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スポーツ観戦&体験記、
映画&ドラマ鑑賞記、
日々の出来事などを、綴ってまいります

秋到来。芸術、スポーツ、そして、読書の秋……「飛ぶ教室」

2023-10-11 10:10:38 | 読み物

どうにかこうにか、猛暑の8月9月が終わり、秋到来。

 

 

朝晩は、ひんやりしてきて、急な朝晩な冷え込みに、焦ってホッカロンを上着の内側に貼って懲りの痛みを防いだりして。

 

 記録更新が続いた酷暑の夏。

 

父の介護の時間制限が無くなり、盆も関係無く仕事しながらも、待ちに待っていた映画公開や、初の孫とのリクエストもあり、何度も映画館へ(映画鑑賞記は次回に)、テレビでも、ドラマ鑑賞や、スポーツ観戦などで、なんとかパワー充電しておりました。

 

秋といえば、芸術の秋。

 

情緒、感覚が、敏感になっているのか、雲一つ無い青空を見上げて、突然ウルッとしたり、「シモーヌ」を映画館で見た時は、途中から涙止まらず焦ったり。(歳と共に涙腺が緩んでしまっているだけ⁉︎)

 

そして、スポーツの秋。

 

アジア大会、ワールドカップなど、選手たちの熱戦を応援。近づいて来た、父との最後の秋田(納骨)旅行で、ざわざわしてい気持ちを、まぎらして、パワー貰っていました。

 

 

久しぶり、読書の秋も。

 

久しぶりに手に取ったのは、おすすめいただいた、児童書、エーリッヒ・ケストナー作、「飛ぶ教室」。

 

間違えて児童版のおおきな文字の本が届き、あっという間に読み終えたものの、翻訳本が見たくなり再度、文庫本購入、通勤電車でこちょこちょよみしました。

 

児童書と言えば、「星の王子様」が愛読書。

読み返すたびに新しい感動があるのですが、こちらも、独特の始まり方で、少年たちの世界に、すぐ惹き込まれてしまいました。

 

話は、作者が書き出すところから始まり、登場人物の中の一人の少年の生い立ち、そして、男子校の寄宿舎で過ごす生徒たちが、題名の「飛ぶ教室」というお芝居を、クリスマスのお祝いに上演する為の稽古の場面へ。

 

少年たちが巻き起こす事件、決闘、そしてそれを見守るお大人たち。

古き良き世界と言ってしまえばそれまでですが、今も変わらぬ思春期の生徒たちの感情がじんじん伝わってきて、何度もウルウル。少年の心を持ち続け(忘れないように努力して)少年たちを見守る大人たちの振る舞いにも、胸が熱くなりました。

 

発表会成功から、クリスマス休暇へ。そして最後に作者が再登場、爽やかな余韻で絞めてくれます。鮮やかな情景描写に、何度もウルウルさせられ、電車で読んでいて参りました。

 

大人の振る舞いと言えば……

 

先日、シッティングで、3歳のお姉さん成り立ての女の子が、シッターの頭をポカリ。シッ

ターは、氷を出して頭を冷やし、帰り際に、お母さまにストレスがあるようだから、荒っぽいテレビは控えたほうがいいと伝えた話を聞いて、ショック受けた。

 

ベビーシッターは、子供の気持ち状況を想像し、ストレスを抱えていることを理解し注意深く見守り、叩く前に対処するのが、当たり前と考えています。自分の不注意を、お子様のストレスのせいにし、好きなテレビを見せずにさらに、急にお姉さんになったストレスの発散場を奪うことになれば、彼女の溜まった思いは、お母様や赤ちゃんに行く可能性も高くなる。

 

実際、赤ちゃんが生まれて、一時的に性格が変わってビックリしましたと、話すお母様もいらっしゃるくらいで、この話、なんとも言えない思いで、聞いてしまいました。

 

シッターを頼むというのは、それだけでお子様には、負荷がかかっているわけで、それを軽減させてあげることを優先に考えて、笑顔、笑い声がたくさん出るように心がけているのですが、お姉様が可愛いそうに、なりました。

 

「飛ぶ教室」に出てくる教師たちは、本当に、よく子供たちの話を聞き、観察し、認めて、その上自分たちの力の足りなさを反省し、生徒たちに寄り添います。

 

それは、子育て卒業して(反省ばかりの子育てです)、お母様の手助けできたらと、シッターという仕事をはじめ、何度も失敗繰り返した自分にとって、教えを頂いた諸先輩と重なる、理想の大人の姿でした。

 

何度も、読み返したくなる本がまた一冊、出来ました。

 

すぐには見えてこないものを、理解しようとすることは、難しいけれど、その気持ちはいつもも持っていたいし、みんなが傷ついていることを、感じられる心を持ちたい。他人の気持に鈍感だった自分を、戒めながら。

