ガレット・デ・ロワ

2006年01月11日 | 日記
先日店主が呉市焼山にある洋菓子店“ロアジス”にお邪魔し
“ピティビエ”というお菓子をおみやげに持って帰ってきました。
このピティビエ、アーモンドクリームを詰めたパイ菓子なのですが
歴史のある“遊べるお菓子”なのでちょっとご紹介。

このお菓子、フランスの古典菓子のひとつで、
フランスの新年に欠かせない幸福を占う祝い菓子です。
1月6日にこれを食べてキリスト教のエピファニーを祝います。
と、言ってもおもしろいのはここから・・ただ食べるだけじゃないんです!

だいたいこのお菓子はホール(カットされていない円形)で売ってあり
枠を囲うように金色の紙製のかんむりが付いています。
そして中にはフェーヴと呼ばれる陶製の小人形が入っていて
取り分けたときにこれに当たった人は、その日の王様役になったり、
その年を幸せに過ごせると言います。
ヨーロッパのお菓子屋さんでは1月はこのお菓子が店頭を賑わし、
クリスマスのブッシュ・ド・ノエルと同じくらい人気のあるお菓子です。


さて、今日はピティビエで幸福を占うためちょっと長めのティータイム。
店主がお茶を入れてピティビエを慎重にカットして・・

(の 間に妹が待ちきれずにかんむりをかぶったら店主に怒られました 笑)

祖母と母を呼んだんですがなかなか現れず、
またも待ちきれなくて二人でおそるおそるカットされたケーキを取りました。
が、ハズレ。。

しばらくして現れた祖母が続いて選んだケーキはなかなか横のケーキから離れず
みんなで“も、もしかしてっっ人形が隣との間に刺さってるんじゃ・・!!”
と息を飲む・・・
しかし、ただそこのパイ生地がちゃんと切れてないだけでハズレ。

残るは最後にピティビエ会場に現れた母のみ。。
姉妹二人は“もしこれで全員外れたら、もう1ラウンド戦える?=もうひと切れ食べれる?!”という期待でいっぱい。。


しかし、どうしたことか姉妹の期待はことごとく外れ、
結局母が今年の幸福を手に入れたのでした。

中には約2センチ角の貝の上に座った きれいなマーメイドが入っていました。
(祖母はどうしてもそのマーメイドが観音様にしか見えないらしく
“貝と魚の上に観音様が乗っとる”と感動していました。)

そして、見事王様となり、1年の幸福を約束された母は
紙製のかんむりをかぶらせてもらってなんだか優雅に
残りのティータイムを楽しんだのでした。