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ルビーの森

京都三条と銀座並木通りにある、ミャンマー産無処理で美しいルビー専門店。鉱山から一貫したトレーサビリティーを実現。

アンティークジュエリーが今に伝えてくれるメッセージ

2009年01月09日 06時14分09秒 | 今日の出来事
ある尊敬するジュエラーから頂いた、

DIANA SCARISBRICK女史の著書

「Rings Jewelry of power, love and loyalty」

は、序文で女史が

「年代、時代背景別といよりも、むしろ

「愛やロイヤリティー」などテーマ別に

まとめた初めての書である」

と記してある通り、ロマンチックなリングから

ガイコツデザインのエキセントリックなものまで、

リングが如何にメッセージ性を持ったものなのかを

感じさせてくれる書で、自分の今見に着けている

リングが気になりました。

「Thames & Hudson」から出版されています。


ルビーの内側。何が楽しいかって?

2009年01月08日 12時32分54秒 | ルビー

ミャンマー産の無処理で美しいルビーの内側の景色を。

糖蜜城組織は、蜂蜜をお水の中にいれてかき混ぜたような

模様からそう呼ばれますが、ルビーの表情に非常に大きな

影響を与えるものです。糖蜜城組織が入る位置によって、

ぺリドットのような輝きを放つ時があります。

以前にご紹介したものですが、この様にお稲荷さんに見える

こともあります。

これは、ジルコンと思われる形の結晶です。

そして、ミャンマー産の無処理で美しいルビーの

内包物の代表格「シルクインクルージョン」です。

ルチルの針状結晶ですが、密集してルビーの中

に入ると「スタールビー」という六条の線が入いり

ます。

不思議な風景、それで何が楽しいかというと自然の

ままの姿を感じることでしょうか?

人間が人工的に作った姿のものばかりに囲まれていると

「てんねん」な姿は特別に思えます。


お教えいただくこと

2009年01月07日 06時52分06秒 | 宝物
「指輪を手に取る会」については先日ご紹介した通り、

諏訪会長がお声掛けいただき、宝官さん、末永さんなど

有志が、歴史的に意味のある「橋本コレクション」を

手にとって、意見交換をするという会です。

ジュエラーの大先輩に囲まれて勉強させていただくばかり

です。感謝するばかりです。

写真のルビーリングですが、17~18世紀に製作されたもの

で、剥がれていますが、エナメルで豪華に装飾されていた

様です。

さて、私たちはルビーが得意なので、このルビーをしっかり

とお見せいただきました。

私は、蛍光性があること、モゴック産に多いスタッビィ状の

結晶インクルージョン(アパタイトの形が崩れた結晶)など

あと、成長線の感じからモゴック鉱山からやってきたルビー

だと思いました。

ルビーの品質という視点だけで見ると最高のルビーではあり

ません。少し青みを帯びており、今でもよく産出されるタイプ

の結晶です。ただ、ルビーを取り囲む装飾の部分の豪華さや

いままで大切にされて残っていたことから推測すると、この

ルビーは、「宝物」として扱われたということが分かります。

色々とこの時代のルビーをお見せいただく機会がありますが、

加熱処理などをして美しさを改良してあるものは見たことが

ありません。(石留めしている金具をエナメルを乗せて加工

したことにより、加熱したような跡が残っているサファイア

はありましたが。。)

