夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈た行〉

2019年12月29日 | 映画(た行)
《た》
『探偵なふたり:リターンズ』(英題:The Accidental Detective 2:In Action)
かなり楽しかった『探偵なふたり』(2015)の続編。
推理オタクのデマンは、妻に内緒で漫画喫茶を売り払い、
休職中の刑事テスと韓国初の探偵事務所をオープン。
しかし依頼主はひとりも現れず、金がまったく入らない。
仕事が落ちていないかと警察をうろつくうち、
ある施設出身者が次々と死亡していることを知る。
いずれも自殺や事故死となっているが、どう見ても怪しい。
死亡したとされる男性の身重の妻が再捜査を求めている場面に出くわし、
デマンは頼りにならない警察よりも自分たちに依頼をと彼女に持ちかけて……。
このトリオがなかなか可笑しくて、重い事件ながら笑わせてくれます。
シリーズ化してもいいと思う。
 
《ち》
『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』(原題:Tulip Fever)
2017年のアメリカ/イギリス作品。
17世紀前半、オランダ・アムステルダムでは人々がチューリップに熱狂。
孤児院でもある修道院で育ったソフィアは(アリシア・ヴィカンダー)、
スパイスで大儲けしている豪商コルネリス(クリストフ・ヴァルツ)に嫁ぐ。
貧困から救い出してくれたコルネリスのために跡継ぎを産みたいが、なかなか。
そんななか、コルネリスは夫婦の肖像画を描かせるために
将来有望な若手画家ヤン(デイン・デハーン)を雇うが、彼とソフィアが恋に落ち……。
チューリップの球根ひとつが邸宅1軒にも相当するほどの投機熱。
色が割れるチューリップが「ブレイカー」と呼ばれて
特に高値で取り引きされていた時代があったことを知りませんでした。
歳の離れた若い嫁を自分なりに愛していたコルネリスの姿が切なかった。
皆それぞれに幸せになったことを匂わせるエンディングがよかったです。
 
《つ》
『妻の愛、娘の時』(原題:相愛相親)
2017年の中国/台湾作品。
定年間近の女性教諭フイインの母親が亡くなる。
フイインの母親はいわゆる第二夫人だが、父親は第一夫人と結婚した直後に村を出て、
生涯をフイインの母親と共に過ごした。
母親を父親と同じ墓に入れたいと考えたフイインは、
第一夫人ツォンが暮らす村へ出向き、決定事項として墓の移設を進めようとする。
しかしツォンは頑として譲らず、自分も愛されていたと主張する。
この騒動のことをフイインの娘ウェイウェイが勤務するTV局で話すと、
上司や同僚が乗り、さっそく取材を始めるのだが……。
墓の移設だなんて罰当たりだと田舎の村では大騒ぎ。
フイインもツォンも自分が妻だと言い募るけれど、結婚証明書がありません。
都会暮らしのフイインは伝手を使って弁護士を雇い、訴訟も辞さない姿勢。
双方がお互いの気持ちに寄り添おうとするラストがとても良かった。
劇場で観たかった作品です。
 
《て》
『テリトリー・オブ・ザ・デッド』(原題:Killer Weekend)
2018年のイギリス作品。日本では劇場未公開。
結婚を控えたサムのために、友人たちがバチェラーパーティーを企画。
元軍人たちが扮するゾンビと戦うサバイバルゲームに参加するが、
迫真の演技で襲いかかるゾンビがあまりに怖くて、
その場に落ちていた木の枝をサムが振りかざしたところ、
それがゾンビの胸に突き刺さって本当に殺してしまう。
トイレを探して迷い込んだ古家にいた暴力的な爺さんも、揉み合いの末に死亡。
2つの死体を車に積んで走っている途中にまたしてもゾンビを轢き殺し、
サムたちは死体もろとも車を湖に沈めるのだが……。
軍人たちとサムたちとの戦いが繰り広げられるわけですが、
相当バカげているうえにほぼ笑えない。
サムとゲームに参加するメンバーに舅もいるのがちょっとだけ可笑しいぐらい。
 
《と》
『トラさん 僕が猫になったワケ』
2019年の日本作品。
主演の子がKis-My-Ft2であることも知らずに観ました。
過去に唯一のヒット作“ネコマン”を出したきりで、
その後は鳴かず飛ばずの漫画家・高畑寿々男(北山宏光)。
妻・奈津子(多部未華子)と娘・実優(平澤宏々路)のおかげで
売れずともお気楽で幸せな日々を過ごしていたが、
ある日、交通事故に遭ってあっけなく死亡。
あの世とこの世の間にある関所で裁判長(バカリズム)に面会すると、
過去の愚かな行為を挽回するために現世に戻してくれるという。
ただし期間は1カ月だけ、しかも猫の姿で。
こうして猫の姿で現世に戻った寿々男は、奈津子と実優に拾われ、
“トラさん”と名付けられて高畑家の飼い猫となるのだが……。
寿々男を含め、猫たちが皆、着ぐるみ姿なのは『猫は抱くもの』(2018)と同じ。
私にはどうもそれが受け入れがたい。
アイドルを起用すると、本物の猫の姿を写して声だけ当てるわけにはいかんのでしょうが。
多部ちゃんは可愛かった。こんな奥さんだといいねぇ。

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