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JR西日本 キハ187系気動車

2010-04-24 23:19:12 | 電車図鑑・JR新系列特急用車両
所有事業者:JR西日本

製造年:平成13年~平成15年

製造総数:2両編成×11編成=22両

製造メーカー:日本車輛・新潟鉄工所

構成形式と番台区分

キハ187形0番台(下り側制御動力車・トイレ付き・普通車)
キハ187形1000番台(上り側制御動力車・立席スペース・電話室付き・普通車。以下構成同じ)

キハ187形10番台+キハ187形1010番台

キハ187形500番台+キハ187形1500番台

主な投入線区及び列車
特急「スーパーおき」(新山口~山口線・山陰本線経由~米子・鳥取)
特急「スーパーまつかぜ」(米子・益田~山陰本線経由~鳥取)
特急「スーパーいなば」(岡山~山陽本線・智頭急行・因美線経由~鳥取)

搭載機関:SA6D140H(450ps/2,100rpm)×2基 変速方式:液体式(変速1段/直結4段)

台車:制御振り子付きボルスタレス台車

ブレーキ方式:機関ブレーキ併用電気指令式ブレーキ

車内グレード:普通車のみ

座席配置:回転リクライニングシート

概要:
山陰本線系統の特急で使用していたキハ181系気動車の老朽化に伴う置き換えと
同線の高速化対応工事の完成に合わせて登場した車両である。
平成13年~15年までに2両編成11本=22両が製造された。
編成は基本的に0番台と1000番台で構成され、0・10・1000・1010番台は
特急「スーパーおき」、「スーパーくにびき(→スーパーまつかぜ)」用、
500番台・1500番台は「スーパーいなば」用である。
基本番台(0・1000番台)との違いとしては10・1010番台がATS-P設置準備車となったこと
500・1500番台がATS-Pを本設としたこととデッキの位置を変更したこと、冷房装置の数が
1台増えたことなどである。

車体はステンレス製でコストダウンのため、汎用気動車との共通部品の使用や
モジュール化を推し進めたものとなっている。
先頭部分は貫通型の切妻構造で貫通扉にヘッドマークを表示する良くいえばシンプル、
悪くいえば同社の中間車改造の先頭車といったスタイルとなっている。
塗装は窓周りがブルー、その上下と正面全体がイエローと色の構成だけなら
イギリス国鉄を髣髴とさせるカラーリングを採用している。
ヘッドマークと号車番号表示、行き先表示は3色LEDである。

客室は普通車のみの設定でデッキ、車内とも全体に暖色系でまとめられている。
座席は左右2列配置の回転式リクライニングシートで、テーブルは座席背面と肘掛に
設けられている。
客室側仕切り戸の上部にはLEDスクロール式の旅客案内装置を設置している。
トイレはキハ187形0・10・500番台の連結側デッキに身障者対応の大型・洋式のものが
設置され、車椅子対応座席も2席用意されている。
キハ187形1000・1010・1500番台のデッキ(1500番台は車端部)にはカード式公衆電話と
喫煙スペースがあったが、喫煙スペースは全特急列車の禁煙化に伴い、灰皿の撤去が
行われ、フリースペースとなっている。
ドアは片側1箇所・片開きで0・10・1000・1010・500番台は連結側に、1500番台は保安装置の
関係で運転席後方に設けている。

エンジンはコマツ製作所のSA6D140H型(450ps/2,100rpm)直噴式ディーゼルエンジンで
各車両2基搭載している。
このエンジンは近郊仕様のキハ121・126系気動車と同じもので変速段を低速1・直結4と
することで電車並みの加速性を確保できる。
ブレーキは機関ブレーキ併用の電気指令ブレーキである。
台車は制御振り子対応のボルスタレス台車で振り子装置はベアリングガイドを
採用している。
運転台の構成は同社の223系のものをベースにした横軸2ハンドルマスコンを採用し、
列車情報制御装置やEB装置を備える。

配置は全車米子支社後藤総合車両所であるが、500・1500番台車は鳥取鉄道部
西鳥取車両支部に常駐し、大掛かりな検査以外で後藤車両所に入ることは少ない。
運用は既述の通り、0・1000・10・1010番台が特急「スーパーおき」と特急「スーパーまつかぜ」、
500・1500番台は特急「スーパーいなば」で基本的に保安装置の違いなどの
理由で分けられている。
2両編成を基本としているが、需要に応じて編成を解いて1両単位で増結することも
可能である。
また、各番台間の相互連結も可能であるが、客室の構成上、0・1000・10・1010番台と
500・1500番台が編成を組むことは稀である。


○500番台車で運行される特急「スーパーいなば」。
 なお、本形式は製造にあたって鳥取県など沿線自治体の助成を受けて製造されており、
 同県周辺エリアを大きく外れて運行されることは、ほとんど無い。


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