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ジャッキーと馬と娘の、笑顔と涙の「ライド・オン」・・・スタントマン愛が詰まった「青春故事」

2024-09-01 01:12:50 | Jackie.Chen.

パリ・パラリンピックが始まり、ジャッキー・チェンが、聖火リレーに参加したというニュースが入って来た。

 

 

ジャッキーチェン

 

30年近く前、ジャッキーがフランスのTVに出ているビデオを、フランスのファンから、送っていただいた記憶がある。ビデオ屋さんで、見られるようにダビングしてもらって、やっとみられた時の嬉しさと、フランスで人気だったジャッキーにびっくりした!!

 

ジャッキーとフランスのご縁。幼い頃、父親がフランス領事館で住み込みでコックをしていて(「龍の系譜」を参照)、そこで生まれ育ったジャッキーは、フランス語を幼い頃、聞いていたという。TVでは、だたもう忘れてしまったと、笑っていた。

 

ジャッキーの父親が、オーストラリアのアメリカ領事館からのコックの話を受け、諸事情で、幼いジャッキーを寄宿制の京劇学校に預け(「七小福」を参照)そこから、ジャッキーのスタントマンへの道が始まった。今回の映画へとつながる道の始まりだ・・・・

 

ジャッキーが初めて、馬の相棒と演じる老スタントマンの映画、

「ライド・オン」

 

 

 

ここからは、ゆるーくネタバレもありますので、ご用心!

 

 

 

 

 

ジャッキーが演じるのは、訳あって、中国の撮影所で愛馬と暮らし、写真撮影のアルバイトしたりの元香港のスタントマン、ルオ・ジーロン。自分の体よりずっと大きな動物との共演は、とても大変だったそう。さらにチィートウは、元競走馬。演技するという環境、ジャッキーとの絆を理解してもらうのは、想像しただけでも、お互いに苦労があったことが想像できる。だからなおさら、二人(一人と一頭)の息のあったシーンは、ジーンとしてしまう。

 

朝から、馬に起こされ、寝ぼけ顔を水の中に突っ込まれるジャッキー(寝顔からの登場に、思わず、「ボヘミ」?!笑)役柄でもありますが、「う~ん老けた!」と、思わずつぶやいてしまった。(今年、4月に古希を迎えたジャッキー!撮影は3年前ですが・・・)

 

借金取りから愛馬を守る為、愛馬チィートウとの逃走劇は、「奇蹟」「七小福」「プロっジェクトA」などの、JC映画のオマージュたっぷり!これまでも、ハリウッドの西部劇コメディーから中国時代物まで、馬にまたがるジャッキー、決まっています。

 

元の馬主の相続問題で、裁判所から愛馬を差し出す書状が届き、弁護士の勉強中の一人娘を訪ね、助けを求めるが、あっさり拒否される。離婚して、妻が亡くなっても、ほとんど会わなかった父親は、言葉も出ない。

 

カッコイイ逃走劇アクションに、上がったテンションが急降下!?しょぼくれジャッキー、大丈夫!?!ジャッキー大ファンの、ラリー・ヤン監督は、ここから、だんだんテンション上げて、ジャッキーも若返える!はず?!

 

家庭を顧みず、スタントに明け暮れた父を許す気になれない、娘シャオバオ。それでも、大好きな母の「パパを受け入れて!」の言葉が、彼女の背中を押す。妻役はスー・チー。「ゴージャス」のボトルのぞき込むキュートな姿を思い出し胸が熱くなる。

 

娘が、紹介した弁護士は、恋人ルー・ナイホァ。父親との初対面シーンに何度も噴き出してしまう。笑顔優しい好青年を演じるグオ・チーリンは漫才師!ユーモアお得意ジャッキーと、相性バッチリ!!

おなじみ「酔拳」トレーニングシーンの熱演に拍手!ジャッキーと共演する役者さんは、昔から、女優だって容赦なく頑張らせられます!

