付けNZZ(新チューリヒ新聞)には大きく2ページにわたる記事が載りました。



左側ページが1度は大統領に選ばれたファン・デア・ベレン候補、右ページがポピュリスト党のホーファー候補です。
そして左下の地図から分かるように、都市部(薄緑)はファン・デア・ベレン支持、農村部(青)はホーファー支持です。

こんな風に事態がこんがらかってくると、ドイツ式、スイス式の大統領選出がスムーズでいいなと思います。
ドイツでは人気の高かったガウク大統領の任期が終わるのを前に、既に現在の外相シュタインマイヤーが、次期大統領となることが確実です。スイス式なら、もっと簡単です。

以前のボログ記事:3つの選び方







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2 コメント

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大統領 (kitcat)
2016-12-05 03:30:12
 ヴァイツゼッカー大統領の”荒野の40年”で言われるとおり、歴史に学ばない国は、また、同じ過ちを繰り返すのじゃないか…
 世界中で、自国のことばかりに目を向ける独裁くさい大統領や宰相が増える中、日本の安倍さんも同類です。
 オーストラリアの大統領選挙の結果が気になります。
                <ののちゃんより>
 
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Kitcatののちゃんさん (ななみみず)
2016-12-06 22:01:17
こういう大統領は国民の誇りですよね。
逆に、こういう大統領を敬愛する国民は
高いモラルを持っていると言えます。

ヴァイツゼッカー大統領の演説、岩波ブックレットで読まれましたか?
岩波ブックレットは沢山、重要な冊子を出していますね。

麻薬販売者・常用者は殺せというフィリッピン大統領を筆頭に
もう数万人以上の官吏や学者を追放・投獄しているトルコ大統領など
危険な国家元首や政治家が、これ以上増えてはなりません
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