音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

ガラクタノユメ

2008年03月17日 | CDの感想
  
○Buono!「Cafe Buono!」(2008)
 Berryz工房2人と℃-ute1人からなるユニットBuono!(発音は「ボーノ」らしい)のファーストアルバム。
 ハロプロ関係には最近すっかりごぶさたしてしまっている自分だが、これはとても楽しかった。

 1曲目がモータウンの引用ではじまって(「恋はあせらず」のリズムパターン)、おお!とにやにやしていると、2曲目、3曲目とスピーディでインパクトのある楽曲が続く。

 でもまあ冒頭3曲だけ強力であとは…ってアルバムよくあるよなあ、と軽く考えていたら、なんと最後までこのクオリティが続くのだ。手をかえ品をかえ。しっぽまでアンコが詰まったたい焼き。
 明らかにPerfumeを意識した曲(「Internet Cupid」)もあったりするんだけど、これがまたなかなかに良くて、安っぽい二番煎じには終わっていない。
 
 作曲や編曲は誰だろうとクレジットを見てみると(ほぼ)知らない人ばかり。うーむ。時代は変わる。
 1曲だけ作詞:橋本淳 作曲:筒美京平というせつなめのバラード(「星の羊たち」)があって、これも聴かせる。このアルバムのために新たに書かれた曲らしい。

 個人的には、これでヴォーカルがベリーズとかキュートの子じゃなくて、モ娘。の誰かがやってくれてれば、と思ったりもするんだけど……まあ単なるロートルファンのぼやきですので気にせんでください。

 試聴はここで。

Cruel To Be Kind

2008年03月15日 | 音楽関連ニュース
◆Perfume、待望のニュー・アルバム完成!(CDJournal.com)
 ゴスロリ!ゴスロリ!

◆スパークス、2年ぶりの新作!アルバム全21作を1夜ずつ再現する記念ライヴも開催決定(CDJournal.com)
 アルバム再現公演、ほぼ毎日やん。体力続くのか。
 
◆Kurt Cobain(カート・コバーン)が去年、家を購入??巨額の詐欺の被害に(doops!)
 カートの社会保障番号が何者かに悪用されて70億円もの詐欺被害をこうむった、ってことだけど、本人が死んでも社会保障番号って生きてるの?

◆YouTubeで一番見られたビデオはCSSのこのビデオ?(doops!)
 この曲自体は僕も好きだけど、このビデオ自体はどうってことないよね。解せん。
 もうひとつ紹介されてる「ダンスの進化」はちょいウケ。曲目リストはここに。

◆トレント・レズナー、レディオヘッドを批判(MTV Japan)
 音質とパッケージに問題あり、てか。 

◆Nick Lowe 30周年記念盤!(HMV Japan)
 買いますた。豪華デジパックは嘘じゃないです。


 ニック・ロウの名曲「Cruel To Be Kind」。1979年トップ・オブ・ザ・ポップス出演時の映像。ロックパイル! でも残念ながら口パク。
 

俺たちは金のためだけにやってる

2008年03月12日 | ザッパ関連
◆フランク・ザッパ紙ジャケ再発(HMV Japan)
 「Freak Out」「We're Only In It For The Money」「Hot Rats」「Over-nite Sensation」「Apostrophe」「One Size Fits All」「Zappa In New York」「Sheik Yerbouti」以上8タイトルの紙ジャケが再発される模様。発売日は5月21日。前の仕様のままのアンコールプレスなのか、リマスターもしくはグレードアップ仕様なのか気になる。ディスクユニオン特典がどうなるかも気になる。


