三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

「国家の品格」・・・一気に読み通しました!!

2006年02月01日 05時56分44秒 | 社会、政治、三重県、議員
 金沢で行われた「東海北陸議長会」出席の往復の列車の中で、今、ベストセラーとして評判の「藤原正彦」著「国家の品格」を読んだ。日ごろは余りベストセラーだから読むと言うことはないが、日曜日の新聞の書評欄で激賞?していたので、出張の往復で時間つぶしがてら読んでみようと、夕刻、本屋さんに出向き買って来た。
 私の場合は、通常、この種の本は「時間つぶし」と言うよりは「午睡」へいざなう「睡眠薬」となってしまうのだが、今回は違った。思わず、引き込まれてしまって、読み切ってしまいました。
 まず、「語り口」と言うか「書きぶり」が、色んなところでの講演を基に書き直したものであるので、平易で判りやすい。また、講演会などでは聴衆をアキさせないため、笑いを取ったり、身近な例を示したりする場面が多いが、この本の中にも、それを髣髴させるような場面が随所に出てきて、読みながら思わずニヤリとしてしまう・・・おそらく、ニヤニヤしながら本を読んでいる姿を見ている他の乗客は、なにか「ヘンな本」でも読んでいると思っているに違いない・・・著者の「講演」は今まで聞いたことがないが、絶対に面白いと思います。
 本の内容は・・・そう高くない(新潮新書 680円)ですから、ぜひ一度、買って読まれることをお勧めしますが、「武士道精神」による「国家の品格」「日本人の品格」の復権を訴え、「現代日本」の病巣を見事に抉り出した一読に値するモノです。
 著者の豊富な知識と蓄積された「教養」を、文字通り縦横無尽に「振り回」して、「右」も「左」も、それこそ痛快無比になで斬り!著者の博覧強記にも驚きますが、、とても「数学者」の著作とは思えない時代を的確に見抜いた「警世」の書に仕上がっていることに感動してしまいました。
 とりわけ「論理」より「情緒」「形」、「武士道精神」・・・特に「卑怯」を憎み、「惻隠」の情の大切さを説き、「英語」より「国語」、「文学」「芸術」「数学」などすぐに役にたたないようなものほど「国の底力」と主張する説得力は大したものだと思います。
 国際社会の中で、「尊敬」される「国」、「尊敬」だれる「日本人」となるためには、「たかが経済」などに惑わされて「国家の品格」を失うことがあってはならい!「普通の国」よりは「異常な国」たれ!との著者の主張は、まさにライブドアや耐震強度偽装事件を予見していたかのような、あるいは「コイズミ政治」の問題点を誰よりも正確に射抜いているかのように思えます。
  
 久しぶりに一気に読み通してしまいました!そして「自分」の「品格」は?とフト考えたとき・・・・???


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