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『キングスマン:ファースト・エージェント』

2021年12月26日 | 映画(か行)
『キングスマン:ファースト・エージェント』(原題:The King's Man)
監督:マシュー・ヴォーン
出演:レイフ・ファインズ,ジェマ・アータートン,リス・エヴァンス,マシュー・グード,
   トム・ホランダー,ハリス・ディキンソン,ダニエル・ブリュール,ジャイモン・フンスー他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて、仕事帰りに2本目。
これぐらい効率のいいハシゴが理想的です。
 
『キングスマン』(2014)、『キングスマン:ゴールデン・サークル』(2017)に続く第3弾にしてその前日譚。
これの原題が“The King's Man”って、じゃあ第1弾の原作は何だったの?と思ったら、
“Kingsman: The Secret Service”だったのですね。本作を観れば、確かに“王の男”だわ。
 
プロローグは1903年のイングランド。
戦争に心を痛めるオックスフォード公爵は、医療器具や薬品を携えて戦地を訪れる。
旧知のキッチナー将軍に面会し、戦いよりも癒しだと進言し、将軍もそれを受け入れたそのとき、
将軍を狙った弾丸が公爵の妻に命中し、妻は亡くなってしまう。
 
それから10年が経ち、世界は第一次大戦の前夜。
公爵の息子コンラッドは国のために戦いたいと公爵に言い募るが、
息子を守るというのが亡き妻との約束。
 
その頃、従兄弟同士のロシアの皇帝ニコライ2世とドイツの皇帝ヴィルヘルム2世、
イングランドの国王ジョージ5世の間で争いが起きそうな気配。
戦いたくて仕方のないニコライとヴィルヘルム、揉めたくはないジョージ。
それぞれの側近に世界の破滅を望む黒幕率いるスパイがいた。
 
静観していることができなくなった公爵は、妻との約束を破り、
自邸の地下室で密かに調べていた作戦をコンラッドに打ち明けるのだが……。
 
プロローグから涙目になりました。
目の前で妻を殺された公爵を演じるレイフ・ファインズの表情。
“007”シリーズのMと似た役柄といえなくもないのに、こっちのほうが温かみがある。
 
コンラッド役のハリス・ディキンソンは父親に反発して前線に出ることを志願します。
父親の言っていたことがわかったときの彼にも泣かされます。
息子を喪い、失意の中から立ち直れない公爵の姿にもまたまたジワーっと涙が。
 
公爵の使用人、ポリー役のジェマ・アータートンにはシビれました。
「まったく、男って」と言うときの彼女はたまらなくカッコイイ。
同じく使用人のショーラ役のジャイモン・フンスーもよかったなぁ。
3つの国の君主がみんな同じ顔だと思ったらトム・ホランダーの一人三役だった(笑)。
覚えておいでですね、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)のマイアミですよ。
踊る僧侶(笑)ラスプーチンをリス・エヴァンスが怪演しています。
 
これだけ殺戮シーンがあるのにこんなこと言うのもどうかと思うけど、
反戦映画のように感じました。
 
黒幕はわりとすぐにわかります。意外と小粒でイマイチではある。
でも面白かった。このシリーズは大好きだ。
 
使用人のネットワークをナメるなよ。

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