Tik's little window 

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出会いと別れー芍薬の香り

2007-05-13 21:40:37 | 暮らし&行事
 『芍薬』の花が、今年も庭で咲きだした。テーブルの上に一輪。キーボードを打ちながら、ほのかに漂う香りに酔っている。

 数年前、御世話になった方から、突然、株が届いた時は驚いた。庭があっても土いじりはほとんどすることがなく(暇が無く)知識もない。とりあえず相方に、鉢と地植えにしてもらった。相方がどんな手入れをしているのか?していないのか?定かではないが、毎年数輪咲いてくれる。

 今では音信不通の友人。分かり合いそうで、分からなくなる。そんな人と人との付き合い。距離感の大切さを教えてくれた、数人の恩人の一人。突然の別れから、何年経ったろう。それでも、花は毎年咲いて恩人を思い出させてくれる。(いや、その人からの恩は、いつも忘れた事はないし、これからも、忘れる事はないだろう。)

 先月、10年以上続く友人が、突然、入院治療上京した。週一で顔を見に行った。自分が介護で精神的に苦しかった数年間、手紙・電話で、支えてもらった恩人の一人。10年ぶりの再会。夢のような楽しい時間は、好きなスターや映画、家族の話で、瞬く間に過ぎていった。あっという間に、一ヶ月が過ぎ、又、友人は遠くの地へ帰っていった。一時間以上かかっても、隣で顔を見て話せた一ヶ月。幸せなひと時。自分が出来るだけのことはしたから、後悔は無い。それなりに満足して、別れた。

 先日、御世話になっている人の急死の知らせ。唖然とした。愕然とした。お元気で、念願がかなったばかりの中、突然の幕引き。神様は、優しいのか、残酷なのか・・・。明日の事などわからない。でも、人生は、そんなものだと思っている。だから、ああしておけばよかったとか、言うことばは吐かないように、納得できる一日一日を送っているつもり。思い通りでも、そうでなくても、納得して、眠りにつけるように

 人生は「一期一会」。その中で、ご『縁』がある人たちと、巡り合い、睦み合い、思い出を紡ぎ合う。すぐ側でほんの少しの言葉しか要らない人、遠くにいても繋がっている近くにいると信じられる恩人、いつも会っていても距離が縮まらなることの無い他人、互いに程よい距離感で程よい時間を置いて会いたくなる友人、多くのさまざまな人達に支えられて、自分が今生きている事だけは確か。

 『芍薬』の香は、ほのかに漂い届けてくれた、送ってくれた友人との別れの傷も癒してくれる。とても、優しい優しい香り。 
コメント
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