 映画「Baby Snakes」から「City Of Tiny Lights」。リードヴォーカルはエイドリアン・ブリュー。
 

nighttiming

2008年03月11日 | CDの感想
  
○ココナッツ・レコーズ「ナイトタイミング」(2007/2008)
 ひょんなきっかけから聴いたアルバムだが、とても良かったので紹介しておく。

 ココナッツ・レコーズ(Coconut Records)は、ジェイソン・シュワルツマン(映画「マリー・アントワネット」のルイ16世役で知られる俳優)のソロプロジェクト。
 この人、フランシス・フォード・コッポラを伯父に持つという映画人脈の出身だが(お母さんがタリア・シャイアだと。)、俳優であると同時にファントム・プラネットというグループで活動していたミュージシャンでもある。このアルバムでは、ほとんどの演奏を自分一人で行うなど、かなり意欲的に取り組んだようで、それが効を奏したのかなかなか良質な作品に仕上がっている。

 といっても、これは、パワーみなぎるロックアルバムといったものではない。ここで聴けるのは、ジェイソンの少々頼りないヴォーカルを中心に、愛らしくも疲労感ただようインドアポップだ。

 この「疲労感」というのは、僕にとってはとても大事なもので、これがあるだけで「この人は信用できる」とすぐに思ってしまうのであった。
 「マリー・アントワネット」で共演したキルスティン・ダンストとのデュエット曲もチャーミングだし。

 どんな音なのか実際に聴いてみたい方はここここで試聴をどうぞ。

 このアルバム、本国アメリカでのリリース自体は2007年(ジャケットに書かれた録音クレジットは2006年)で、ごくごく限られたルートでしか販売されなかったものだそうだ。どうして今年になってこの日本でリリースされたのかよくわからないけれど、こういうアルバムをこのご時勢に日本盤として発売してくれたのは非常にありがたい。
 でもあっという間に入手困難になりそうな気もするので、インドアポップフリークの方々は早めに入手しておいた方がいいかも。

 収録曲「West Coast」PV
 

I’ve Been Loving You Too Long

2008年03月10日 | 音楽関連ニュース
◆P・マッカートニー氏、The Beatles楽曲のiTunes販売認める--英報道(CNET JAPAN)
 おおもとの記事はこれかな。
 リマスター作業終わってんだろうから、早くCDの方もその音源で出してよニール・アスピノール社長。(※一年も前にアップル・コープスを退社してたそうです……)

◆上田現、永眠(BARKS)
 元ちとせのアルバムで彼のすぐれた楽曲に触れてきた身には衝撃の知らせだった。葬儀の告知。安らかにお眠りください。

◆THE BEATLESのエンジニアやPINK FLOYDのプロデューサーを務めた英音楽界の重鎮、NORMAN SMITHが死去(bounce.com)
 これも訃報。R.I.P
 
◆ディスクユニオン限定紙ジャケ再プレス!! カーペンターズ、ジミ・ヘンドリックス!!!!(ディスクユニオン)
 まとめ買いのみ。きついね。

◆NIN ニュー・アルバム『Ghost I-IV』!(HMV Japan)
 DLだけじゃなくて通常ルートでの販売もあるのか。

◆『Otis Blue』コレクターズエディション!(HMV Japan)
 ありもの音源集めた感はぬぐえないけど、リマスターされてるしライノだし、やっぱ買うべきなんだろうな。


 「OTIS BLUE」収録曲から「愛しすぎて」。モンタレーポップフェスでの歌唱。
 

Don’t Think Twice, It’s All Right

2008年03月08日 | 歌詞・訳詞
すわりこんで なぜこうなってしまったか考えたって無駄だよ
もうどうにもならないんだ
すわりこんで なぜこうなってしまったか考えたって無駄だよ
今になってもわからないのなら
雄鶏が鳴き 空が白みかけるころ
窓の外を見てみなよ 俺が去っていくところさ
あんたこそが 俺が旅立つ原因
繰り返し考えたってしかたない これでいいんだ

明かりをつけてみたって無駄だよ
俺には見えないんだから
明かりをつけてみたって無駄だよ
俺は道路の暗い側を歩いてるんだから
いまでも あんたが何かするか 言ってくれたらよかったのにって 思ってる
行かないでとか ここにいてとか
俺たちは ほとんど話し合うこともなかったよな
繰り返し考えたってしかたない これでいいんだ

