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『1917 命をかけた伝令』

2020年03月09日 | 映画(あ行)
『1917 命をかけた伝令』(原題:1917)
監督:サム・メンデス
出演:ジョージ・マッケイ,ディーン=チャールズ・チャップマン,マーク・ストロング,
   クレア・デュバーク,コリン・ファース,ベネディクト・カンバーバッチ他
 
109シネマズ箕面にて。
 
サム・メンデス監督が彼の祖父アルフレッド・メンデス氏から聞いた話を基にしたそう。
エンドロールでお祖父さんへの謝辞も述べられています。
 
1917年4月6日、ヨーロッパは第一次世界大戦の真っ只中。
西部戦線ではドイツ軍が後退しはじめ、
連合軍はこの好機を逃す手はないと、一気にドイツ軍を叩くことを決める。
 
そんな中、イギリス軍のエリンモア将軍から呼びつけられた若い兵士ふたり。
トム・ブレイクとウィル・スコフィールドは将軍の話を聞いて驚く。
航空偵察をおこなったところ、ドイツ軍の後退は罠であることがわかったという。
もしも連合軍がドイツ軍の後退を鵜呑みにして総攻撃をかければ、
引き込まれたところでドイツ軍が待ち構えているというのだ。
 
ドイツ軍を叩こうと進撃中のデヴォンシャー連隊に
なんとしてでも攻撃中止を伝えなければならないが、電話線は切れている。
直接走って伝えに行くしかなく、それを命じられたのがトムとウィル。
 
デヴォンシャー連隊にはトムの兄ジョセフもいる。
兄を救いたい一心で命令を受けたトムに対し、
ウィルは白昼に向かっても撃たれるに決まっていると主張するが、トムは出発。
致し方なくウィルもついて行くのだが……。
 
昨年から何度も目にしていた予告編。
「全編ワンカット」の触れ込みに、全編ワンカットがホンマなら凄いけど、
そんなことできるんかいな、無理やろと思っていました。
正確には「全編ワンカットで撮影したように見える」、そういう撮り方。
実際そう見えます。緊迫感が凄くて圧倒されました。
 
前途は当然多難。
ドイツ軍が後退したとはいえ、彼らがいた場所には爆弾も仕掛けられている。
別の隊と出会って車に乗せてもらったものの、道はぬかるんでいるし、
橋が壊されていて思うように前には進めない。
やっぱり自分の足で歩くしかなくなってしまうのです。
 
ホラー映画でもサスペンス映画でもないのに、
戦場で何が起こるかわからないからやけに緊張して、
座席の上でなんどかビクッとしました。
 
任務を果たしたところで戦争は終わらない。
しかも明日になればまた違う伝令が届くかもしれない。
戦うことが何になるというのか。
 
最後まで走り通すことになるウィル役のジョージ・マッケイと、
途中で命を失ってしまうトム役のディーン=チャールズ・チャップマンを除けば、
あとはちょこっと映る程度。
なのに将軍役のコリン・ファース、大尉役のマーク・ストロング
大佐役のベネディクト・カンバーバッチの素晴らしい存在感。
 
重い。
すっごく見応えがあります。

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