自由民主党 柏市議会議員・円谷のりひと 公式ブログ

千葉県柏市議会議員 円谷のりひとの議会・活動報告、政策提言など。記事には政治活動以外の内容(雑記)も含まれます。

子供たちの安心・安全に向け、小児医療強化へ=議会報告

2014年10月23日 02時55分49秒 | 子育て・教育政策
 新聞などで報道されているように、秋山浩保市長が9月議会において市立病院を移転する方針を発表しました。現地(富勢地区)建て替えと柏の葉キャンパス地区移転の2案から、市長が後者を選択した形です。私は、かねてより移転に賛成しています。その理由として、

・現地建て替えの場合、病棟の一部を壊して建てるという工事を繰り返さなくてはならず、より機能的な病院をつくるためには、更地から自由に、多様な意見を取り入れて設計・建築できる移転が望ましい
・より質の高い医療を提供するために、優秀な医師の確保が必要である。客観的に見て、都心から電車一本、駅から徒歩圏内の柏の葉キャンパス地区の方が有利である
・国立がんセンターや柏の葉辻中病院との連携など、発展的な施策につながる可能性がある

 といったメリットが挙げられます。もちろん、用地取得費用(約24億円の見込み)がかかることなど、デメリットもありますが、総合的に考えた場合、移転したほうが柏市全体の利益につながると考えています。また、懸念されている富勢地区の1次医療の確保という問題は、現在地に分院として日常的疾患に対応するいわゆる町医者の機能を残すという市の案でクリアできるのではないかと判断しています。

私は議会でも賛成の立場から質問をいたしました。その中で、以下のような質疑がありました。

――市長の市立病院に対する基本的な考えは。

市長「今後の市立病院の特色として重要なことは、小児科を強化し、小児2次救急(※)をはじめ次世代に向けた小児医療の拠点としての役割を担っていくことだと考えている。また、特色ある病院にすることで地域の医療圏への貢献と病院経営におけるプラスの双方を得られると思う」

――より質の高い医療を提供することがもっとも大事だと思うが、市長の考えは。

市長「東葛医療圏の2次医療では、それぞれの市立病院がそれぞれの特性を持った役割を担っている。その中で、柏の市立病院も今とは違った形で機能を持っていくことを明確にして、新しい病院をつくっていくことが市民のためだと考えている」

 今回の病院建て替えの最大の争点は、どこに建てるかではなく、小児2次救急を導入するためにもっとも適した方法は何かということです。小児科、特に2次救急は利益率が低いため、民間病院がやりたがらないという側面があります。それならば、公が担わなければならず、その質を高めていくことが最終的な市民の利益になるというのが市長の考えであり、私も同意いたします。何よりも、更地から自由に設計された機能的な病院、より優秀な医師を集めた質の高い医療の提供こそが大切です。子供たちの「もしも」の際に安心できるような病院、総合病院としての役割をまっとうできる病院づくりのために、今後も取り組んで参ります。

※2次医療・2次救急……入院や手術が必要な病気・けがに対応する医療のこと。入院が必要のない日常的疾患に対応するのが1次医療・救急、命に関わるような重篤な疾患に対応するのが3次医療・救急。

■今後の課題は?


 
 移転地は柏の葉キャンパス駅から約0.8㎞。面積は約1万5000㎡。現病院の総敷地は約4万㎡であり、現病院より狭くなるため、「駐車場の確保はできのか」「増築や建て替え時にどうするのか」という指摘もある。市はこれに対し、「配置図の見直しや他病院の事例を踏まえ、検証した。結論としては、高層化によって建築面積を抑え、建物配置を工夫することによって駐車場スペース(292台)および将来の増築等を想定した空地の確保も可能」(市長=9月議会における円谷の質問に対する答弁)。との見解を示したが、スペースを有効活用するための工夫が求められる。

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