俺の名前を 大声で呼んでみたって無駄だよ
今まで そんなことしたことなかったろ
俺の名前を 大声で呼んでみたって無駄だよ
もう あんたの声は聞こえないんだから
道を歩きながら 俺は考え続けてる
ひとりの女を愛した あんたは子どもねといわれた 
俺は心を捧げたのに 彼女は俺の魂をほしがった
でももう繰り返し考えたってしかたない これでいいんだ

俺は 長く孤独な道を歩き続けている
どこへたどりつくのか 自分でもわからない
さよならなんて言葉はきれいごとすぎるから こう言おう
元気でいてくれ と
あんたがひどい仕打ちをしたなんて 言わないよ
でも もうちょっとうまくやる方法があったはず しかたないけど
あんたは 俺の大事な時間を浪費したんだ
でももう繰り返し考えたってしかたない これでいいんだ

- Bob Dylan「Don't Think Twice, It's All Right」(1963)
    (Translated by Andy@音楽観察者)

 もう一度ディランの曲を。これもシンプルな詞の歌。
 辛辣な言葉を投げつけながら、自らの心の揺れをも吐露しているところがいい。
 「Don't think twice」という言葉は、別れる相手に向けたものであると同時に、自分自身に向ける言葉でもあるのだ。

 原詞はここを参照。

 


 

All I Really Want To Do

2008年03月07日 | 歌詞・訳詞
あんたと競おうとか たたきのめそうとか
だまそうとか 虐待しようとか
単純化しようとか 格付けしようとか
否定しようとか 無視しようとか
十字架にはりつけようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたとけんかしようなんて思っちゃいない
怖がらせようとか いらいらさせようとか
ひきずり降ろそうとか 消耗させようとか
縛りつけようとか がっかりさせようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたを妨害しようとか ぎくりとさせようとか
ぶんなぐろうとか 閉じ込めようとか 思っちゃいない
あんたを分析しようとか 分類しようとか
決着をつけようとか 宣伝しようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

まじめくさった顔をしようとか あんたと競争しようとか
追っかけようとか 追跡しようとか 痕跡をたどろうとか 思っちゃいない
あんたを辱めようとか 追放しようとか 
定義しようとか 監禁しようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたの身内に会おうとか ぐるぐる回そうとか
殺したりしようなんて 思っちゃいない
あんたを選んだり 解剖したり
調べたり 拒んだりしようなんて 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたを欺こうとか 連れ出そうとか
振り払おうとか 見捨てようとかなんて したくない
俺と同じように感じてほしいとか 同じように理解してほしいとか
同じようになってほしいなんて 望んじゃいない 
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

- Bob Dylan「All I Really Want To Do」(1964)
    (Translated by Andy@音楽観察者)

 一度ディランの曲を自分で訳してみたいと思っていた。あの片桐ユズル訳がどうも好きになれないので。

 でもなかなか手ごわいんだよね、さすがに。短いフレーズだけならともかく、まるまる1曲を訳すというのは。

 というわけで、ごくごくシンプルな歌詞の曲を選びました。毒がたっぷり詰まった求愛の歌を。

 原詞はここを参照。

 「Another Side Of Bob Dylan」収録のオリジナル・ヴァージョン。言葉が韻を踏んで連なっていくおもしろさは、音を聴かないとわからない。
 


 

Shadow of a Doubt

2008年03月06日 | 音楽関連ニュース
 はてなアンテナにいきなりワンクリック詐欺業者のお詫び広告が掲載されてたのにはコケた。こういう理由から掲載しているんだってさ。


◆『アット武道館』の30th記念盤!(HMV Japan)
 うーん。これ、25周年盤にDVDとメモラビリア付けただけだよね……。DVD収録映像は2曲だけで、YouTubeとかで探せばすぐに見られるものだし。完全版映像だったら即買いなんだけど。

