100年前の1913年3月31日、
歴史に残る乱闘騒ぎがありました
事件の現場はウィーン・フィルの本拠地として名高い楽友協会の大ホールです。
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この写真は大規模な演奏で、オーケストラ、ソリスト、合唱団、パイプオルガンのあるバルコンにはウィーン少年合唱団が見えます。
さて、100年前の3月31日・・・
当日のコンサートでは、
アーノルト・シェーンベルクが指揮し次の曲目が演奏されました。
アントン・フォン・ウェーベルン:6つの管弦楽の小品
アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキー:
メーテルリンクの詩による歌
アーノルト・シェーンベルク:室内交響曲第1番
アルバン・ベルク:
ペーター・アルテンベルクの詩による歌
ウェーベルンの作品が演奏されている段階で、既に笑い声(嘲笑)が起こりました。ツェムリンスキー作品では多少静まりましたが、シェーンベルクの室内交響曲演奏中は、早くも罵声や喧嘩が始まり、ベルク作品の演奏を中断したシェーンベルクは、演奏を妨害する者は警察官に「排除させる」と警告。しかし事態はどんどんエスカレートし、新音楽(現代音楽)支持派と反対派(保守派)の乱闘が始まりました
臨席の警官が「静粛」を叫び、バルコン席にいた
ウェーベルンは「芸術のわからんゴロツキどもを追い出せ!」と怒鳴り、主催者は「次にグスタフ・マーラーの『亡き子を偲ぶ歌』の演奏ができるように、静かに音楽を鑑賞するか、それができない人はお帰りください」と訴えましたが、混乱はますますエスカレート、とうとう警察が出動して、マーラー作品が演奏されないまま、乱闘コンサートは終りを告げました
この歴史的乱闘コンサートから100年、4月5日には同じ会場で同じ曲目による「記念コンサート」が開催されます。
今度は罵声や乱闘は起こらないことでしょうが、居眠りはあるかも
今日の蛇足
今年の
イースターは3月31日、幾つかの国ではイースターの日曜と月曜が祝日です。
3月31日から
サマータイムが始まるので、31日の午前2時を、いきなり午前3時にします。ヨーロッパと日本との時差は7時間となります。
バラ科果樹の花盛りの頃:西洋花見風景(誰も見ていないけど)
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