NHK大河ドラマ『義経』が来週で最終回を迎える。
一年間欠かさず観てきて、楽しませてもらったし勉強もさせてもらったが、失望したことも、ずいぶんある。
まず、財前直見があれほどまでの策士だとは思わなかった。あの、美人なのかどうなのかよく判らないユニークな顔だちが好きだっただけに、失望も大きい。
彼女はキャンペーンガールだったころから、いずれは自分が天下を意のままにしてやろうという野心をもっていたのだろうか。
表面的には、夫、中井貴一が描く、源氏という血筋にとらわれない武家社会確立の計画を後押ししながら、陰では父親の小林念侍と、北条氏の利権拡大を謀っていたのである。
滝沢秀明が、兄である中井貴一に会おうとするのを妨害したのも、この二人が和解すれば源氏が勢力を増し、北条氏の興隆という野望の実現の障害になるからだ。
また残念だったのは、奥州平泉を支配する高橋英樹が、中井貴一の奥州侵略を前にして逝去したことである。私は『けんかえれじい』以来の高橋英樹ファンだった。もう、あれだけの重量感を備えた男優は出るまい。
しかし情けないのが、その跡を継いだ嫡男の渡辺いっけいである。来週の予告編を見ると、高橋英樹が「子」とも呼んだ滝沢秀明の引き渡しを迫る中井貴一の軍勢を恐れて、保身から滝沢秀明を裏切ってしまうのだ。
この俳優は格闘技の情報番組の司会や、K-1のリングアナウンサーなどもしているので、さぞや骨のある男だと思っていたのだが、来週そんな卑怯なことをすることになってるというのが、この番組を観て失望したもうひとつの点である。
| Trackback ( 0 )
|
ガメラの批評も素晴らしかったが、
これもまた素晴らしい。
なるほど! と 感心しきりですw