 

チィートウと初対面シーンの娘、シャオバオ演じるリウ・ハオツンは、キュートな清純派。「プロジェクトクトA2」のロザムンド・クアンを思い出してしまう。可愛い声でやさしく語り掛けられ、チィートウもすぐに打ち解けてしまう。

 

シャオバオが、傍で、笑顔になったり、ポロポロ涙こぼしたり。娘の前で、アクションスタントに張り切るルオは、ルンルン!きつい仕事の依頼も、笑顔でOK!!(見たことのあるアクションシーンに、ニヤニヤが止まりません!!「プロジェクト・イーグル」の扮装には、苦笑い!)

 

老スタントマンの父の背中を見て、手を添えずにはいられないが、急ごしらえの親子は、なかなかしっくりいかない。スタントにこだわるルオの過去のスタントシーンを見て、父の生き方に、すこしずつ納得し始めるが、チィートウをめぐって、親子喧嘩勃発。名スタントホ―スか、命を助てもらった、育ての親のルオが大好きで、ただただ頑張っているのか、二人の意見が食い違い、更に、ナイホア両親との会食の失態?!(食事を勧めて自分は立ったままパクパク!撮影時のジャッキーは、そんな感じ?!と聞いた話を思い出す)で、最悪険悪モード。

 

そして、後半は、涙のジャッキー。

 

撮影中に落馬し入院し(チィートウが身を挺して守ってくれて、軽傷に!)病院のベッドで、娘と和解、二人で、ビデオを見る涙のシーンは、監督の希望とジャッキーの計らいで、実際の作品(ゴールデンハーベスト社時代の成龍作品たち)が使われていて、何度も見た映画のシーンに、いつの間にか涙があふれてしまう。

 

その後も、後輩からの恩返しをしたいと、映画出演の依頼が入り悩むルオに、スタントへのこだわりとチィートウへの思いに迷って出した決断や、裁判に敗訴し愛馬との別れのシーンが続く。以前、泣きは苦手と言っていたジャッキーの涙に、こちらも決壊状態。

 

チィートウの別れのシーンには、孫娘も号泣。自分も、何度見ても、チィートウの名演技、大きな瞳に、ポロポロ。

 

ラストは、3人の笑顔で、お決まりのNGシーンへ。

 

NGシーンと共に流れるジャッキーの「青春故事」の歌声に、ファンクラブ会報で知り合った姐姐(ジャッキーの誕生日に、癌で天に召された)と会った日のこと、ファンクラブ事務所でお世話になったJさん(今回久しぶりに、また会いたいとお手紙を出し知った)の辛い訃報、沢山のジャッキーが繋いでくれた人たちのことを思い出し、ジャッキーの変わらぬ真っ直ぐな歌声に、ボロボロ。

 

舞台挨拶でも生歌聞かせてくれた(ジャッキーの歌声は格別!)

 

「青春故事」は、ジャッキーが成家班に捧げた特別な歌。

 

成家班の創立記念番組で、ゴールデンハーベスト社時代のジャッキー映画をさせてくれたスタントマン達に、知らぬ間に囲まれ、何気なく後ろ振りかえったジャッキー。涙があふれ言葉に詰まるジャッキーを、「青春故事」の歌と共にYouTubeで、何度も見ていた。

 

映画のラストに出る文字には、彼らへの思いが込められていることは間違いない。

 

 

 

 

 

 

JC映画おなじみスタンリー・トン監督も登場した映画の撮影やシーンや、NGシーンでも見せる、今のCGのアクションシーン。生の迫力のスタントシーンは、今ではもう、コンプライアンス的に、考えられない、撮影方法。そんな中で生きてきたスタントマンの話を、ジャッキー映画を愛してやまない、中国人ラリー・ヤン監督が脚本も同時に手掛けて作り上げた本作。

 

香港、ゴールデンハーベスト社でジャッキーが撮っていた映画のような、子供から大人まで楽しめる「ライド・オン」

 

思いがけない嬉しい13年ぶりのジャッキー(もう古希?!まだまだ若い!!)来日舞台挨拶で「映画好き?」と聞いていたジャッキー。

昔、来日していたときと同じ言葉。観客、ファンの感想をとても大事にしていたジャッキー(もちろん、ファンの希望に沿った映画を作るというのではなくて)は、時代、環境が変わっても、変わっていないのも、嬉しかった。

 

 

熊本、天草、本渡第一映劇では、上映が始まったところ。

今、まだ、又、スクリーンで、ジャッキーアクションが見られます!

