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JR東日本 E653系電車 「フレッシュひたち」

2008-08-07 21:48:49 | 電車図鑑・JR新系列特急用車両
常磐線特急「ひたち」で使用していた485系特急用電車の老朽置き換え用に、
平成9年に登場した車両である。
翌年までに、651系で運行されている「スーパーひたち」以外の全列車を
置き換えた。
基本編成は7連と増結用の4連が存在し、基本編成が8本、付属編成が4本の
合わせて72両が勝田車両センターに配属されている。
設計コンセプトはシンプルで以降の特急用電車の標準車であり、
後に「つがる」用のE751系、「あずさ」、「さざなみ」用のE257系などの
開発ベースとなった。
平成10年にグッドデザイン賞を受賞している。

車体はアルミ製であるが、塗装を施しており、上半分がホワイトとグレーで、
下半分は、イメージシンボルと共に各編成によって変えてある。
内訳は以下の通り。

スカーレットブロッサム=偕楽園と好文亭をイメージ。基本第1編成と第5編成。
ブルーオーシャン=塩屋崎灯台と太平洋をイメージ。基本第2編成と第6編成。
イエロージョンギル=国営ひたち海浜公園と水仙のイメージ。基本第3編成と第7編成。
グリーンレイク=霞ヶ浦と帆曳舟のイメージ。基本第4編成と第8編成。
オレンジバーモン=袋田の滝と紅葉のイメージ。付属編成全て。

先頭部分は踏切事故に対応して、衝撃を吸収するオイルダンパーと
運転台も高い位置に設置している。
全車普通車で2-2列配置の回転リクライニングシートとしている。
これは座面もスライドすることが出来るタイプのもので在来線向けの新型車としては
初めての採用となった。
座席の前後間隔は、着席定員確保のため、在来車と同じ、やや狭いものとしているが、
座席の背もたれを薄くしたり、足元のヒーターを吊り下げ式にして、
ある程度は狭さを感じさせないものとなっている。
デッキは木目調で基本編成の2号車と5号車に電話室を設置している。
手洗いは1・3・4・6号車にあり、4号車のものは車椅子対応・ベビーベッド付と
なっている。
なお、デッキを含め全車禁煙である。

主制御装置はVVVF制御でブレーキは回生ブレーキ、及び、抑速ブレーキ併用の
電気指令式ブレーキである。
直流1500Vと交流50Hz、及び60Hz区間を走行可能であり、全国の電化区間の
どこでも入線可能である。
ただし、パンタグラフが中央本線の狭小トンネル対応になっていないため、
乗り入れられない。
JR発足後に登場した交流区間を走行する電車は、全国区で転配されるわけでないので、
電源をその地域のものだけ対応させればいいが、本形式では両方で走行可能という
珍しいものとなっている。
また、あまり雪の降らない常磐線を走る車両でありながら、耐寒・耐雪構造と
されている。
これは別の路線などでの運行を考慮したためである。

登場以来、常磐線特急「フレッシュひたち」で運行されているが、臨時列車で
「フレッシュ~」と名のつく列車に使用され、常磐線以外の路線に
乗り入れることもある。
また、特急「スーパーひたち」に使用している651系が運用できない場合は
本形式が代走する。
この場合、グリーン車が存在しないので、時刻表で容易に判別できる。
編成パターンは7連、11連(7連+4連)、14連(7連+7連)である。
なお、付属編成同士の連結で8連(4連+4連)での運用は定期列車では実施されない。


手前の4両が付属編成。奥は第1編成。


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