大変でした。

2011-06-23 20:56:48 | どみっさん

何から書こうかな。
あまりにいろんな事がありすぎて、どうにもまとまらない。

何はともあれどみっさん。
その後も血糖値は高くて一進一退を繰り返してますが、先々週の日曜は大変でした。

その夜、どみっさんが食べたものを吐いたので、掃除しつつ椅子の上に寝かせて様子を見てたんですが。
元気ないなぁと思いつつ掃除を続け、次に振り向いた時には椅子からがっくりと頭が落ちていて、駆け寄った時にはけいれんを始めて瞳孔が開いてました。
名を呼ぶも手足をつっぱり痙攣するのみ。

低血糖だ!

牛はパニックに陥りつつもはちみつを指につけてどみっさんの口の中へ。
まもなく、呼吸が止まったように見え…とっさに胸を押してました。

猫の心肺蘇生なんてやったこと無い。
心肺蘇生と言っても心臓を圧迫するのは難しいので、肋骨全体を押して強制的に呼吸させるだけ。
人間でも、うつぶせに倒れて体位を変えられなくても、肩を引き上げる方法で強制的に肺に空気を送ることはできなくもない、的な話を昔何かで読んだことがあって。要は肺の中になんとかして空気を送ることができれば何もしないよりはまだマシという乱暴な考え方ではあるけど。

だってほっといたら死ぬだけだもの。

で、一瞬呼吸が戻ったすきに夜間救急動物病院へすぐさま電話。
とにかく混乱しているのが自分でよぅくわかる程とりみだしていて、「あのっ!えーと、インスリン投与してる猫が急変してしまって!」と言うのがやっと。
電話口の女性は落ち着いた口調で、使っている薬をすべて持ってすぐ来るよう牛に指示。
牛はインプレッサwのキーをつかんで、どみっさんをキャリーのトレイに乗せて無我夢中で走ったんですが。

夜間救急動物病院。
ドアをあけるなり受付の女性と目が合ったので、トレイごと受付カウンターにどみっさんを差し出しました。

「電話した牛です!」
「すぐ処置にはいります!」

そこはまさに動物版ERでした。
その女性はトレイごとどみっさんを受け取ってくれて、牛はゼイゼイと息を切らしながら立ち尽くすのみ。

モウ牛にできる事は無い。
絶望感のような脱力感のような、ほんの少しだけの可能性のようなものが頭の中で渦を巻いて力が入りませんでした。
受付にあった書類に、名前と住所を書くんですが、字がかけないんです。
ボールペンの先が勝手にぐちゃぐちゃと動いて、これじゃ読めないよ、と自分で思うほどに。書くのをあきらめて、座り込んで、呼吸を整える努力をするので精一杯。

ここまで連れてきたんだから、あとはまかせるしか無い。取り乱したって何も良いことはない、と自分に言い聞かせることしばし。

ようやく書類に記入を終え…それでも酷い字だったけど…待合室の椅子に座る。
酷くノドが乾いて、そばにあった飲み物をいただこうとおもって、でも粉末のお茶やインスタントのコーヒーを淹れる余裕なんて無くて白湯をそのまま。

その時点で、ようやく牛は、ジーパンこそはいてるものの上はパジャマのままで、髪をふりみだしたままだったことに気づきました。

5分たったのか、10分たったのか、それ以上なのかもわからなかったけれど、まもなくドアが開いて、「牛さん、入ってください」って。

モウだめなのかな。
そう思いつつも処置室に入ると、診察台の上にどみっさんが。

口には酸素マスク。
保温マットに寝かされてる。
腕には点滴をつながれてて。
…まだ生きてる。

「今、血液検査してます。」

男性の先生、他にスタッフ数名。
先生は矢継ぎ早に牛に質問を投げかけるので、牛も必死に答えました。

ひと月までからはじめたインスリンの量を調整していたところで、現在朝2単位、夜3単位まで増やしてようやく血糖値が下がり始めていた事。
以前から心雑音を指摘されていたこと。
吐いた時の様子、意識をなくした時の事、低血糖だと思ったから口の中にはちみつを塗りつけたら、一瞬くちゃくちゃして自分で飲み込もうとしたこと。

先生は事細かに牛の話を聞いてくれて、点滴の流量を調整。

「インスリンが効き過ぎた事による低血糖」。
おそらく、吐くしばらく前から朦朧としていたに違いない。
夜だったし、その少し前には自分で歩いて水を飲んでたし、全然わからなかった。
だって今まで血糖値が高すぎるときだって同じ状態だったし。

体温が下がっていることや完全に意識をなくしている事を聞いてるうちに、血液検査の結果が出たようです。

「血糖値、10、ですね。」

じ、じゅう…?!
それって死んでるんじゃ?(汗)
だって今まで、600以上まで上がって、なかなか下がらなくて400台をうろうろしてたのに。

意識を失ってから比較的早く処置できた事もあり、そして何よりも夜間救急での適切な処置のおかげでどみっさんは一命をとりとめました。

点滴をしつつ朝をむかえ、留置針は入れたまま帰宅。
(当然とはいえちゃんとヘパリンロックしてました;)
いつものテッツ犬猫病院が開くのを待ってすぐさま連れて行くとそのまま入院。
点滴でグルコース、カリウムとかビタミン類を補って、なんとか回復傾向。

一泊入院の領収書には「ICU」って書いてましたよ。

それでもその後、血糖値が跳ね上がったり、急に低くなったりでインスリンの量も増やしたり減らしたりです。
先日は血糖値の日内変動を見るために1日に何度も病院に通ったのに、午後の測定で急激に血糖値が下がっちゃって。42ってアナタ、また死にかけじゃん(泣)
あわててブドウ糖静注してもらってセーフ…という、まったくもってコントロールがうまくいかないどみっさん。
一瞬たりとも気が抜けません。

先生曰く、猫の血糖値ってすごく難しいんだって。
どみっさんは特に難しくて、ほぼ規則性ナシ。
インスリン打つたびに、祈るようなバクチみたいな心境になる牛…orz

そして食欲があったり無かったりするどみっさんが、ペースト食をひと舐め、ひと舐めする様子を見つめるしかできない。

非常に難しい状況ではあるけれど、どみっさんは今日もがんばってゴハン食べました。

先日、ちょっと回復してきたどみっさんと、実家でゴロゴロしてた時のこと。
空が青くて、庭木の葉の緑がキラキラして、さわやかな風が吹いてきて。
寝ころがった牛の横でどみっさんも外を見てる。
ああ、モウ一度こんな時間が過ごせたなぁ。
だから、モウ少しだけ。

今できることを。
15歳のどみっさんに、牛ができること。

それを全部やるって、今はそれだけだ。


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