◆キース・リチャーズ「UKのロック・バンドはクズ」(BARKS)
 それでこそキース。

◆ナイン・インチ・ネイルズ、またもや新作を無料で提供(BARKS)
 ここ。試聴もできる。えらく聴きやすい音だなあ。でも買う。

◆平山みき「鬼ヶ島」紙ジャケでリイシュー(ディスクユニオン)
 近田先生プロデュース作が紙ジャケに。「ニューウェーブ火曜」「平山三樹」という誤植が笑えます。

◆サイケ名盤、珍盤を紙ジャケでお届けするシリーズ 『サイケデリック・ジャーニー』 始動!!(ディスクユニオン)
 あー六角形ジャケはコレクター雑誌で見たことある。もちろん音は聴いたことない。

◆ビョーク、東京公演でのコメントに波紋が広がる(MTVJAPAN.com)
 コソボ独立を支持する発言によって、セルビアでのフェスに出演できなくなったとのこと。

◆ソニック・ユース リリース情報(sonicyouth.com)
 久しぶりにオフィシャルサイトを覗いたら「Master-Dik」がCDで再発されてた。それからSYR7も4月にリリースされるらしい。でも前者はオフィシャルサイト通販のみ、後者はアナログ盤リリースのみ。めんどくせえ。


 ソニック・ユース「Shadow of a Doubt」。好きな曲、好きなビデオ。
 

Live Forever

2008年03月05日 | 歌詞・訳詞
たぶん 将来どうなるかなんて どうでもいいんだ
ただ 俺は飛んでいたいだけ
最近 痛みを感じたことがあるかい 
体の芯までずぶぬれになるような 朝の雨の中で

たぶん 俺は飛んでいたいだけ 
生きていたいだけ 死にたくないだけ
たぶん 息をしていたいだけ なにも信じたくないだけ
たぶん おまえも俺と同じだよ
やつらには見えないものが 見えるんだ
おまえと俺は 永遠に生き続ける

たぶん 将来どうなるかなんて どうでもいいんだ
ただ 俺は飛んでいたいだけ
最近 痛みを感じたことがあるかい 
体の芯までずぶぬれになるような 朝の雨の中で

たぶん 自分がなりたかったものには なれないんだろう
でも今は 泣いている時じゃない
なぜそうなってしまうのか 考える時なんだ
きっと おまえも俺と同じだよ
やつらには見えないものが 見えるんだ
おまえと俺は 永遠に生き続ける
俺達は 永遠に生き続ける
永遠に生き続ける
永遠に

- Oasis「Live Forever」(1994)
    (Translated by Andy@音楽観察者)

 SOTFさんの3/3付けエントリに触発されて訳してみた。俺もこの曲が好きだったことを思い出して。

 いつ聴いても泣ける曲。「俺が」永遠に生き続けるんじゃなくて、「おまえと俺が」永遠に生き続けるというところが。
 こういう詞を読むと、ノエル・ギャラガーという男は、メロディーメイカーとしての才能だけじゃなくて、詩人としての才能もあるんじゃないかと思ってしまう。マジで。

 そういやこの曲って、ニルヴァーナ「I Hate Myself and I Want to Die」へのアンサーソングとして書かれたんだっけか…。

 原詞はここを参照。

 1994年2月6日、スコットランドでの演奏。
 


  

音楽史

2008年03月04日 | 試聴・動画
◆やる夫で学ぶ音楽史(ハムスター速報 2ろぐ)
 粒焼きで知った。
 クラシック音楽をYouTube映像を利用して対話形式で紹介していくという2chスレ。バロックから始まって古典派、ロマン派…と耳馴染みのある曲を中心に選曲してある。そして最後にはケージ、クセナキス、メシアン、ライヒといった現代音楽まで紹介。
 この間紹介した「音楽のお勉強Tube」クラシック版という趣で良い。なにより「力を抜いて」「楽しむ」という姿勢に共感。2chスバラシス。ゆっくり楽しもうっと。


 ヴィヴァルディの項で紹介されるフラウティーノ(ソプラニーノリコーダー)協奏曲。独奏者の熱演ぶりがたまらん。