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黛信彦の時事ブログ

解散もオバマもない。5大紙の元旦一面トップ記事と格付

2009年01月02日 | 5大紙社説
5大紙の元旦の一面トップ記事、今年は解散総選挙やオバマの活字が躍ると思いきや、解散総選挙については読売が「次期衆院選 出馬予定870人」を記事にしたのみで、解散の文字は全紙になかった。また、オバマという活字も記事中なかった。

個人的評価で★印をつけたが、昨年星一つだった毎日が躍進した。
妖艶なエコニミスト・浜矩子は「メディアは、現状を知らせるだけでよいのです。短絡的に犯人探しに手を貸してはなりません。書きたい誘惑と戦うことが大事なのです」と語っている。
小欄は浜矩子のファンであるが、『浜矩子のメディア論』にはいささか賛成致しかねる。
個人的評価で★印をつけたが、私のメディア観からすれば、主張のない朝日は星二つ、昨年星一つだった毎日は今年、星五つになる。毎日は化けるかも知れない。

●朝日新聞(陰るハリウッド)★★
昨年は地球温暖化を憂えて、『環境元年』を一面トップ記事にした。
今年は、「カネも仕掛けも行き詰まる」ハリウッドの資金調達を話題にし、ドルの沈下と共に、アメリカ映画の斜陽を思わせる特集であった。
ハリウッドの資金調達、90年代半ばからはサブプライム住宅ローンでも使われた「証券化」に頼って来た。
しかし金融危機の打撃が響き、スピルバーグ氏をしてインド企業の資金で映画を撮ることを決めた。
そして昨年11月、痛ましいテロ事件の部隊となったムンバイは、インド映画の中心地であり、ムンバイの旧名・ボンベイにちなんで“ボリウッド”と呼ばれ花盛りで、国内はハリウッドを寄せ付けないという。
セカンド記事は「西松建設、融資偽装か(原発施設に絡み一億円超)」

●産経新聞(黎明の光はいつ差すのか)★★★★
昨年は、政府が『メコン東西回廊に2000万ドル』のODAを表明する」とし、「このODAは何故必要なのか?」を「南進、中国に対抗」として記事にした。
今年は、「黎明の光はいつ差すのか」と、100年に一度の危機がひたひたと押し寄せていることを考察している。
そして、既存体制の劇的改革の時、世界の輿望を担って登場するバラク・オバマ次期米大統領は、その期待にどう応えるのか?と、期待と注文を寄せている(第3面)。
セカンド記事は「中国、WHO台湾参加容認へ」

●日本経済新聞(危機がひらく未来)★★★
・1907年、米株式市場の大暴落⇒⇒1908年、T型フォードの販売開始
・1929年、世界恐慌に突入⇒⇒1933年、豊田自動織機が自動車部設置
・1945年、第二次世界大戦終了⇒⇒1945年、コンピューターの元祖開発
・1979年、第二次石油ショック⇒⇒1979年、SONYがウォークマン発売
・1997~8年、日本・アジアなど金融危機⇒⇒1998年、米グーグル社設立
・2000年、バブル崩壊⇒⇒2001年、アップル社iPOD発売
など、歴史的前例を根拠に「危機は発明や発見の源泉である」とし「革新は混沌の世から」生まれるとの確信から、今回の金融危機を源泉にトヨタがハイブリッドでも燃料電池でもない「太陽電池車で挑む」と報じている。

●毎日新聞(米政府 異例の謝意)★★★★★
昨年毎日は『久間氏一億円受領』をトップ記事とし、特ダネに走った。
今年は、褒めてあげたい。
三菱UFJのモルガンへの90億ドル出資の裏話を、「日米が経済安保で見事に連携した」として伝えている。
「10月6日午後6時、浜松に向かう途中の麻生太郎首相とシーファー・米大使が東京駅駅長室で人知れず会った」など、ガバメント対ガバメントによって実行が確実なものとなった出資の裏話を読むと、解散しないことを責める野党の国際的浅慮がはっきりと分かり、毎日にしては、思い切った記事である。

●読売新聞(生態認証破り入国)★★★
昨年、『普天間代替 沖へ90メートル』を大見出しにした読売。
今年は、韓国人女性がバイオ審査を潜り抜けて不法に再入国していたことを報じた。
セカンド記事は、即位20年、結婚50年の「両陛下 節目の年」を報じた。


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