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オランダの放送オーケストラを聴く。

2020-04-15 11:13:54 | 音楽夜話(クラシック)

オランダの放送オーケストラを聴く。

ロシアプログラム。客演指揮者のハンヌ・リントゥ氏は1967年生まれ。
フィンランドの指揮者。オランダの楽団でロシアプロという見せ場。

楽譜が共通理解とするなら同じものができるはずが、そういかないところが
音楽の醍醐味。

プロコフィエフはあまり聞いたことがない。聴いても音の並びが複雑で、
聴きこむまでに至らないことが多かった。

この「ロシア序曲」はそれでも聴いていて何らかの共感が得られるものだった。
旋律なのか、リズムなのかその両方なのか、アンサンブルなのか・・・。
ブリテンの管弦楽入門みたいな感じのところも終盤あったし、その意味では
聴きごたえがあった。終わって歓声が上がる。日本とは違うなぁ。

切れ込んでくるチャイコフスキー。Vnの音が立ってくる。2曲目はコンチェルト。
若いヴァイオリニストなのだろうか。パワーがあり切れ込みもいい。
チャイコフスキーのこの曲は、ニ長調という調性もあり、明るく聴いていて
気分が晴れる。 聴衆も喝采あり。

〆はムソルグスキー(ラヴェル編)組曲「展覧会の絵」(管弦楽版)。

「明るく華やかな色彩感あふれる編曲」(番組解説より)。
ラヴェル編はこのような特色があり、ロシア的な土着の感じは薄れるものの、
この編曲も聞かれることを主にすれば立派な仕事なのではないかと思う。
リントゥ氏は多少ゆっくり目なテンポに、オーケストラを存分にドライヴしている
感があり、手の内のような感じがし、聴きごたえもあった。
ラヴェルの編曲もこのようなことを見据えて聴き手に聴かれる編曲をされて
いるのかもしれない。
天井の高いアムステルダム・コンチェルト・ヘボウの空気感のある録音も秀逸かな。
ベストオブクラシック(NHK-FM)
▽オランダのオーケストラ1 オランダ放送フィルハーモニー1
▽オランダのオーケストラ(1)
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団(1)
田中奈緒子

「ロシア序曲 作品72」 プロコフィエフ作曲
(14分06秒)
(管弦楽)オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)ハンヌ・リントゥ

「バイオリン協奏曲 ニ長調 作品35」 チャイコフスキー作曲
(35分29秒)
(バイオリン)アウグスティン・ハーデリヒ
(管弦楽)オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)ハンヌ・リントゥ

「組曲「展覧会の絵」」 ムソルグスキー作曲、ラヴェル編曲
(36分13秒)
(管弦楽)オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)ハンヌ・リントゥ

~オランダ・アムステルダム
コンセルトヘボウ大ホールで収録~
(2019年7月2日)
(オランダ公共放送提供)
 


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