モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

真夏の妻女山SDPは、帰化植物の除草と餃子パーティー(妻女山里山通信)

2013-07-16 | アウトドア・ネイチャーフォト
 三ヶ月ぶりの妻女山SDP(里山デザイン・プロジェクト)の作業は、色々問題になっている帰化植物の除草でした。今回の対象は、オオブタクサ(大豚草)とヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)です。オオブタクサは、葉が桑の葉に似ているのでクワモドキともいいます。高さ3mにもなり大量の花粉を飛ばすため、花粉症を引き起こします。ヨウシュヤマゴボウは毒草で、高さ2m位、茎の直径が4センチにもなります。どちらも繁茂すると非常に厄介な植物です。オオブタクサは、日本の侵略的外来種ワースト100。ヨウシュヤマゴボウは入っていないのですが、ここ妻女山山系では放っておくとギャップが全て占領されてしまう程厄介なものなのです。ワースト100にハルジオンが入っているのが以外と思う人もいるかもしれませんが、繁殖力が強く、日本の在来種を駆逐してしまう帰化植物です。

 妻女山山系全てを除草する事は不可能なので、オオムラサキの生息地を中心に三カ所を重点的にしました。草刈機二台、鉈鎌と鎌で二時間弱で終了しました。前日雨が降ったので草は濡れているし、つる草がからみつくので難儀しましたが、ほぼ予定通り。恐れていた通り、ムモンホソアシナガバチの巣を壊しましたが、幸い誰も刺されませんでした。その後、オオムラサキのいる樹液バーに皆を連れて行きました。大賑わいの樹液バーに皆感動。特にオオスズメバチには皆注目してムービーや写真を撮りまくっていました。フラッシュは大丈夫だけれど、音と振動はたてないようにとアドバイス。マクロ撮影をしている時に、別のオオスズメバチが顔の横15センチ位に来る事もありますが、スッとしゃがんで素早く逃げれば問題ありません。悲鳴を挙げたり手で払うと刺されます。(写真はヒメスズメバチ)

 11時頃に作業も観察会も終わったので、Kさんのログハウスに向かいました。例によってKさんは自慢の庭園を無限ループで改造中。最終的にどうなるのか誰にも(本人にも)分かりません。メンバー皆で餃子の用意。チャリダーのTさんも到着。Kさんの友人の元サッカー小僧、今サッカー熟年のTさんも登場。高校の先輩のMさんが来られなかったのが残念、次回はぜひ。餃子の具はK氏、皮は地粉で前回手打ちうどんで大好評を博したN氏。またもや小野式製麺器を持参。タレは、私が自家製のラー油などを持参。その場で皮を延ばして餃子を包んで焼きました。最初棒餃子と言っていましたが、なぜか普通の餃子に変更。具は八角も入ってなんだか横浜中華街の一品の様。いやあ、大好評でした。他にK医師はカマンベール、Tさんは手作りのタンドリーチキンを持参。わざわざヨーグルトに漬込んだそうで、これは美味しかった。眼下にはゆったりと流れる千曲川。セミの声。オオムラサキがログハウスのデッキの中にまで舞ってきます。

 昼の宴の後は、ちょっとばかり作業。K氏が樹木の昇降機を実演しました。なかなか優れものですが、下りて来た時に息があがっていたので、やはり大変な様です。昔の林業のプロが簡単な仕掛けで登り、逆さまになって木を滑り降りて来るなど、神業過ぎてとても考えられません。その後ログハウスの煙突の除去作業もしてくれました。高所作業はお手のものです。

 というわけで、電気工事関係、林業関係、土木関係の機材は揃っているので、道を造れ、小屋を造れ、木を切れなどと言われるとなんでもできるメンバーなのですが、日本列島改造論で日本中をコンクリートで固めようとした某土建屋爺さんの様なことはしません。あくまでも、自然とどう共生していくかを考えているのです。里山は手を入れてなんぼ。確かに山の植林や畑は、自然破壊の側面もあるのですが、長い間人が手を入れて来た里山というのは、新たな自然との共生関係の構築の歴史でもあるのです。ですから手入れを怠ると、あっという間に荒れてしまうのです。しかも帰化植物による在来種の駆逐という問題も。放っておけば自然に戻るのではないのかと考える人もいるでしょうが、400年かかるという人もいれば、800年かかるという人もいます。いずれにせよ人を受け入れない、共存できない自然になるということです。そういう自然は、それはそれで必要です。放射性物質で汚染されてしまった福島や東北関東の里山は、そう成らざるを得ないでしょう。しかし、戻るのに数十万年かかります。

 さて、今回自然派?のK氏が乗って帰るのは、なんと30数年前のロードレーサー。フレームはクロモリ。ハンドルはサカエのROAD CHANPION。クランクやディレーラーはシマノ。サドルはイタリアのSELLA ITARIA Anatomicという年代物。あちこちサビがきていますが、リストアすればかなり良くなりそう。現在息子がリストア中の、私が30年前に乗っていたプジョーのロードレーサーといい、車より自然回帰か、ちょうどツールドフランスも注目されていますし、クロモリ復権か。流行りのハイブリッド車より環境にはやさしい乗り物です。体に優しいとは限りませんが(笑)。


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■ツイッターMORIMORIKIDSは左のサイドバーでご覧頂けます。主に原発情報、地震情報を呟いています。非常に重要な情報を選んでツイートしています。ときには自然、歴史も。写真もアップします。福島第一原発からは、今も毎日2億4000万ベクレルの放射性物質が流出しています。事故は終わっていません。太平洋は死の海になろうとしています。現実を学び見ないと生き残れない時代です。原発はほとんど止まっているのに電気は足りています。それでも原発は必要ですか。
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