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始まりと、別れと、再会と・・・細川俊之さんと『ショーガール』

2011-01-20 00:00:00 | 思い出
2011年が始まりました。本年も、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 初めに、ごあいさつが遅れましたことをお詫びいたします。始動が遅くなってしまったのは、歳のせい?!ありがたくも、この世で半世紀を生きて、残念ながら、フットワークも大分遅くなってきた。それは思い入れの多さ、感動の多さ、振り返ることも多く、その分言葉にするのに時間がかかる。それでも、夢は両手にあふれるほど。こんな自分のブログではありますが、本年も、お付き合いいただければと思います。

 それにしても、新しい歳に出会ったとたんに、別れが次々に襲ってきて、心の奥で密かに恐れていた事が・・・まさか、こんなに突然、こんなに急に、訪れるとは・・・

 14日、俳優・細川俊之氏が亡くなられた。

確か、最後に近くでお目にかかったのは、日テレだった。ここ数日、寝るときに聞くMDは、20年前にミュージカル「結婚物語」や、リサイタル。優しい語りと、甘くハリのある歌声に、自然と涙が・・・。

 初めて、テレビの舞台中継で「ショーガール」を見てから、ずっと淡い恋心をいだいていた。ミュージカルや独り舞台、お芝居、映画と、熱心なファン程には行けなかったが、数度足を運び、お疲れのところご迷惑にも楽屋見舞いまでさせていただいた。(ドア越しにささやかな差し入れの手渡しだったが、お疲れのところを、ご本人が丁寧に応対してくださった。感謝!涙!)

 四角い顔で、タレ目の人にキュンと来てしまう自分にとって、「ショーガール」の中の細川さんは、そのキャラクターピッタリ!二枚目半の魅力あふれるキャラを、汗びっしょりで、演じられていた。

 自分にとって、唯一無二の最高に好きなミュージカル「ショーガール」は、男と女の二人芝居のミュージカル。途中休憩に当たる時間に、ショータイムが入り、みんながよく知るポップスをメドレーにしてダンスと歌で見せるという、二つの魅力を持つお芝居。全15作、自分が初めて見た時には、年に一度、渋谷パルコ劇場の年末恒例のミュージカルになっていた。ホールには、ワインが入ったグラスが用意され、とてもオシャレなムードの中、大人の恋の物語が繰り広げられる。(こんな恋がしてみたいと夢見ながら見ていた。)とてもオシャレな、大人のミュージカルは、見た事が無く、他の誰にも真似出来ない(若い、新田純一と石田えりが、同じパルコで二人ミュージカルをしたのを見たが、パワーでも負けている感じがした。)

 木の実ナナさんと細川さんの二人の息はピッタリ!細川さんは、独特の痺れる低音と鍛えた高音の歌、ダンサー張りとはいえないが、人柄がにじみ出たダンスで、相手役の木の実ナナさんをエスコート。木の実ナナさんの声が、細川さんとマッチして、時にぶつかり、時に重なり合う。ショータイムのダンスを、ナナさんがリードすれば、お芝居で細川さんが包み込むようにナナさんと絡む。そして、何時もハツラツとしてチャーミング女性の可愛さを失わない、憧れの女性のナナさん(そんなハツラツとしたナナさんにも、鬱があったと聞いた時はビックリした)が、ちょっとお疲れ気味の年上の細川さんを引っ張っていくような、きらきらの瞳であふれんばかりの笑顔を振りまく。


 福田陽一郎氏のしゃれた台詞、脚本に詰め込まれた、男と女の出会いと別れ、喧嘩、仲直り、名曲に乗せた印象的な歌詞、時にとってもコミカルな振り付け、ショータイムの汗が飛び散るパワー、ダンス・歌・生バンド、全てが自分の理想の夢のお芝居の世界。魅了されすぎて、夢見すぎて、15年16話で終わってしまった後、どうしてもどうしてもやってみたくて歌も踊りも中途半端な自分が、仲間を巻き込み、やってしまった!?!23才、若気の至り(汗)。

 ニューヨークの向上心に満ちた空気が好きだと、常に訓練を怠らず自らを磨き前進することにこだわり、甘いマスクと声の下に九州男児の熱い気持ちを胸に秘め続けていた生き方は、自分の目標そのもので、最後まで教壇に立ち、その大学に検体をされたと聞き思わず合掌した。

 年頭、一番初めに、お別れの話から書かなければならなくなってしまうとは・・・ 
いえ、今古いビデオをブルーレイにダビングしながら、遠く別れた人に、又出逢ったような思いで、俳優・細川俊之氏の魅力に改めて引き込まれている。

「ショーガール」、志穂美悦子さんも出演のドラマ「やる気満々」(古屋一行、川谷拓三とも共演)、石田えりと共演の主演映画「飛ぶ夢をしばらく見ない」、舞台「河の向こうで誰か呼ぶ」・・・・時に、軽く時に重く、時に楽しそうに、時にやるせなく演じる、細川俊之氏の姿をじっと見つめる。

 今、感謝の気持ちを込め、もう一度新たな出会いを求め、「ショーガール」のビデオを繰り返し見ている。

 ありがとう、細川俊之様。いつまでも、何時何時までも、出会えたことに、乾杯!(涙)
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2 コメント

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Unknown (まるこ)
2011-02-08 15:35:54
突然のコメント、失礼いたします。

私も同じニュースにショックを受けました。
私は、パルコ劇場の「ショーガール」の最後の5年間くらい通いました。最後の方は、発売と同時に完売、という状況で、真冬に発売前夜から売り場に並んでようやくチケットを手に入れるという、熱の入れようでした。

日記にお書きになったように、細川さんと木の実ナナさんの、日本人ばなれした洒脱な雰囲気に酔いしれていました。

とにかく大好きで、脚本集とレコードも買ったのですが、実家に置いてきてしまったらいつのまにか処分されてしまったようで…ものすごく残念です。今のように、すぐにDVDになる時代だったらよかったのにと、映像が残っていないものかしらと探していました。

こちらのブログで、ビデオをお持ちと拝見して、心臓が跳ね上がる想いでした。
誠に図々しいお願いと承知ですが、1枚ブルーレイにダビングしていただくことは可能でしょうか。もちろん、謝礼はさせていただきたいと思います。
突然の不躾なお願いで本当に申し訳ありません。ご検討いただけましたら、幸いです。
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Unknown (tik)
2011-02-14 15:35:56
>まるこ様

私よりも「ショーガール」の先輩ですね!
手元にある2冊の脚本集と一冊の写真集を、久し振りにめくって思い出しています。

1週間入院していましたが、夜はNo15のMDを聞いていました。ビデオは誰かに貸したまま行方知れずになってしまった最終話。一番気に入っていたので、本当に残念!

笑って、泣いて、画面に吸い付くようにして見たNHKで放送された作品の映像を、是非、是非、DVD化して欲しいと願っております。

 本当に申し訳ありませんが、こちらでダビングのお話は出来ません。どうぞご了承くださいませ。m(__)m
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