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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

23日、梅雨の晴れ間にオオムラサキ初見(妻女山里山通信)

2013-06-24 | アウトドア・ネイチャーフォト
 日曜の昼、久しぶりに山に向かうと、上から蝶の研究家のTさんが下りて来ました。ゼフィルスの確認に来たけれど、まったくいないということでした。彼は100頭以上のウラゴマダラシジミを放蝶したのですが、まったく確認できないと。雨上がりの晴天なので、舞っていてもいいのですが、今年は外れ年かなあと。いつも見られる数カ所に行ってみたけれども一頭も確認できなかったそうです。二日前に千曲市が、松枯病の農薬を空中散布したせいでないといいのですが。長野市や上田市は、健康被害が出たことや、思ったほどの効果が得られないということで中止しているのですが。
 それでも、時間帯もあるかなと、いつも現れる森の奥へ行ってみたのですが、やはり一頭も見られませんでした。

 少し気落ちして歩いていると、突然耳元にバサバサッと大きな羽音をたてて飛びすぎる大きな蝶が。あっという間にコナラの樹上に消えて行きました。今年初のオオムラサキです。まもなくスーッと下りて来て高速で飛び去りました。後を付けて行くと、石灯籠に留まっていました。早速撮影。すると背後で羽音が。振り向くとなんと4、5頭が舞っています。もちろん全てオス。一週間後ぐらいには、メスも羽化し始めるでしょう。

 オオムラサキは、みな低空飛行をしていました。そして、地面に舞い降りると口吻を地面に差して吸っています。数日前に降った雨が地中にあるのでしょう。それには地中のミネラル等が含まれているはずです。この時期は、まだ樹液が出ていないので、オオムラサキはこのように地中の水分を吸ったり、ヤマグワなどの果実が落ちて潰れた果汁や、時にはイノシシの糞を吸っています。

 羽化したてなので、翅は傷んでおらず非情に奇麗です。見た限りでは羽化不全での奇形は見られませんでした。これから次々と羽化が始まり、森は賑やかになります。やはり、オオムラサキというとオスのこの鮮やかな青紫なんですが、茶色いメスも私は好きです。メスはオスよりひとまわり大きいので、羽音も迫力があります。樹液バーでは、後から来たオオスズメバチを追いやることもあります。もっとも一番強いのはカブトムシで、だれもかないませんが。

 まとまった雨も降ったので、森は少しずつ色付いてきました。ムラサキシキブの仲間のコムラサキの花が咲き始めました。ヤマザクラの実が鮮やかに色付いています。見上げるとオプチカルアート(視覚芸術)の様なネムノキの葉が。足下にはイタチタケがたくさん生えていました。撮影の合間に、ちりめん山椒を作るために、山椒の実を採りました。虫に喰われるのは仕方がありません。薮の中を進むと、この時期はアオダイショウに出くわすこともあるのですが、向こうから逃げて行きます。雨が降りそうな日は、アマガエルが鳴くのですが、するとヤマカガシが出て来ます。こいつは猛毒なので気をつけましょう。威嚇すると体が裏返しになりそうなほど大口を開けて威嚇します。毒牙が奥にあるからです。

 駐車場まで戻って見た菅平方面の山に立ち上る雲は、もう夏の様でした。2011年の3月15日には、あの四阿山と根子岳が放射性プルームをブロックしてくれたのです。四阿山のカルデラは、直径が4キロほどありますが、米子大瀑布を起点として一周することができます。23キロほどの行程で、かなり長く一部不明瞭な箇所や夏場は薮になるところがあるので、経験者向きです。それとどこにホットスポットがあるか分からないので、線量計は持って行った方がいいでしょう。

■2010.8.14米子大瀑布から四阿山カルデラ周回コース フォトルポ色々な花が見所。パノラマカットも。
 ジャズをBGMに使ったスライドショーもあります。


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