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黛信彦の時事ブログ

浜矩子語録(196) “筍づくし”、酒無しは拷問

2014年04月20日 | 浜矩子語録

20日のTBS・時事放談は浜矩子(浜)と武村正義(武)を招いて、オバマ米大統領の来日予定、消費増税のその後などが語られた。 司会・御厨貢(御)、アシスタントアナ・岡村仁美(岡)で、以下は番組の浜矩子中心の抄録である。

●お茶うけ

(御)ゴールデンウイークが近付いていますが?

(浜)「ゴールデンウイークって何?」という感じで、籠っていることになりそうです。

(御)もっとお酒を飲んで?

(浜)お酒はまあ、勿論! それはそれとして・・・

(岡)さあ、陽気はすっかり春本番となっています。 そこで今朝は春の味覚を代表する「たけのこ」を使った料理をご用意いたしました。 こちら、「たけのこご飯」に「焼きたけのこ」、そして「若たけ煮」でございます。 「たけのこご飯」は筍独特のコリコリとした触感が特徴、「焼きたけのこ」は旬ならではの香りを、そして「若たけ煮」は春先の柔らかい筍の風味を味わうことができます。 やはり、この時期に出回るものが一番美味しいということで、春を五感に感じられる「筍づくし」となっています。

良い香りがしていますけれども、浜さんは、甘いものよりもこちらの方が・・?

(浜)ええ、でも、ここにあるべきもの(お酒)が無い、これは拷問のような・・

(武)これ(お茶)が焼酎だと良いんだが!

(御)拷問ですか、それじゃ番組が終わってからに。

●オバマ大統領訪日と近隣外交

(御)オバマ大統領訪日の意義は?

(浜)端的に言って、「何しに来るの?」って感じです。 18年ぶりの国賓待遇とか言っている割には締まりがない。 TPP・近隣諸国関係・ウクライナ問題などがリストアップされていますけれども、ピリッとした問題意識を共有するという、これをやるために来るんだな!というものが伝わらない。

その理由は、日米双方とも、夫々自分の国はこうだというイメージを持っていない事だと思います。 あるいはグローバル時代における自国の位置付けについて明確な意識を持っていないまま、合わないといけないから合うという感じです。

(御)オバマ大統領は、日韓関係で首脳会談を仲介したりしているが、なぜこの点に力を入れる?

(浜)中国の存在が気になるのは当然でしょう。 中韓があまり仲良し子良しになるのは、アメリカの東アジア構想から遠くなってしまうということで右往左往しているわけです。 しかし、そういうところで右往左往するところが器が小さい。 大局的なところで考える雰囲気が伝わって来ないで、中国と韓国の間に割って入ることしか考えていないように思います。

(御)朴大統領の反日発言、習近平主席とも一緒になって続けているが、日本は?

(浜)まずいです。 武村さんが(安倍首相が靖国参拝した時から)ボールは日本側にあると仰いましたように、念のために言っておけばこれは個人攻撃ではありませんが、時代逆行的誇大妄想主義が日本の側からふつふつと出ていってしまうという雰囲気というものが見受けられます。 その一方で日米首脳会談ということで言えば、アメリカ側はどんどん視野狭窄に陥ってしまっています。

誇大妄想と視野狭窄があるところに(首脳会談をしても)たいしたものは出てこないと思いますけれども、そういう全体的な雰囲気のなかで韓国も意固地というか強い態度に出て行かないとこの局面は打開できないのではないかという雰囲気になってしまっていると思います。

(御)習近平主席は、日韓の対立を煽り続ける効果を狙っているような感じもするが?

(武)習近平主席のドイツでの講演が先ほど(番組で)紹介されましたが、日中戦争の中国側の犠牲者、戦死傷数を言っております。 35百万人だったという数字は信じられないほど大きな数字で、南京の30万と良く似ているなあと感じるわけですが、反論する術がない。 日本側にはあの戦争で一体何人の中国人を殺したのかという数字はありません。

(御)そうですね。

(武)学者の中にも確たる数字がなく、「あれはオーバーだよ?!」と言ってみても、リアルな数字が無いものだから批判が中途半端になる訳です。 中国側(の発表)だけ勉強しましたら、戦争が終わって一年後、蒋介石の国民党政府は「中国側の犠牲者は3百何十万人」と発表したんですよ。 それが1年2年したら「5百万人」になった。 更に、共産党政権になって「2千万人」に上がり、江沢民さんにが「35百万人」と言って今に至っている。 ぐんぐん上がっていっているということだけは確認しました。

●オバマ大統領訪日とTPP  =割愛

●17年ぶりの消費税増税から2週間

(御)増税が始まって以来の状況をどう見る

(浜)相当厳しい、ヤバいと思います。 「反動は想定内」という要人たちの言い方がまた姑息でね。 どうも今日の番組は姑息と視野狭窄というのがキーワードになりつつありますが、株が上がるようなモノの言い方をすることで逃げ切ろうとするのも姑息さの表れだと思いますし、投資家のほうが要人たちの言葉に振り回されて株を買い上げるのも結構視野狭窄でして、そういう視野狭窄さに賭けて姑息な手段を弄しているという気が致します。

そもそも「株が上がれば経済の状態が良くなるだろう」という発想は明らかに視野狭窄で本末転倒です。 まともな方向感を持っていない状況で消費税も上がり、物価も上がってくると、人々の生活は圧迫され厳しい展開になって行くのではないかと思います。

(御)増税とセットで景気対策として5兆円を、公共事業にボーンと使いましたが効果は?

(浜)効果はないでしょう。 日本はもはや、公共事業というものが景気対策として効果を持つという段階の経済ではありません。 ところが、「消費増税はどうしてもやらなければならないのでどうかお付き合いくださいませ」と言って財政再建を頑張るのが筋のところ、「ぼくちゃんたちやっていま~す!」と言って目くらまし的に公共事業や法人税減税をやるのは支離滅裂ですね。

(御)財政運営についてひとこと

(浜)「何をやっているんだ!」ということですね。 財政が国民に奉仕できるためには、いざという時に動けるために基本的に黒字の状態にするのが当たり前です、と言いたいです。

●現役の国会議員に声を大にして言っておきたいこと

(浜)姑息は禁止、逃避も禁止、まやかしも禁止。 3つの禁をしっかり守っていただきたい。 「自分たちは国民に奉仕するためにいるのだ」と、もう一度想起した欲しいと思います。


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