数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

イルミナティ、ルシファー、悪魔?

2013-09-21 20:26:06 | 数理論理教(科学教)の歴史
いくつかのブログで、イルミナティはルシファー主義で悪魔教だと言われている。そもそもイルミナティとかフリーメーソンという組織は陰謀論でよく出てくるが、どんな実態なのか深く知らない。

 しかし、どうもイルミナティもフリーメーソンも「数理論理教」を奉じているらしい。

 「数理論理教」の根本教典は、私はプラトンの『国家』等の教えだと思う。

  1.この世の真理(最高道徳・美)は、抽象的な数理論理性にある。現実にある現象はすべて、この抽象的な数理論理性に還元できる。なお「数理論理」であり、単なる「数」ではありません。プラトンもピタゴラスも伝統的な数学(算術)は、究極の数理論理性の解明(存在哲学の論理化、現在のメタ数学的なもの)のために役立つと考えていたようです。

 2.家族愛や恋愛などは普遍的なものではなく、朽ち果ててしまうべきはかないもので、このようなものに真理はない。

 3.社会道徳のような政治的な倫理は、偽善に満ちてまったく確実なものがない。今まで長い歴史の中で倫理的な諸制度が行われてきたが、すべて腐敗して醜い欲望の渦と化しているに過ぎない。このようなものに真理はない。

 4.最高の数理論理性を極めれば、その「真理体=神」に一体となり、魂は救済される。

 5.そのために、家族は禁止、男も女も数学的素養、音楽(音階による論理性)、軍隊教練(精神=身体の数理論理性)に励み、その中のエリートだけがこの数理倫理性を持った「真理の王国」を運営することができる。素養の欠ける人間はすべて間引きする。子供は国家がすべて管理して教育する。

 このように非常にカルト的ですが、宗教教義的にはすごく完成されていると思います。神秘主義(神との一体化)の手法は、数理論理性の探求のみです。よくある瞑想とか悲惨な修行より合理的だと思いますが…、まあ趣味の問題でもあるかもしれません。

 (数理論理教での実際的な社会への応用としては、「理想的で人工的な規律=法律」「合理的な社会経済の裏付け=会計」などによるものと思います。欲望人間を矯正する「法律体系」「会計基準」が必要です。)


1.すべての既成政府の廃絶とイルミナティの統括する世界単一政府の樹立。
2.私有財産と遺産相続の撤廃。
3.愛国心と民族意識の根絶。
4.家族制度と結婚制度の撤廃と、子供のコミューン教育の実現。
5.すべての宗教の撤廃。

 これは裏返しにすると、数理論理教の社会での実践だと思います。

〔ドイツのナチズム、ソ連の共産主義などにもこれと似たような内容があります。マルクスの相対的剰余価値(科学技術応用による創造的価値)拡大⇒有機的構成の高度化(効率的で緻密な繋がりを持ったシステム)⇒共産社会の誕生などにも関連すると思います〕

 あまりにカルト的なので、すぐに迫害されたようです。ソクラテスも結局そのカルト性で死刑になっています。

 キリスト教では、世俗化・官僚化が進み、一種の教会中心の偶像崇拝的な色彩が強くなってきました。自由で創造的な研究、特に数理論理的な神性を仄めかすものには弾圧が加えられました。ガリレオは相当注意して発表したにも拘らず、幽閉されてしまいました。ガウスも虚数の存在などを公表するのを躊躇いました。

 ところでルシファー主義とか悪魔教とはどういうものかと思いましたが、よく分かるブログがありました。

〔H26-11-06追記、上記の秀逸な記事を載せていたサイトが削除されてしまったようです。
 上記のサイトで説明されていたのは、プロメテウスとルシファーの類似点です。
 プロメーテウス〕「ゼウスの反対を押し切り、天界の火を盗んで人類に与えた存在として知られる。(一部転載終わり)」
 ルシファー「超常現象などに関するライターであるリン・ピクネット(英語版)は、ルシファーは進歩と知的探求心の神であるとしている[34]。
神に次ぐ地位にあり、最も美しく聡明な大天使であったが、人間に神をも超える可能性を見出したため、神の意思に反し、大天使長から悪魔に堕とされてまで、人間に(プロメテウスのように)光(知恵)を与えた者として、人間の真の親とされることのある存在でもある(一部転載終わり)」
 ルシファーには様々な解釈論があるようです。〕

 要するに、神(これは世俗化して偶像に近くなったもの⇒キリスト教会(特にカトリック))に対する人間の理性による攻撃を正当化するためのシンボリズムなのではないでしょうか。しょうか。自由の女神は、その松明により、理性による攻撃を叱咤激励しているのでしょうか?

 様々なシンボルが都会の街にも刻み込まれているということでしょう。
(上記削除されたサイトには、アメリカの様々ところにプロメテウスなどの物語のシンボリズムが溢れているとのことでした。写真が載っていました)
 
 数理論理教自体は非常にカルト的だと思います。何せ家族は廃止、子供は国家が管理するなど、非常識なことばかりです。しかし究極の理想・理性を突き詰めると、そうならざるを得ないことにもなります。合理的・理性的というフレーズは、近代・現代の根幹的な思想ですよね。

 しかし現在では、まったく違った迫害もおこっているようです。
 原子力教に染まったマフィア・帝国者から凄まじい言論弾圧が行われているようです。日本だけでなく世界中で行われているようです。ある欧米の原子力関係の科学者は「まるで現在のガリレオだ」と言っていました。

 新たな松明、光が必要なのではないでしょうか?原子力に関する「真実」を理性の力で公開させないといけません。

 私も完全に合理的でありたいと思いますが、不可能です。人間の欲望は限りなく奥深い、これを浄化することは不可能かもしれません。

 ソクラテス裁判でも、叙情溢れる人間精神を数理論理的なカルト主義で洗脳するのは犯罪的だと主張されていました。しかし叙情溢れる人間精神は、限りなく欲深くおぞましい不合理性を持っています。

 科学技術文明にすっかり浸かっている現代でも、この欲望と物質性が混沌となり、限りない不合理性を形成しています。

 願わくば、この世が合理的社会になり、全て人の魂が浄化され救済されるますように!


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