水の丘交通公園

鉄道メインの乗り物図鑑です。
※禁無断転載!使用に際してはコメント欄にて
用途を申告してください。

JR四国 N2000系気動車

2012-09-16 19:57:04 | 電車図鑑・JR新系列特急用車両
高徳線特急「うずしお」の130km/h運転用に2000系気動車の設計を見直して、発展・改良した
車両である。
平成7年に試作車2両が登場し、平成9年~11年にかけて量産車14両が製造され、総勢16両が
在籍している。
製造を担当したメーカーは富士重工である。

構成形式は以下の通りとなる。
2400形:「うずしお」で高松側に運転台を持つ先頭車となる車両。連結側のデッキに
 車いす対応座席、洋式便所、男子用小便所、洗面所を有する。
2450形:「うずしお」で徳島側に運転台を持つ先頭車となる車両。連結側のデッキに和式便所、
 洗面所を有する。量産車ではカード式公衆電話を設置していたが現在は撤去。
2500形:中間車。トイレなどの設備は無。

車番は在来車両からの続番+300番となっており、2400形が2424~2429、2450形が2458~2463、
2500形が2520~2523となる。
機関は全車両に2基ずつ搭載されている(詳細後述)。

車体はステンレス製で試作車である2424号車及び2458号車は従前の貫通型先頭車である
2100形及び2150形と同じ正面形状となっているが、それ以降の車両はデザインを一新し、
貫通型ながらスピード感と立体感を出したものとなっている。
ヘッドマークは正面貫通扉に字幕式で表示、側面の行先・座席等種別表示はLED式となっている。
塗装は紺色とマゼンダで側面部及び運転席窓下部で斜めに塗り分けられている他、
本形式独自のロゴマークも車体各所に入れられている。

車内のグレードは普通車のみで指定席車と自由席車での区別もなく共通である(運用時は
枕カバーで色分けされ、白が自由席、青鹿指定席となる)。
座席は回転式リクライニングシートで跳ね上げ式の簡易フットレストと背面テーブルを
備える。
座席の前後間隔も従来型と同じであるが、試作車では背もたれ部分はFRP製のカバーと
なっているのに対し、量産車では総モケット張りとなった点が異なる。
旅客案内装置は客室仕切り戸上部にLEDスクロール式のものを設置している。
なお、本グループからの「アンパンマン列車」への改造車は平成23年現在存在していない。

機関はコマツ製SA6D125H-1型ディーゼルエンジン2基で従来の同型エンジンの出力が
330PSなのに対し、355PSへと向上させている。
ブレーキは機関ブレーキ・排気ブレーキ併用の電気指令式ブレーキで従来では車輪の踏面部を
押さえつける踏面ブレーキから車輪の面の部分を押さえつけるディスクブレーキとなり、
従来よりも制動力を向上させたほか、滑走検知装置を取り付け空転の防止も図っている。
台車は振り子機能付きで軸箱支持を積層ゴム式とした空気ばね台車となっている。
これらの機能強化は智頭急行で運行されている特急「スーパーはくと」用のHOT7000系のものを
ベースとしている。
運転台は2ハンドル式でブレーキ、マスコンとも前後操作式である。

既述の通り運用は高徳線の特急「うずしお」がメインで常時3連×4本=12両がこれの専属として
使用されている他、送り込みなどの関係で平日の特急「いしづち」や特急「ミッドナイトエクスプレス高松」
でも運用される。
予備車については他の車両と共通で使用されており、所属は高松であるが「しおかぜ」、
「南風」、「いしづち」、「しまんと」などでも運用に就いている。
今後ほかの2000系気動車と共に客室のリニューアルが予定されている。



○試作車の2458号車(上)と8000系電車と並ぶ2424号車。塗装は揃えてあるが
 顔は2000系そのものである。


○試作車車内。2000系と同じく背面部がFRP製となっている。




○上から2400形、2500形、2450形。こちらが量産車。


○量産車車内。座席が総モケット張りになったのが分かる。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。