 

飛行機に乗って、あの、思い出の千葉祭(千葉ちゃんとジャッキーは、スタントチームでも、繋がっている)を千葉ちゃん迎えて開催した思い出の映画館で、ジャッキー映画が見たい!!!

 

 

突然、元ファンクラブメンバーへ届いた(会報送られてた時代は終わり、ネットでだれでもいつどこでも日記、ニュースを見られる時代になり、ファンクラブは終了)手紙と「ライド・オン」チラシと、ムビチケ二枚。ジャッキーの思いに感謝。もうシニア料金で、見られるようになり、友人と娘(娘も号泣!相方も途中から、涙)に使わせてもらいました。孫たちとは、子供サービス価格100円の日に!!(孫とジャッキー新作映画を劇場で見られる日が来るとは・・・涙)

 

 

ジャッキーチェン

 

 

 

何度見ても、心暖かくなる、大好きなスタントマンの映画

「ライド・オン 龍馬精神」

 

「奇蹟」の次に、大好きなジャッキー映画になりました。

 

 

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懐かしのヒーローに再会・・・「ポリスストーリー香港国際警察」「奇蹟」そして、ロイド『落胆無用』

2024-06-17 17:02:39 | Jackie.Chen.

何度でもスクリーンで見たくなる、見てしまう映画との出会いは、約30年前。

 

深夜0~3時の介護ビデオ鑑賞タイム(姑が眠る部屋の隣で、深夜のポータブルトイレ介助待機)に見るビデオを、レンタルショップで、探して、千葉ちゃんのビデオを、すべて見切って、次なる、パワー充電できそうなアクション映画と、手にとったのが、ジャッキーチェンの「サンダーアーム、龍兄虎弟」

 

 

 

 

仲間と繰り広げる冒険活劇。歌もあり軽快でスリリング。次から次へと、ジャッキーの映画を見るたびに、アクション身のこなしに惹き込まれ、ファンになり、気が付くとファンクラブ会員になっていた。(千葉ちゃんのファンになった時には、幼くて入ることなどできず、後悔ばかりだった事も影響⁈)


ネット無し、スマホ携帯無しの時代、会報が届き、文通募集欄で、数人の文通仲間が出来た、中国、台湾、ドイツ、etc....。語学勉強も必死でしていました。

 

姐姐と呼び、お互いの介護や子育ての悩み書いて慰めてもらった九州のジャッキーと同い年のお姉さんからは、介護辛くてどうにもならなくなった時、満面笑みの写真が送られてきたことも。彼女は病魔に倒れたが、今もキッチンの壁には、姐姐から届いたJCの笑顔の写真が。

 

自転車走らせながら、思わず「英雄故事」を口ずさみ、久しぶりの劇場公開で、懐かしいファン仲間と再会し、初の「香港国際警察ポリス・ストーリー」スクリーン鑑賞。ビデオでは何度も見ているが、やはり、違う!迫力、スピード感に、スクリーンに釘付け状態。

 

 

 

 

 

一番のお気に入り「奇蹟、ミラクル」も初めて、スクリーンで見ることが出来て、大満足!

 

 

 

 

 

 

大きなスクリーンいっぱいに動き回るジャッキーと成家班に、後半は、ウルウルしっぱなし。

アニタの華やかさ、最後の人情劇。優しい気持ちで終われる、ジャッキーが愛するハリウッド映画へのオマージュ的作品。

 

成家班とジャッキーが、思考錯誤して作り上げるスピーディーで、迫力満点のアクションシーンは、手数、カット割り、カメラアングルと、大きなスクリーンの端から端まで、じっくり見入ってしまう。

 

一度見ただけでは、もちろん見切れず、また見に行きたくなる。初めて沢山見た作品は、「酔拳2」で10回くらい。時間もたくさんありました。

 

ジャッキー映画には、喜劇王へのオマージュが、沢山あることも知った。

 

バスターキートン、ハロルドロイド、チャールズチャップリン(今回発売された、ジャッキーチェン特集本には、このあたりのことがたっぷり書かれていて、嬉しくなって買ってしまった。特に、キートンは、好きなMYアクションスターの一人)

 

偶然、東新宿映画祭が開かれていた新宿武蔵野館で、カツベン映画祭で、ハロルドロイドがみられるというので急いで駆け付けた。キートンは仕事で断念!

