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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

カッコウが鳴く一反の畑で黒大豆を蒔く梅雨入り間近の日曜日。ウツギ咲く妻女山(妻女山里山通信)

2017-06-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 先週の日曜日は、友人の畑で黒大豆の豆蒔き作業をしました。畑の広さは一反。1000平方メートル、10アールです。畳約600畳分です。結構広いです。我が家の自家用野菜畑もこれぐらいですね。

(左)当日は気温20度位で、農作業には快適な温度。(中)K氏がマルチを敷いていきます。S氏と私はマルチに穴を開けていきます。単純ですが大変な作業です。速くやるにはリズム感が大事。(右)休憩してS氏はお昼の準備も。

(左)鳥に食べられないように、病気にならないようにコーティングされた黒大豆。(中)こんな格好で種を蒔きます。(右)昼食は、S氏が作った夏野菜の揚げ浸しと私が作ってきた豚肉とスナップえんどう、エリンギの炒め物。主食は蕎麦で、トッピングは私が作ったスナップエンドウと昨秋に採った天然ナメコ。天然ナメコの風味は、栽培ものとは比較にならないほど美味です。

 昼食の後は種蒔きの作業。ひとつの穴にふた粒ずつ蒔いていきます。全部で5000粒弱蒔きます。大変です。北陸新幹線の下をしなの鉄道やJR東日本の電車が通ります。これはワイドビューしなのでしょうか。

 北陸新幹線も通過していきます。それにしてもなんでこんなに畝が曲がっているんでしょう。マルチを敷いたK氏の心の迷いでしょうか。単に下手くそなだけだと思いますが、まあいいでしょう。カッコウの鳴き声が聞こえます。作業は大変でした。私は翌日の準備もあって6時に帰りましたが、二人は頑張って蒔いたようです。少し畑が余ったので、後日落花生と私が持っているブラジルの豆、フェジョン・プレット(黒いんげん豆)を蒔くことにしました。ブラジルでは毎日食べるといっていい国民食です。
フェジョンの煮込み」ご飯にかけて混ぜていただきます。
フェイジョアーダ」ブラジルの最もパワフルな料理のひとつ。ブラジル食材店で缶詰のものが買えます。またブラジル料理のレストランで出しているところもあります。リンクのこのふたつのレシピは、私のオリジナルです。

(左)今日の妻女山。ウツギが咲いています。『夏は来ぬ』で歌われている卯の花はこのことです。
フォレスタ旧バージョン ”夏は来ぬ”



(左)逆光に透けるウツギの花。(中)妻女山展望台の裏にはヤマホタルブクロの群生地が。(右)ヌルデの葉。ウルシ科なのでまれにかぶれる人もいます。完熟した実は白く粉を吹き、酸塩味があるため、信州ではこれを煮詰めて塩の代わりにした地域があるそうです。
 葉や葉軸にある種のアブラムシが寄生し、ヌルデミミフシやヌルデハイボケフシ、ヌルデハイボケフシなどの虫癭(ちゅうえい)ができます。このコブを「五倍子(ふし)」といい、タンニンを多く含み、黒色染料の原料になります。晩秋には、イカルなどの鳥が食べているのを見かけます。
「足柄の 吾を可鶏山(かけやま)の かづの木の 吾をかつさねも かづさかずとも」(万葉集:詠人知らず)
 かづの木(ヌルデ)を男性にたとえ、私を誘ってくださいという歌だそうです。

 妻女山(旧赤坂山)から松代方面の眺め。左に奇妙山。右手前に象山の尾根。その向こうに皆神山。中央奥の右手には根子岳と四阿屋山が霞んでいます。7月には県の天然記念物のミヤマモンキチョウを撮影に行く予定です。妻女山展望台では、神戸からヒッチハイクで来た女性と、糸魚川から来た歴史好きの青年と出会い、この地の歴史を色々説明しました。忙しくてなかなかガイドはできないのですが、立ち寄った時に訪問者があればインタープリターとして時間が許す限りご案内するようにしています。関東甲信越も梅雨入りしたそうですね。信州の梅雨は、関東のようにジメジメしたものではありませんが、やはり農作物には欠かせない恵の雨です。

 日曜日は陣馬平へ山椒の実を摘みに行きました。ウスバシロチョウは姿を消しました。月末にはオオムラサキが舞い始めるはずです。

(左)山椒の実。これを摘んでちりめん山椒を作ります。私の作り方は一度しか茹でこぼさないのでかなり痺れます。またちりめんじゃこではなく苦味のあるコウナゴを使います。(中)ミヤマウグイスカグラの赤い実。甘く子供の頃のおやつでした。(右)飯山の富倉蕎麦のつなぎに使われることで有名なオヤマボクチの大きな葉。

妻女山展望台からの西-北-東のパノラマカット。11枚の望遠カットをフォトショップでつないであります。オリジナルは左右30000ピクセルを越えます。

松代方面の眺め。奇妙山の向こうに拙書でも紹介の根子岳と四阿山が見えます。梅雨の晴れ間で最高気温も23度ぐらい。直射日光を浴びると真夏の様ですが、木陰は湿度も低く快適です。ハルゼミやエゾハルゼミの鳴き声が森中に響いています。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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