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『スマホを落としただけなのに』

2018年11月12日 | 映画(さ行)
『スマホを落としただけなのに』
監督:中田秀夫
出演:北川景子,千葉雄大,バカリズム,要潤,高橋メアリージュン,
   酒井健太,筧美和子,原田泰造,成田凌,田中圭他

TOHOシネマズ伊丹にて、『ビブリア古書堂の事件手帖』とハシゴ。

原作は志駕晃の同名デビュー小説。
『このミステリーがすごい!』大賞には大賞と優秀賞のほかに
「隠し玉」という賞が設定されています。
第1回(2002年)からあった賞ではなく、第6回(2007年)に新設された賞。
落選は落選なんだけど本にしないのはもったいない、みたいな作品で、
基本的には『このミス』を創設した宝島社から出版される様子。

そんな隠し玉として第15回(2016年)に選ばれたのが本作でした。
受賞時のタイトルは『パスワード』。確かにそれじゃ売れんだろ。
当たり前のことですが、映画も本もタイトルのセンスって大事なんだなぁ。
原作を読んだときのレビューはこちら

都内の会社に勤務するOL・稲葉麻美(北川景子)。
以前勤務先が同じだったサラリーマン・富田誠(田中圭)と交際中。

ある日、富田はタクシーの中にスマホを置き忘れる。
そうとは知らずに麻美が富田の携帯に電話をかけると、聞き慣れない声が。
相手は富田のスマホを拾って交番に届けずに持ち帰ったらしい。
親切にも近所のカフェのレジに預けておいてくれるとのこと。
麻美はさっそく引き取りに行き、その連絡を受けた富田も大感謝。

ところがそれ以降、ふたりの周辺で嫌なことが起きまくる。
身に覚えのないクレジットカードの請求書が富田に届いたことから、
セキュリティ会社を経営しているという麻美の先輩に相談。
先輩本人は出張で来られない代わりに社員・浦野(成田凌)がやってくる。
浦野は瞬時に問題を解決、富田と麻美は安心する。

しかし、その後も続く不可解な出来事。
SNSで友達承認した人からしつこく誘われたり、妙な写真が送られてきたり。
そのせいでふたりの間に誤解が生じ、ついには喧嘩。
もやもやするなか、自分のアカウントが乗っ取られたことを悟った麻美は、
再び浦野に相談するのだが……。

麻美の同僚で親友役に高橋メアリージュン
学生時代の先輩でとっても嫌なモテ男に要潤
富田の会社の先輩にはバカリズム。

富田と麻美の周辺で起きる出来事と並行して、連続殺人事件の捜査が進められます。
刑事には原田泰造、その部下の新人刑事に千葉雄大で良い味。

レビューサイトでは相当手厳しい評価が下されていますが、普通におもろいやん。
映画に余韻を求めるならば、そんなものは本作に全然ないですけれど、
キャストがみんなピッタリはまっているし、何より楽しんで演技していそう。
そもそも原作からして深みや厚みはないのですから(笑)、
中田秀夫監督はエンターテインメントに徹して正解だと思います。
犯人との対決の場は原作とは異なり、映画ならでは場所。

終盤のあるシーンではしっかり涙ぐんでしまった私です。
これ以上、この映画に何を求めるっちゅうねん。十分で~す。(^o^;

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