猫のキキとヒゲおじさんのあんじゃあない毎日

『あんじゃあない』って、心配ない、大丈夫っていう群馬の言葉、いい歳こいたキキとおヒゲのどうってことない前橋の暮らしです

3月が終わります、なぜか寒いおしまい、桜も柳も震えて、ヒラスズキの沖すき…

2019-03-31 06:47:42 | あんじゃあない毎日

「今日は冷え込んでいるからお出かけしちゃだめですよ!」、ユキ子さんから注意を受けた朝の気温は5℃、昼間になってもずっと6℃台でした。
「風邪ひかないように十分気を付けてって、先生に言われてるんでしょ」、追い打ちです。
理屈でなく、ほんとう、寒かったんです。それで、言われたとおりにすることにしました。

 広瀬川の桜と柳は、お昼前、開店準備中のリバティーさんへ急ぎのお願いがあって飛んで行った時に撮ったんです。桜も柳も寒げにしてました。
リバティーさんのあと、チョーコーへ注文した減塩醤油の代金をセブンで払い込んで、後は何もしないで大急ぎで戻ってきたんです。寒かったし、今にも降り出しそうでした。

 わが家の近くの上電の踏切です。通り過ぎる電車を自転車から降りて足踏みしながら見送っていました。細い細い雨ともいえない尖った水が、すぅっと目の前を通り過ぎた気がしました。

線路っ端には、ヒメオドリコソウの群落ができていました。お天道さんが出てないので、白い筒状の花は少ししか見えません。なんか、おどろおどろしいです。

 

  家に戻って、ユキ子さんの手伝いにレイ子さんが来ていたものですから、少し遅い昼食を大慌てで用意したんです。湯だめのうどんとワケギ、シイタケ、ニンジンのかき揚げ、汁は椎茸とネギを入れた温かな汁です。
「ごめん、こんなんで…」
「揚げたての天ぷら、ご馳走ですよ」

あとは、病院から持ち帰ったものを片づけたりして、家の中でこちょこちょとしてました。

 

病院というところは、写真撮影は原則禁止です。患者さんとスタッフを守るためには当然のことです。だから、入院中の写真はほとんどありません。
この写真は、病棟の廊下のはずれの大きなガラス窓、5㎝ほど開くんです、その5㎝ほどの隙間からカメラを建物の外に出して撮った夕日です。見えている山は浅間山です。

 食事は病室の窓際に机を置いて、窓の外を眺めながら食べていました。三食ともです。ほんとうにたまのことなんですけど、窓の外に来客が来ます。すごく嬉しいです。それで、禁を破りました。
これはね、風に飛ばされてきたんだと思うのですけれど、カゲロウの仲間です。硝子に引っ付いてました。活きています、立派に生きてましたよ!

1月に私の身体の中に「病」がいるってんが分かったんです。それ以来、たくさんの検査をして、2月に12日間、そして3月に10日間、入院して投薬治療を受けてきたんです。これでおしまいではありません。
4月の後半から、別な治療が始まります。それまで、暫くは在宅で、気を付けながら普通の暮らしをして、病院の外来へ定期的に通う生活になっているんです。大人になってからは、初めての経験です。

  向かいの病棟の建物の角に鳥がとまってくれることがあるんです。左は、セキレイです。右はツグミです。ツグミはもう間もなく北の国へ帰って行くはずです。お別れしに来たのかもしれません。

2カ月以上経ったんですけど、まだ病気と真摯に向き合って暮らすってことができていない気がしています。あるがままを受け入れて、自らを推し測ることなく、与えられた世界をそのままに生き続けたいなって思っているんです。そういう暮らしの糸口を、「病」は教えてくれるはずだって信じようとしています。でもさ…

  点滴のその長きのつらさかな
  ポタリポタリと間とおくして   
       (「山口薫詩画集 独りの時間」求龍堂刊 より)

60歳で他界した山口薫の晩年、入退院の繰り返しの中での言葉です。共感ちゃうんです。弱ったものです。
15歳のとき、なぜか突然視力を失って、「恭一君、盲学校があるから大丈夫!」と群大病院の眼科教授に宣告された、あの時の自分を思い出しています。それでも、普通に生きて来れた、少しだけ他に人と能力に違いはあるけれど、普通にやってこれたんだぜ…。
繰り返し、繰り返し、自分に問いかけています。
こうしているうちに、辿り着くんだと思います。あんじゃあない世界へ…

 

夕方、三河町の「ひろ子」へ届け物に出かけました。主治医の意見を素直に受け入れて、酒は飲まないことにしていますんで、晩酌ではなく、お茶いただいてきました。

 帰り道、家路を急ぐ猫に会いました。
朝から、ほとんど気温は変化してません。ずっと、寒いんです。いつもの年に比べるとずいぶんと温かな三月だった気がしています。私の暮らしの周りの花も、JAファーマーズの直売の野菜も、いつもの年に比べるとみんな一足も二足も早くなっているんです。
だというのに、おしまいに来ての冷え込みでした。変なんです…

 城東的の路地に、大きな犬と散歩する女性の姿がありました。しっかりと、防寒着を着こんで、帽子をかぶっています。寒かったんです。

 

で、夕食は鍋になりました。前の日に養田さんちで買ってきたヒラスズキ使って、「沖すき」をしたんです。
「沖すき」って、牛鍋よりも少し濃い目に醤油とみりんを合せた割下を作って、それで、魚と野菜を煮ながら、溶き卵をつけていただく鍋なんです。

  昨日の魚はヒラスズキ、野菜は、フキノトウ、フキ、菜の花、新タマネギ、カキ菜、大根、シイタケ、豆腐でした。春野菜にしっかり頑張ってもらったんです。
「沖すき」は、冬だとブリとかサバとかですけど、春になるとサワラやヒラスズキがいいですね。野菜も時節のもので…

   箸休めは、ヒラスズキのカルバッチョ、皮目を炙って薄くそぎ切りして、新タマネギとワケギとケイパーに付き合ってもらいました。
それとね、フキ味噌です。

今朝も曇り空、またお出かけできないかもしれません。

 

 直派若柳流の若柳糸駒ことユキ子でございます。 来る4月7日(日)に、昌賢学園前橋ホール(前橋市民文化会館)大ホールで、二代目吉駒の三回忌追善舞踊会として開催いたします美登利会をもちまして、三代目若柳吉駒を襲名する運びとなりました。初代、二代目同様に、お引き立て頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。 今回の美登利会では、古典芸能評論家の葛西聖司さんをお迎えし、三世花柳寿楽師に特別出演をいただき、「三代目若柳吉駒襲名リサイタル」を催します。糸駒は三代目吉駒として、清元二題を舞わせていただきます。 これからも、二代目吉駒の遺志と教えをしっかり守って、一生懸命つとめてまいりますので、よろしくお引き立ていただきますようお願い申し上げます。

4月8日の第75回美登利会の舞台の様子はコチラでご覧になれます。 お稽古場は前橋市城東町四丁目です。詳しくはコチラをご覧ください

 「おばあちゃんのほっこりごはん 野村たかあき展」が1月26日(土)から4月7日(日)まで、会場は、前橋文学館の3階オープンギャラリーで開催されています。

 


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