52 Crescent Street

東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

NHKドキュメントにっぽんの現場「ことば あふれ出る教室」

2007年07月16日 | 徒然のこと
休日の朝は、いつもよりちょっとおそ起き。
コーヒーを入れて、テレビをつけると、NHK。

女の子の声で、本を朗読する声が聞こえてきました。

画面には、真っ白な表面の、見た目は本らしきものと、2つの手。
声が聞こえてくる一方で、2つの手が左から右へせわしなく動いています。

点字朗読です。

女の子は、わたしは朗読のプロだと思ったのですが、実は
横浜市立盲学校の小学6年生、大塚優里菜さんでした。
番組のナレーターも担当しているそうです。

途中から見始めたのですが、彼女たち盲学校の生徒が
漢字を勉強していました。

  点字を読むのに漢字?(偏見ですみません・・・)すごい試みだな

次の場面でなっとく。コンピュータに打ち込んだことばを漢字変換する際に
音声が漢字の説明をしています。ちゃんと覚えてないんだけど、
「くさかんむりの、~」とかいう感じで。

担当の道村静江先生は、「まず、やってみよう」というらしいのです。
例えば、なわとび。大きななわを2人が持ってまわしているところに
「1・2・3」で、優里菜さんたちが入って跳ぶのです。10回も跳べちゃう人もいるんです。

  あんなに勢いよく走って、なわとびをするなんて、こわいだろうに。

普通だったら、そう考えてなわとびをさせようなんて思いもよらないところでしょうが、
道村先生は「やってごらん。できるようになるよ。」と励まし、彼女たちの世界を少しずつ広げていくのです。

優里菜さんの卒業記念に、みんなで狂言をやることになったときも、道村先生はこういうのです。

  「大きな声で話したら、自信につながる。」
  「声のするほうにきちんと顔を向けて大きな声で話すのは、コミュニケーションの基本。
将来、ぜったい必要なこと。」
  「伝える気持ちがあれば、早口にはならない。」

一生懸命に生徒たちに言い聞かせています。
一個人としての人間的な成長を願った言葉の数々だな。

優里菜さんの卒業日には、みんなが漢字一文字で気持ちを伝えあう場面がありました。

  「じゃく(寂)」
  「ひ(悲)」
  「こう(幸)」

豊かな表現力。

最後に、とても印象に残った優里菜さんの言葉を紹介します。

  「目の見える人は、暗闇をすごくこわがるらしいけど、なんでかな。
   わたしの目の前にあるのは、暗闇ではない。
   明るくもないけど、暗闇ではない。」

ちゃんとおぼえていたわけではないので、だいたいの感じですが、
この言葉にはっとさせられました。




コメントを投稿