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地方貴族であったトーマス・ブーリン卿(マーク・ライランス)は、一族繁栄のために
アン(ナタリー・ポートマン )を王の愛人として王宮に送り込もうとするが、既に人妻で
あった妹のメアリー(スカーレット・ヨハンソン)の方が王の寵愛を受けることになり・・・
ヘンリー八世(エリック・バナ)の寵愛を巡る姉妹の確執を描いたお話。
アンとメアリーの母親は生まれ育った環境から権力者の気まぐれをよく理解していたけれども、
娘たちを手駒のひとつにしか見ていなかった父親や姉妹を自分の権謀術数に引きずり込む
ノーフォーク公爵らには、その辺りの怖さを予測出来なかったのかも。
映画では割といい人っぽく描かれているヘンリー八世、アン・ブーリンとの再婚を反対したトマス
・モアを斬首、その後ジェーン・シーモアと再婚するために、アンを裁判にかけロンドン塔で処刑。
4番目の妻となったアン・オブ・クレーブスの肖像画が本人とあまりに違っていたことの責任で
当時の大臣トマス・クロムウェルをロンドン塔で処刑。5番目の妻キャサリンもロンドン塔送りに。
王妃や側近を次々と離別、処刑し、かなり苛烈な人だったようです。
息子を授かるために結婚を繰り返したもののエドワード六世は15歳で病死。
ロンドン塔に幽閉されていたアン・ブーリンの娘エリザベスがスペインの無敵艦隊を破り、
大英帝国の礎を築くことになるとは、なんとも皮肉なことであります。
ヘンリー八世がキャサリン王妃と離婚するために、ローマ・カトリック教会から離脱し
英国国教会を設立したことにより、チャールズ皇太子の離婚・再婚も可能になったわけで。。。
何はともあれ、美しい衣装と当時の宮廷生活のセットを楽しめる作品でした。
ちなみに衣装は「鳩の翼」

や「恋するシェイクスピア」などを手がけたサンディ・パウエルが
担当しています。