グラスホッパー

2008-10-30 10:48:56 | 旅行記

新冠。
牛が北海道の太平洋沿岸を訪れたのは、何も降雪や道路の凍結を避けるためだけではない。
そりゃアレである。馬よ馬。
インプレッサwに乗って調子に乗ったら馬にも乗らなきゃね。

29日の午前と午後、別々のところで乗ってみようかと思い立ってさっそく問い合わせ。

ウェスタンでやってるのはO-K Ranchという所だそうなんだけど、コチラは問い合わせたところ移転してしまっていて、必要に応じて馬運車で馬を運んで外乗するのだそうだ。
ホームページもその辺の案内所に置いてあるパンフレットも情報が古いままのようでお詫びされてしまったのだが、いきあたりばったりでスケジュールを組む牛が前日の夜に「あのゥ、すみません…」とか電話してもそりゃ無理だ。こちらこそ本当にごめんなさい;

そんなわけで今回お世話になったのは、新冠にある「遊馬 グラスホッパー」。
こちらは前日の昼のうちに問い合わせたらOKとのこと。
よぅし!楽しみ~♪

海沿いの道から「サラブレッド銀座」なる道へ入って(だから何にでも「銀座」ってつけるのやめようってばw)、有名な競走馬を産出している牧場を両脇に眺めつつ走る。
ナリタブライアン記念館だの、ディープインパクトがいる所とか、おそらく競馬好きな人にとっては楽園なんだろうな。
あぁ、牛父が生きてるうちに連れてくるんだった。喜んだだろうなぁ。
競馬そのものにはあまり興味がない牛が知ってるのは、ミスターシービーとかトウカイテイオーとかミドリノマキバオーとか(それ違うw)だけなのよ。
…よく「古い」って言われる。うん。競馬ブーム以前だもんな。

ともかく、その道をずーっとずーっと走って「ホントにこっち?」と不安になる頃、「グラスホッパー」の看板が。
恐る恐る走ってたら、お約束の時間8時ぎりぎりになっちゃった。
駐車場と思われるところへ入ろうとしたら、白い犬がお出迎え。
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この写真ではおすましだけど、本当はしっぽを振りまくってインプレッサwに駆け寄ってくるほどフレンドリー。おいおい、そんなに近づいたら危ないよ!とか何とか言いながら到着。
名前は「ゲンキ」、女の子だそう。すごく人懐こくて愛想のいい犬。

ガイドのかたが馬を用意してくれていた。



牛が乗せてもらう馬の名前は「光輝」。
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仙台の某友人をふと思い出してニヤリ。元気かな。
よろしくね、コウキ。
ガイドのかたが乗る馬の名前は「とも」。
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(あ。目ぇ閉じてた…)
牛従妹んちの猫と一緒でニヤリ。
とも姉さんは女ボスなんだって。
よろしくね、とも姉さん。

簡単な手続きをして、ガイドのおじさんにつづいてさっそくスタート!

結構な勾配の山道を行くコース。
曇り空だったけど、次第に青空が広がってきた。
道なき道をぐいぐい進む。途中速足で進むんだけど、どさんこの血を引いていて手足が短めのコウキは、とも姉さんに追いつくために駈足になっちゃう。
それほど速くないので怖くない。むしろコウキの乗り心地がすごく良くて楽!
なんて乗りやすい馬なんだろう♪

もみじとカラマツの紅葉も終りかけだけど、十分楽しめる。
見晴らしの良いところに出て、遠い山並みと海を見ることもできた。
馬ならではの楽しみだなぁ。
他に山道を登ったり、笹やぶのなかをこいでいく乗り物ってなんだろう。
車もバイクも無理。馬の機動力にはかなわない。馬ってすごい、すごいなぁ。
コウキは歩きながらちゃっかり笹をツマミ食いしてるけどさw

とかなんとか思ってたら、今度は川に行くんだって。
この近くは川幅がけっこうあった気がするから、川沿いを歩くのかな。
そう思ってトコトコとついていったら「ここ、急ですから十分後ろに体重かけてくださいね」って…え?そっち川…

おおっ?!
おおおっ?!

「ちょっと水が濁っちゃってますけど、このへん浅いんで。」
ざぶざぶざぶざぶざぶざぶざぶざぶ。
いやっほゥ!20メートルはありそうな川幅の中洲まで難なくクリア!
中州を歩いて、さらに反対側の岸にも渡る。
運がいいと鮭の遡上が見られるらしいんだけど、時期がおそいせいか、残念ながらめぐり合えず。
それでも再度川を渡るところは結構深さがあって、コウキはおなかまで水につかりながら進んでくれる。
牛はいつも履いてるウェスタンブーツで正解。こりゃ普通のズック靴じゃずぶ濡れだよ。

馬すごい!馬強い!
こんな景色の流れは馬じゃなきゃ味わえない!
まだまだヘタクソで初心者から抜け出せない牛だけど、乗り続けててよかったぁ!
この迫力を画像でお伝えできないのがくやしい!!

そして100分のコースを終了。
ありがとうコウキ、ありがとうトモねえさん!楽しかったよぉぉぉ!!!

次のお客さまが来る頃に、ざっと雨が降り出した。
乗ってる途中じゃなくて良かったな。
でもこの雨も間もなく止むだろう。

乗り終わって、ポニーと戯れることしばし。
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なんて思慮深い顔してるんだろ。

おじさんに教わって、仲間の馬がいる放牧場を見に行ってみた。
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馬が群れをなして移動するさまは、たとえ少数でも相応の迫力がある。
そんな中で1頭、興味深々で近づいてきたコがいる。
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なんだこいつ、かわいいじゃん。
鼻先で牛にさぐりを入れてたのだけど、ふと気づいてとっさに身を引いたら、牛のジャックウルフスキンのジャケットをぱくん!とやるところだったw
こらこら、汚されても気にしないけどさ、食いちぎるなよ?なんかアンタやりそうな顔してるもんw
その後も、牛のまわりにべったりくっついてぱくぱく。
草ならそらへんに沢山あるっしょ!ソレ食えソレ!
かわいいけどしつこいw
とうとう放牧場の入り口までついてきた。
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ふふん。来れまい、いたずらっ子め(笑)
それでもコイツ、この距離。
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アンタさ、なんかもらい慣れてるんでしょwww
近くの笹を2本引き抜いてあげたら、モリモリと食べた。
いいから牧草食えよw

楽しかったぁ。すごく楽しめた。
おじさんも気さくで、牛の技術がどれだけ無いか(w)をちゃんと説明できたし。
(普段ちょっと乗ってるって言うと、人によっては「経験は?何鞍?どこで?ク○インとか?ブリティッシュ?」とか何とか、妙な押しの強さで言われて閉口する事があるんだけど。)

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ここ、また来たい。
次に新冠に来たときも、きっとグラスホッパーにしよう。
コウキはまだ4歳くらいなんだそうだ。
おじさん曰く、「もうちょっと度胸ついてくれるといいんだけどねぇ」だそうだ。
また来るよ、コウキ。
来年か、何年も先かはわからないけど、また会おうね。
もうちょっと度胸つけとけよ!(←牛もな!)