パウル・クレー(1879~1940)は、カンディンスキーやフランツ・マルクらが結成した「青騎士」展に、1912年、33歳のときメンバーに加わり、色彩を重視する幻想の森を開拓していきます。バッハのポリフォニーを基にした造形的試みにより、絵画と音楽、線と色彩の融合をはかっていきます。
彼の創作プロセスは実験的であり、多様な素材を使って従来にはない物質感を重視しました。本展では、プロセス1から4へとセクションを分け独自の技法を解剖していきます。プロセス1では、「油彩転写」として、鉛筆やインクで描いた素描を黒い油絵具を塗った紙の上に置き、描線を針でなぞって転写したあと、水彩画で着彩するという技法。2では、切断、再構成の作品、仕上げた作品を2つかそれ以上に分断し上下を反転させてたりして再構成した作品など。3では、その分断された作品が独立して作品化された例などを紹介。4では、両面の作品として、クレーの裏面に記されていた描写などを開示していきます。
手触り感のあるマチエール(絵肌)を求めたクレーの視点が生かされた内容となっています。
・掲載画像作品「魚の魔術」参考作品として本展の出品作ではありません。
◆パウル・クレー展/京都国立近代美術館/3月12日~5月15日
東京国立近代美術館/5月31日~7月31日
彼の創作プロセスは実験的であり、多様な素材を使って従来にはない物質感を重視しました。本展では、プロセス1から4へとセクションを分け独自の技法を解剖していきます。プロセス1では、「油彩転写」として、鉛筆やインクで描いた素描を黒い油絵具を塗った紙の上に置き、描線を針でなぞって転写したあと、水彩画で着彩するという技法。2では、切断、再構成の作品、仕上げた作品を2つかそれ以上に分断し上下を反転させてたりして再構成した作品など。3では、その分断された作品が独立して作品化された例などを紹介。4では、両面の作品として、クレーの裏面に記されていた描写などを開示していきます。
手触り感のあるマチエール(絵肌)を求めたクレーの視点が生かされた内容となっています。
・掲載画像作品「魚の魔術」参考作品として本展の出品作ではありません。
◆パウル・クレー展/京都国立近代美術館/3月12日~5月15日
東京国立近代美術館/5月31日~7月31日