 

目の前に見えていることだけで、判断しようとする大人の多い事を、最近テレビを見るたびに感じています。(まるで公開イジメしているように感じ始めて、見るのをやめました)

 

大人たちの行いが、子供たちの夢や希望、笑顔を、奪ってしまうことにもっと敏感になってほしいと、願わずにはいられません。

 

秋は、特に、情緒的になってしまう自分です。

 

 

 

 

 

 

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十兵衛に夢中!ー『魔界転生』

2007-03-04 23:58:19 | 読み物
 「十兵衛」と言えば、『柳生十兵衛』。そして千葉ちゃん!(笑)

 映画「魔界転生」を見て一気にはまり、十兵衛が好きならこれ読んでみては?と、山田風太郎「柳生忍法帖」「魔界転生」「柳生十兵衛死す」の柳生十兵衛3部作3冊を薦められた。これまた完璧に山田風太郎の柳生十兵衛の世界にはまった。
 
 次に生まれてくる時は、山田風太郎の描く『柳生十兵衛』のような男に生まれたい!なりたい!!と、どっぷり惚れた。(爆)以後、どうにも十兵衛に会いたくなると3部作一気に読み始める。今回で何回目?!

 昨年暮れ、整骨院の行き帰りの電車の中で読み始め、ただいま「魔界転生」の後編半半分が過ぎ。はじめは、一日数ページしか読めないが、後編半分が過ぎに差し掛かると、止まらなくなる。

「柳生忍法帖」はラストがサイコーに好き!というか、ラスト去って行く十兵衛がたまらない!(笑)
 山田風太郎のおどろおどろしい世界は、さりげなく読み進み(飛ばし読みが出来ない性質だが、映像と違って文章は自分の気持ちで、想像もおぼろげなままに読み進めるので、ありがたい)
 柳生衆や十兵衛が登場する場面は、正反対に爽やかで和やかで暖かく愉快。そして、戦いのシーンは、緊迫感がジンジン伝わってきて、息遣いまで聞こえて来そう。いつのまにか自分は息を潜めて読んでいたり。(爆)

 今夜も、これから『十兵衛』に会いに参ります。 
 

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永遠の心の童話ー『星の王子様』

2007-02-17 00:16:27 | 読み物
 何度も同じ本を読み返したり映画を見たりする。その中でも、最高に繰り返し呼んでいるものが、大好きな『星の王子様』小学高学年~の児童書だ。

 初めて読んだ、小学生の時は、ラストの別れが悲しくて涙した。でも、話の途中のエピソードの裏に隠れている物には、砂漠に隠れた水のように、気づかずにいた

 ふと気が付くと手が伸びる、心がカサカサしてきたら、読みたくなる本その時々に心に響く言葉が違ってくる、何度読んでも新鮮な、不思議な本。その時その時、心が欲しい言葉が、聞こえてくる本。

 教育テレビで特集していた。最近も、アントワーヌ・デュ・サン・テグジュペリの特集を見た。今回は、昨年来、何種類もの翻訳本が出ている中、それら、さまざまな翻訳本を比べながら、原文の意味を掘り起こそうとしている。自分も昨年、2冊買ってみた。でも、子どもから大人まで分かる言葉で、いろんな意味をふくんだ、優しい言葉でつづった、内藤濯の本が一番好きだその時その時人それぞれの解釈で、思いをこめながら、癒されながら読むことが出来る気がするから。

 特集番組の中でも、好きな言葉、文のコーナーが印象的だった。たくさんありすぎて、上げていくと一冊分になってしまうくらいだが、いつも忘れず心に刻んでいる言葉がある。いつも頃からか、この言葉が一番好きで大切にしている。「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えない。かんじんなことは、目に見えない」(確かそんなかんじ)やはり、皆長い間親しまれてきた内藤濯さんの訳ならではの言葉。
 
 いろんな人が本質に近い訳をと、言葉を選んで翻訳しているが、やはり子どもが読む童話として、優しい言葉が使われている内藤濯さんの本が好きだ。想像できる余地をたくさん残している気がするから

 そして、もう一つ、最初に読んだ時からずっと変わらず好きな文がある。
それは書き出しの文。「レオン・ウェルトに」ではじまり「わたしは、・・・」とつづき「・・・おとな、だれも、はじめは子どもだった。(しかし、そのことを忘れずにいるおとなは、いくらもいない。)・・・・子どもだったころの レオン・ウェルトへ」の文。まるで自分に言われているように思える。まずはじめのこの文を読むと、自分の気持ちが、子どものそれに近くなり、いつもすっとお話にないっていける。これは子どもへの童話。子どものような気持ちで、純な気持ちで読める気がするのだ。

 いつまでも、私の本棚に、内藤濯訳の「星の王子様」はあるだろう。心が、かさかさにならないように、潤す為に。


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