 

「ロイドの用心無用」といえば、同じみ時計台ぶら下がり=プロジェクトA。

 

今回は、「ロイドの落胆無用」

 

 

 

 

 

音楽に弁士の音楽に、わくわくしながら見はじめたが、いつの間にか、ロイドのスタント、ハラハラドキドキアクションに、夢中になってしまっていた。

 

ジャッキーもワクワクしながら見たのだろうか。この作品にも似たアクションが、ジャッキー作品の中にと、ニヤニヤ。

 

 

新作公開前に見た2作品で、久しぶりに懐かしい広東語のジャッキーに再会できたのも、嬉しかった。

 

いよいよ、次回は、新作の話に。

 

もちろん一回以上見ています。

 

久しぶり香港映画のジャッキーが、戻ってきたようなシーンも有り。

 

よっ!お帰り、ジャッキー!!

 

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癒されて歩き出すー『相信自己』成龍

2011-04-27 22:04:00 | Jackie.Chen.
 イヤホンで聞きながら眠るようになったのは、小学時代?!その日見た「キイハンター」のテープを聴きながら眠り始めてからか?結婚し、姑の介護で明け方眠りに着く時、聞いていたのも「キイハンター」のテープと、千葉ちゃんの歌だった。

 そして、長い介護に疲れが出始めた時出合ったのが、「真心英雄」という成龍ことジャッキー・チェンの歌。初めて聞いたとき、疲れきっていた自分に、明るく力強い歌声がズンズン入ってきて、所かまわずぽろぽろ涙がこぼれてきて参った。そして、歌いたくて、歌詞の意味を訳したくて、中国語の勉強を始めた。

 マイケル・ジャクソンが、突然この世から消えた時は、「スピーチレス」「スマイル」「ユアノットアローン」とマイケルの声を泣きながら聞いて眠り、細川俊之氏が亡くなってからは「ショーガール」を、歌と台詞と笑い声を聞きながら、眠りについている。

 震災以来、多くの人が歌で、被災者を、日本国民を元気付けようと、現地で、テレビで、CMで、ネットで、歌声を配信し、どの歌も聴くたびに、ウルウル。でも気持ちは沈みがちで、「上を向いて歩こう」を聞いても、口ずさむ気分にもなれずにいた。

 ジャッキー・チェンは大きな地震災害があると、チャリティーコンサートを開く。日本に何度も来て、仙台でも撮影をした事があるジャッキーが、今回も仲間と共に香港でコンサートを開催し、その画像をネットで見た。そして、もう一つ、ジャッキーが震災の被災者に向けて、日本に向けて歌った映像も見た。

 「相信自己」=自分を信じる http://www.youtube.com/watch?v=3PjB_5H6kXU
 砂絵をバックに歌うジャッキーの目には涙。力強く、微笑み歌う姿を見た時、一緒にウルウルしながら、思わず中国語でたどたどしく口ずさんでいた。

 被災者に向け、日本に向けて、一部変えた歌詞。それが心に沁み、突然流れ出た涙。まだ胸の奥に随分と多くの感情を溜め込んでいたことに気がついた。

       『自分を信じる この場所は永遠にあなたのもの
        あなたがどこへ行ってもあなたの側にある
        命を創造し 空と地を肥やし
        一生懸命 ここを愛し あきらめず』

 癒されていく懐かしい感覚、ジャッキーの歌声から、笑顔の涙から、握り締めた拳から、元気がじわじわと伝わってきて、涙が乾くまでたっぷり流した。

 そして、一緒にちゃんと歌えるように!と、もう一度、中国語の勉強を再開する気持ちまで沸いてきた!