今よりも、宝石の流通が確立されていなかった時代、ルビー

というだけで、もの凄く珍しいものだったのだろうと思い

ますが。。。

人が持てる技術を惜しみなく使って美しくする部分と、人が

手を出せない部分を非常に高い次元で感じさせてくれるリング

です。

お教えいただけることに感謝するばかりです。

優雅な宝石の楽しみ方

2009年01月06日 06時35分19秒 | 今日の出来事
ホームページの文章を作っていて思ったことが

あります。私たちは、自分たちでルビーの原産地

が鑑定できるように、普段から原産地でデータの

収集を続けています。

私たちジュエラーは、現場で宝石を見るときに使える

のは、ルーペ(ムシメガネ)ぐらいです。

ですから一番重要視しているのは、ルビーの中に

内包されている内包物(インクルージョン)です。

ヤンゴンのモリスミャンマーにやってくるルビーの

直径1mmのルビーも4ctを超えるルビーも同じように

記念撮影?をしていきます。

毎日、無処理で美しいルビーの内包物を見ていると

いつも間にか、データというよりも「絵画」というか

作品のように見えてきます。

自然が育んだ神秘的な景色だと思うのです。

プリントアウトしては、部屋のあちらこちらに飾って

楽しんでいます。

宝石の内包物の写真を楽しむというのも優雅な

宝石の楽しみ方だと思います。

今年のモリスは 1.5倍。

2009年01月05日 15時16分22秒 | 今日の出来事
今日はモリスの仕事始めでしたので、

今年のモリスのスローガンなるものを考えてみました。

「1.5倍の成果を出せるように進化しよう」にしました。

なぜ1.5倍なのか?といいますと。。。

一生懸命に頑張って1年過ごして、同じ「1」が「1」の

ままだと私は退化していると思います。

人は頑張っていても、向上しようとしないと、頑張って

いるつもりでも、頑張っている自分に慣れてしまい、

少しずつ退化するものだと思います。

私は、毎朝ランニングするのですが、毎日同じ距離を

同じペースで走り続けると、結果は同じでも体力的には

退化していくのがわかります。

少しずつでも距離を伸ばしたり、ペースを上げたりします。

人も同じだと思います。

ただ、2倍はキツイかも知れません。

徳川家康も人生訓で、

「人の一生は、重き荷物を負うて遠き道を行くが如し、

急ぐべからず」といっています。

急ぎすぎるとへばってしまうかも知れません。

というわけで、

1.5倍進化できるように頑張っていきたいと思います。

写真はモリスブライダルのWith Youというモデルです。

ジュエリーのお手入れ

2009年01月04日 08時12分51秒 | 宝物
ジュエリーは長く使っているうちに愛着がわいて

きますが、お気に入りになる頃には、キズだらけ

になっていることが多いと思います。

私たちは、三条本店に工房がありますので、自分

たちで普段からお手入れしますので気が付かなかった

のですが、お手入れするのは意外と大変です。

どこへ頼んだら良いのかも分かりません。

というわけで、モリスの三条本店では

「お手入れ」に力を入れることにしました。

「リングなどのサイズ直し」

「宝石のゆるみ直し」

「新品仕上げ」

「お仕立て直し(リフォーム)」

などいつでもご相談下さい。

大体のことは、その場でできてしまうと思います。

ピカピカに戻ると、初めて手にした時の事を

思い出し、とてもうれしいのです。

写真はモリス三条本店ですが、2階にあることなど

「入いり難いイメージ」が唯一の欠点です。

一度入ると「リラックスできる」とお伺いします。

どうぞ、お気軽に。




嬉しいルビーは嬉しいワインみたいなもの?

2009年01月03日 08時35分34秒 | ルビー
スペイン、リオハ地方のワイン

MARQUES DE RISCAL 2003 RESERVA

は私にとって、嬉しいワインでした。

嬉しいワイン。

とはいったい何のことでしょうか?

ワインのソムリエの方にお伺いするところによると

香り、味などが値段の割に。。。安いワインだそう

です。

これは、ルビーにも言えるかも知れません。

品質が高いと値段がお高いのは仕方ないのですが、

品質が少し下がって、お持ちになる方が大好きな

テイストだったら、これを「嬉しいルビー」と呼べる

と思います。

その微妙な部分を見分けられるために、モリスの

ジュエラーはルビーの研究を続けます。




ルビーの魅力は、人と同じで。。。

2009年01月02日 14時02分31秒 | ルビー
今年もモリスは、ルビーの魅力を伝えるべく頑張って

参りますが。。。

そのルビーの魅力をひところで言い表すなら、人と

同じで、その「ひとつ。。人の場合は一人」が持つ

個性だと思います。

最高品質のルビーであっても、好きになれないモノ

があるのに、「ちょっとこれ。。。」というぐらい

内包物が多いのに好きになってしまうルビーもあります。

この場合、ある部分が飛びぬけて素晴らしいのに、

ある部分は飛びぬけて良くない。。

そういうルビーに、私は魅力を感じてしまいます。

想像してみてください。

人に例えて見ると、「ある部分は素晴らしく芸術的であり

ながら、何かが??抜けている人」は、知り合いになると

意外と楽しいものです。

対して、完璧な人は、仕事などでは頼りになるのですが、

プライベートでお付き合いすると疲れることが多いし、

面白くありません。

客観的評価と主観的「好み」の違いです。

魅力ある自分だけのルビーを探す時も同じです。

無理して客観的品質の高さに気をつかいすぎると

次にもっと品質の高いものが見つかったときに、

「目移り」したり「飽きた」りします。

これは、人と同じようなモノかも知れません。

ということは。。。自分のルビーを選ぶ時は、

自分の好みを大切にするのが良いと思います。

ただ、その好きになった姿が、「生まれつき」

だといいな、と思うのは私だけでしょうか?

というのが、モリスが無処理で美しいルビーしか

取り扱わない理由です。