Ode to my buddy

2008-10-24 22:02:08 | 4輪

そういえば。

先日福島からの帰り、インプレッサwが走行距離10万キロを迎えた。
東北自動車道を走っていて、ちょうど村田ICに差し掛かったのでそのままインターをおりたところだった。

P1010204
迷ったけど、やっぱり記念撮影しておかなくちゃねw
おつかれさん、インプレッサw。

10万キロというと「え?まだそれだけなの?」といわれるが、確かに13年で10万キロって多くは無い。付き合いは13年でも、昔、何年かはあまり乗れなかった時期があったのだ。
あの頃、ガレージに静かにたたずむインプレッサwを見て、がっかりしてたっけ。

「せっかくこんなにいい車を持ってるのに、走らないんじゃ意味が無い。どこか行きたいけど、土日には体を休めるだけで精一杯。ひとりで遠くまで行くのもなんだかなぁ…。」

ため息をつきながら、毎朝仕事に出ていたものだった。
そんな牛を誘い出してくれたのは友人K子で、彼女と一緒に「お金をかけず日帰り近場でいかに楽しむか」というドライブはとても楽しかった。
その日の状況に合せて行き先を決めて、行った先で何をするか決めたから、疲れていても気軽に出かけようと思えるようになったし、何が起きるのかワクワクしてた。
知らない道でも、迷っても、気まぐれにルートをはずれてもそれがドライブ。
そして何度かの車中泊と竜飛岬ツアーを終える頃、牛は変わってた。

どこへでも行こう。どこへでも行ける。
疲れてたって大丈夫。牛が歩いていけない所へインプレッサwが連れて行ってくれる。
雨が降っても、風が吹いても、雪でも雷ですらも、インプレッサwは牛を運んでたくさんの景色を見せてくれる。
ああ、車って、ガソリンって、エンジンってすばらしい。
この国の一度は失くしかけた航空機産業は、形を変えて確実に生きているのだな。
潰えようとするもののメタモルフォーゼ。方法は一つじゃない。
そうだ、インプレッサwなら牛にだって存分に扱えるんだ。
牛はいろんなものを諦めちゃいけない。
この心に思うところ目指して、どこまでも行けばいい。

そんな牛と牛のインプレッサwも、もうだいぶガタがきた。
運転席側のシートはヘナヘナ。
クラッチはすべるし、段差を越える時の衝撃も大きくなった。
いくつかサビも見え始めて、小さなトラブルも経験した。
燃費も落ちて、マフラーに至っては3つ目だ。
家族からも、何度か買い替えを薦められていろいろ考えた。
10万キロを前に、昨年の車検の折、クラッチのすべりを指摘した宮城スバルのサービスのヒトを前に、牛はこう言った。

「永久に維持できるとは思わないけど、最低でもあと5年は乗りたいんです。古い車を維持するのは大変だと知ってるけど、このコは旧車と違ってまだ十数年だし。旅先で走ってる間に不具合が出て辛い思いをするよりも、できる範囲で先に予想できる事に対処しておきたい。タイミングベルトの交換も前倒しして、どうせエンジンをおろすならできることを一度に済ませたい。それを前提に見積もってください。」

おかげでお金はたくさんかかった。
その後もいろいろ悩ましい事があったし、インプレッサwは年齢相応の状況には違いない。
だけど、モウ少し、このインプレッサwで走りたいと思ったんだ。
どうしてそこまで「この車輌」にこだわるのか。
その答えは、牛が走った10万キロと一緒に過ごした夜の中にしか無い。
そんなの、どうやったって伝えきれないよ(笑)

ある人を乗せて走ってて、車の話になったときの会話はこうだった。

「車、買い換えるとしたら何が欲しい?」
「憧れはアルファロメオなんだよねぇ。」
「アルファ?綺麗だけどロールが酷いよ。」
「そうなの?美しくて情熱的で大好きなんだけど。」
「やっぱり日本車が乗り心地いいよ。」
「…選べないなぁ。このインプレッサwが私のバディだからね。」
「そっかぁ!良いバディがいるってのはいい事だよ。」

そうか。あの人も最高のバディがいるもんね。
牛の想いを、きっと理解してくれたに違いない。
誇って言える。
コイツは世界中で一番最高の相棒だと。