 なんども、震災と引き継がれた命と笑顔と共にジャッキーの歌う姿と声に、癒され勇気をもらっている。

 そろそろ臆病な自分も、余震におびえてばかりいないで、前に向かって歩き出さなくては・・・

 元気が沸いてくる勇気がもらえるジャッキーの歌が細川俊之氏と、どこか似ている気がしてきた?!どちらの歌も、ストレートに思いを伝わってくる。震災のショックと余震のおびえで、随分、疲れてヨレヨレの自分だけど、東京でへばっていられない!厳しい暮らしで頑張ってる人達に申し訳無い!!自分の頑張る力を信じて歩き出そう。そして中国語の勉強も復活しよう!!そして、ライフワークも!!「相信自己!!!」

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変わらぬ映画愛・人間愛を込めてー「ラストソルジャー」

2010-11-20 00:00:00 | Jackie.Chen.
 今年は、ファンに嬉しい、ジャッキー映画の当たり年!今月、3本目のジャッキー映画が公開された。

「ラストソルジャー」は久々のジャキーの武侠映画!プロモーションが、少なく、ジャッキーファンでも公開を知らない人が沢山!まるで「ベストキッド」の公開時と正反対だ。

 アメリカでアメリカを舞台にしたファミリー向けのスパイコメディー映画「ダブルミッション」、そして、大いに宣伝費を掛け公開された、中国舞台にしたアメリカ映画「ベスト・キッド」そして、本年度を締めくくるのが、中国を舞台に中国で自らが製作総指揮として関わった構想20年をかけた作品「ラストソルジャー」

 雄大な中国の美しい景色を舞台に繰り広げられる、ジャッキー久々の武侠アクション映画は、大スクリーンで是非見て欲しい!!

 実はこの作品、見れば見るほど、これまでのジャッキー作品の沢山のシーン、スピリットが織り込まれ、ジャッキーが大好きな、チャップリンキートンの映画のようなシーンが入っていて、見終わった時、ジャッキーは『独裁者』『モダンタイムズ』のような、思いを込めた作品を作りたかったのではと思ってしまった。

 以下は、ネタバレ有り、要注意!!

 ジャキーは、登場シーンからギャグ連発!死んだ振りする為の、弓矢や血糊を持参して戦いに借り出されたものの、戦場では父の言いつけを守り、命を落とすことなく、兵士の遺品をかき集めて、偶然、出遭った負傷した敵の将軍を捕虜として国に連れ帰り、褒美を貰おう狙う、抜け目の無い農民兵。夢の褒美は、自分で世話できるだけ?!の田畑。

 戦い終わって気がつくと、兄弟は死んでいた。悲しむどころか、周りの死体から食料やら武器を頂いて回る。そして、偶然にも負傷した敵の将軍を捕らえ褒美を貰う為、故郷へ戻る事に。

 負傷した将軍と戦う?!姿は、懐かしいカンフー映画を思髣髴させ、チャップリン的戦いで笑いを呼ぶ。熊や、山賊(「プロジェクト2」を思い出す)、妖しい歌姫(ショウブラザーズ時代のような?!雰囲気)との遭遇シーンは、アクションやギャグを絡め、チャップリン映画のようなエッセンスがたっぷり。

 もちろん小道具を使ったジャッキー流アクションも、満載!相変わらず生身で見せる、木登りや崖すべり落ち( 「ポリスストーリー」「アクシデンタルスパイ」か?)、石投げの小技も披露、後半の将軍を助けるシーン(「上海ヌーン」?!)まで、ジャッキー映画ならではのエンターテイメントあふれる、展開に懐かしさも感じながら見入ってしまう。(笑)

 とは言っても、これは戦乱下の物語、笑ってばかり入られない。ところどころに、ジャッキーの平和への思いが詰められている。遂に、国へたどり着いた時、長旅を共にしてきた将軍に意を決して下した決断。そして、彼の耳に、どこからとも無く聞こえてきた賑やかな笑い声がかき消され、目の前に現れたのは、思いもよらぬ風景だった。そして・・・
ジャッキーらしく、ちょっとシニカルな幕引きと、美しい風景に、思わずホロリ。構想20年という本作に込めた思いが、ジャッキーの歌声と共に、ラストジーンと胸に沁みてくる。

