時空トラベラー THE TIME TRAVELER'S PHOTO ESSAY

歴史の現場を巡る旅 旅のお供はいつも電脳写真機

大野寺の枝垂桜

2012年04月16日 | 奈良大和路散策
 今年は大野寺の枝垂桜は、開花が遅れ、4月中旬になってようやく満開となった。枝垂桜は染井吉野や山桜に比べて、早咲きで、去年は4月初旬には満開であったものを。當麻寺西南院の枝垂桜も今年は開花が遅かったようだし、又兵衛ざくらも佛隆寺の枝垂桜もこれからだ。

 それにしても素晴らしい。まるでピンクの流れる滝のように咲き乱れている。淡いピンクの小糸枝垂桜と濃いピンクの紅枝垂桜の大木が剣を競い合う様が見事だ。幸い朝方曇っていた空も、昼から晴れ、青空が広がって来た。桜は花曇りもイイが、やはり青空を背景がいい。

 大野寺はこの季節、桜だけでなく、モクレン、椿、レンギョウ、ユキヤナギ、サンシュユ、等が一斉に咲く花の寺である。普段は静かな境内、宇陀川の対岸の磨崖仏、弥勒菩薩にお参りする人がいるくらいで、この先の室生寺へ向う参詣者が多いのに、この時期ばかりは、大勢の人々が狭い寺の境内に集まり見事な枝垂桜を楽しんでいる。

 狭い道に観光バスとマイカーがひしめき合って大渋滞。そこへ室生口大野駅前を出て、室生寺へ向う奈良交通の定期バスがさしかかる。乗客はあまり乗っていない。渋滞に阻まれて、大野寺前を通過するだけでどれくらい時間がかかるのだろう。

 また,普段は入山料などはないが、この時期は400円(去年まで300円だった)を払う。まあ、これほどの見事な桜と花に埋もれる境内を維持するのは大変なはずだし、入山料は妥当だと思う。

 大野寺の創建は謎にみちている。伝説の行者、役小角が創建し、後に弘法大師空海が堂を建立した,と言われるが、確かな記録は残っていない。室生寺が興福寺の僧により創建されており(後に真言宗の寺となり、女人の参詣を許した事から、女人高野と称されるが)、やはり興福寺に関連のある寺ではないかと言われている。今は真言宗の寺院であり、大野寺も室生寺の末寺であった時期があるという。

 桜の季節が終わると,新緑の季節だ。この宇陀川沿いの山肌が、爽やかな風と陽光につつまれ、若葉と山藤に彩られて,ホントに美しいく輝く。実は、桜もイイが、新緑に季節が一番好きだ。楽しみだ。


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(滝のような枝垂桜に圧倒。逆光で+2露出補正。)


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(撮影機材:Nikon D800E, Nikkor Zoom 28-300mm.ローパスレスバージョンの解像度は抜群だ。モアレは、一度だけ特別な条件下で発生したが、今のところ気になるほどではない)
 






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