今日は愛車のディーラーに寄りがてら安曇野から穂高をドライブした。
穂高では温泉に入ろうと探したが見つからず看板を見ながら運転していたら、寂れたドライブインのような蕎麦屋の看板に「温泉」と書いてあった。
どう見ても普通の蕎麦屋だった。
暖簾をくぐって厨房の中のお兄さんに「風呂入れます?」と尋ねると厨房横を指差して、「入れますよ」と言う。暗い廊下を右に曲がり、突き当たりのすだれを手で分けると男湯と女湯の入口があった。
入り口の戸を開けると先客のおじいさんが二人振り向いたので、「こんにちは」と挨拶すると「こんにちは」と返ってきた。おじいさんたちはぼくと反対側の洗い場で話しに夢中だった。
錆びたアルミサッシのガラス窓とプレハブ鉄骨の天井が赤く錆びて、セメントで固めた岩と桜の造花。ここまで草臥れた湯は珍しい。窓からは隣の家が見えた。
湯に入ると赤錆の天窓からはぽつりぽつりと露が落ちてた。
「こりゃまいった」と思いながらも入っていった。
ある意味今までで一番凄い湯だ。
石鹸で体を洗い、端においてあったシャンプーを使おうとしたら、「それ、俺んだよ。黙って使うなよ。お願いされたら貸すけど」と笑顔で言うので、「貸してください」と笑顔で返した。
「ありがとうございました」とシャンプーを借りて返したらリンスもどうぞという。借りなかったがお礼だけ申し上げた。
湯はとてもよくて、とても暖まった。
「お先に」と出掛けに声をかけたがおじいさんは話に夢中で気付かないようだった。
涼みながら服を着ていると、シャンプーを貸してくれたおじいさんが脱衣場に来て、その温泉の効能やこの穂高温泉では2軒しかかけ流ししているところがないから、わざわざ毎週3回来るのだとか、ここの親父の蕎麦は飛びっきり美味いから、是非食べにいらっしゃいなどと話してくれた。
お礼を申し上げて服を着ていたら、そのおじいさん、また風呂に戻っていった。
いい人だ。またここに来ようと思った。
S5Pro + TOKINA12-24mmF4
近所の桜。カメラマンも多い。人を撮りに行ってるようなもんだ。
穂高では温泉に入ろうと探したが見つからず看板を見ながら運転していたら、寂れたドライブインのような蕎麦屋の看板に「温泉」と書いてあった。
どう見ても普通の蕎麦屋だった。
暖簾をくぐって厨房の中のお兄さんに「風呂入れます?」と尋ねると厨房横を指差して、「入れますよ」と言う。暗い廊下を右に曲がり、突き当たりのすだれを手で分けると男湯と女湯の入口があった。
入り口の戸を開けると先客のおじいさんが二人振り向いたので、「こんにちは」と挨拶すると「こんにちは」と返ってきた。おじいさんたちはぼくと反対側の洗い場で話しに夢中だった。
錆びたアルミサッシのガラス窓とプレハブ鉄骨の天井が赤く錆びて、セメントで固めた岩と桜の造花。ここまで草臥れた湯は珍しい。窓からは隣の家が見えた。
湯に入ると赤錆の天窓からはぽつりぽつりと露が落ちてた。
「こりゃまいった」と思いながらも入っていった。
ある意味今までで一番凄い湯だ。
石鹸で体を洗い、端においてあったシャンプーを使おうとしたら、「それ、俺んだよ。黙って使うなよ。お願いされたら貸すけど」と笑顔で言うので、「貸してください」と笑顔で返した。
「ありがとうございました」とシャンプーを借りて返したらリンスもどうぞという。借りなかったがお礼だけ申し上げた。
湯はとてもよくて、とても暖まった。
「お先に」と出掛けに声をかけたがおじいさんは話に夢中で気付かないようだった。
涼みながら服を着ていると、シャンプーを貸してくれたおじいさんが脱衣場に来て、その温泉の効能やこの穂高温泉では2軒しかかけ流ししているところがないから、わざわざ毎週3回来るのだとか、ここの親父の蕎麦は飛びっきり美味いから、是非食べにいらっしゃいなどと話してくれた。
お礼を申し上げて服を着ていたら、そのおじいさん、また風呂に戻っていった。
いい人だ。またここに来ようと思った。
S5Pro + TOKINA12-24mmF4
近所の桜。カメラマンも多い。人を撮りに行ってるようなもんだ。