 そして、お馴染みのNGシーンへ。アクションシーンのNGシーンも沢山入って。相変わらず負傷してまで頑張るジャッキー!(痛そ~~!)チクリ痛んだ胸を、ジャッキーの映画愛がこもった笑顔のNGシーンで暖めてもらって家路へ。劇中何度も流れるジャッキーの歌声は、あくまでも爽やかで、雄大な中国の大地に広がる青空のように澄み切っている。ラストジャッキー演じる兵士が見た青空のように。

 劇場公開されるか不安だったが、前作の好調さを受けて、この秋公開された!こんなに早く劇場でロードショー公開されるとは、実は思わなかったが、宣伝が少なかった分、早速劇場へ足を運んだが、大きなスクリーンを見つめる観客は悔しいほど少なかった。もったいない!!悔しい!!

 もっともっと多くの人に、ジャッキーの平和への思いが伝わって欲しい。ビデオなんかじゃ、壮大な戦場のジャッキーの奮闘振りは伝え切れない!!是非、ジャッキーの思いが詰まった、久々の武侠映画!?を、映画館で是非ご覧下さい!!

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遂に来た!ジャッキー=ハン師匠ー『ベスト・キッド』

2010-08-14 22:02:00 | Jackie.Chen.
 「ベスト・キッド」初日初回鑑賞。今回のジャッキーは、どんな顔を見せてくれるのか・・・期待と不安と、そして、やっぱり、期待一杯!

 香港で監督・脚本・殺陣・主演で成功を収め、その勢いでハリウッド進出へ。30年前のジャッキーは、若くして大きな夢を抱きアメリカに渡った。そして撮った作品は、満足には程遠く、我慢、我慢の撮影だった?!「バトル・クリーク・ブロー」(当時の若々しいチャーミングな魅力は、画面から伝わってきて、岩松マコの師匠も気に入っていて、それなりに好きな作品。)から30年、途中「レッド・ブロンクス」「ラッシュ・アワー」では、コンビでコミカルな映画をヒットさせたが、シリアスな作品&役柄となると、今回遂にやってきた「ベストキッド」を待たなくてはならなかった。

 30年の間に、20代のジャッキーは50代になり、アメリカでは新人扱いだったあの頃が嘘のように、沢山の人に知られ、香港で撮った作品は、多くのハリウッドの監督からリスペクトされるまでになった。身体には数え切れない負傷の傷も。

 遂にやってきたカンフーの師匠役。リメイク版「カラテキッド」は、舞台が中国。カンフーの稽古に変わり、主役も黒人少年にもなった。少林寺なら、師匠はジェット・リーだったかも?

 これまでに無く深い人物設定が嬉しいジャッキー演じる管理人・修理人・師匠。心と身体に傷を負ったジェイデン・スミス君演じる幼い黒人少年を助けながらも、実は自らも心に大きな傷を追い失望の中で生きていた。不覚にも堪え切れず少年に見せてしまった心の傷を、少年が癒していくシーンは見応えがあった。

 何度も繰り返される「フォーカス!」そして、なにより心に響いてきたのは「怖い」という言葉。(字幕訳)戦う理由、そして、彼が戦わなくなった理由。「怖い」という言葉は、どんな時、どんな歳でも、繋がる言葉。そして、だから大切なものは、勇気。
 
勇気をもって、「怖さ」を克服できた時、その先には・・・

 気持ちよく劇場を出てゆけるサクセスストーリー。子ども向きと思われそうだが、ジャッキー演じるハンの笑顔を見るとき、自分もまた「怖さ」から逃げずに、前向きに頑張っていこうと、勇気をもらい、ホロリ。

 30年、ハリウッドで、一作一作、一歩ずつ前進してきたジャッキーの姿とオーバーラップして、又ほろり。

 おめでとうジャッキー!素晴らしい役(プロデューサー、ウィル・スミス夫妻等に感謝!)と成功を心から嬉しく思い、劇場を出てもずっと余韻に浸っている。

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