シンガー『ナターシャ』のブログ

関西・東京・名古屋・広島、そして台湾もグローバルに歌うシンガーソングライター、jazzシンガーナターシャのブログです

オバマ大統領

2009-03-18 | 外国語・文化
日曜日、「オバマ大統領のスピーチ」の英語の会をしました。

「皆がいい、いいっていうスピーチ。何がいいのかしらん?」
「たくさん彼のスピーチの本売っているけど、全部読むのもしんどいし・・」なんて人、多いんではないかなあと思って企画しました。

とは言うものの、持っている資料だけでも当選するまでの各地でのスピーチ、シカゴでの勝利宣言スピーチ、そして大統領就任演説・・と莫大な量。何かテーマを決めないとなあと色々考えた結果、メディアでも一番取り上げられた就任演説の骨子。だいたいどんなことを言っているのか、それプラス彼のスピーチの中で「私が感動したところ」というのをテーマに選んでみました。

就任演説は、英語の聞き取り練習も交えながら、聞いて説明を加えて理解し、そしてオバマさんと一緒に同じように読んでみました。演説を一緒に言うのってイントネーションの勉強になるなあと実感しました。そして、普通の英語の教材と違って、とても大きな意味を持つスピーチだから力強さが違うし、普段はこういう練習やっているとだるくなってくるけれど、反対に緊張感やパワーがでてきました。私からも皆からも。う~んいい教材だ。

私が感動した部分というのは、リストを挙げてみたらアメリカの歴史、特に黒人の歴史やオバマさんの生い立ち・・といったところ。その中でも最も心にきたのは、シカゴの勝利演説ででてきた

「106歳の黒人女性が歩んだ歴史」でした。

この部分、リアルタイムで聞いていましたが本当に感動しました。

奴隷制が終わった次の世代で生まれたアン・ニクソン・クーパーさん、106歳。奴隷制が終わっても、彼女は2つの理由で選挙で投票できませんでした。女性であるゆえに、そして黒人であるという理由で。

それでも女性たちが立ち上がり、投票を求めるのを彼女は見てきたのです。そう、私たちにはできる。Yes, we can.

世界恐慌時代、暗黒の時代でもニューディール政策により恐怖に人々が打ち勝つのを見てきました。私たちにはできる。Yes we can.

後にキング牧師が運動のリーダーになったアラバマ州モンゴメリーのバスボイコット事件(the buses in Montgomery)、白人至上主義の教会爆破で黒人少女4人が死亡し、それに抗議した人たちに警察が放水したバーミンガムのホース事件(the hoses in Birmingham)、白人至上主義者に対しての抗議デモで流血事件になったセルマの橋(a bridge in Selma)、彼女はすべての現場にいました。

彼女が生きてきた106年間、いかにアメリカが変化できるか彼女はみてきたのです、そう、私たちにはできる! Yes we can!

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::

かなり省略しましたが、考えればすごいですよね。実際アメリカの素晴らしい時代と暗黒の時代を生き抜いているのですから。


日本でもこの間テレビで三輪明宏さんが、「今は不況で暗い、大変だって言っているけど、原爆落とされてな~んにもなくなったところから日本は這い上がってきたのよ。私はそれを体験してきたのよ。日本の底ヂカラを体験してきた年寄りがもっと出てきて言うべきよ。」と言ってました。

体験してきたことは何よりも強い。その体験を分かち合うことが人々の希望になるんだなあ。

このオバマスピーチの会なかなか好評でしたので、また人数集まったら行いたいと思います。時間があればこれをキング牧師のスピーチにまで繋げたいと思っています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