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原作:綿矢りさ 主演:上戸彩
そもそも「綿矢りさ」が17歳(書いたのはもっと前?)で、これを発表したという事実が衝撃だ。それが、本を手に取った時のわたしの第一印象である。
そして、彼女の成功に対する多少の僻みと嫉妬から、ややネガティブな評価が頭の中を過ぎり、彼女のことを「随分とおませな女の子」だと断定する。
今、思えば、なんて了見の狭い。
しかし、読み進むにつれて、次第に考えは変化していく。
早熟な天才? わたしは、彼女の才能に得体の知れないものを感じ始めた。
いや、多少ニュアンスが違うな。
これまであまり類例を見ない新感覚の文体に大いなる可能性を感じたと言うべきだ。
不思議な感性に満ち溢れている。
ここからは、DVDのレビュー。
主人公の「野沢朝子」は、恋人を失った喪失感から自暴自棄となり、その空虚さから登校拒否となる。この事実は、最初のうちは伏せられたまま物語が進展していく。彼が学校の担任の先生の”sweet heart”であるということと、心象風景のような不思議な場所での密会のシーンがそれを暗示しているだけだ。
この心象風景を軸に現実世界の出来事が並行的に進行していくのだ。
そして、物憂いような「上戸彩」のナレーションが挿入される。
それと好対照の軽妙なタッチで描かれる現実世界のシーンでは、17歳の女子高生のリリカルな雰囲気がこの作品からはダイレクトに伝わってくる。これは全編に流れるBGMのせいなのか、それとも映像の故なのかは判らない。この雰囲気は、原作から私が得ていた印象とは、かなり離れたものだった。多分、今一度、原作を読み直してみても、もはやこのDVDのイメージでしか読めないだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/a8/a2ebe849c98ff4d9ebfeb5bb7d252964.jpg)
「野沢朝子(上戸彩)」と「青木かずよし(神木隆之介)」との会話における絶妙な間と、じわっと込上げてくるユーモア。彼らのほとんどダジャレ的(ある意味オジサンギャグに近い)な会話のやりとりに、一瞬、子供らしい幼さが垣間見えたかと思うと、次の瞬間には、極めて醒めた眼で大人の社会を見詰るシニカルな社会観察眼に驚く。
「青木かずよし」君の妙に大人びた言動には、そう言えば、わたしにも妙に背伸びをして大人になりたかった時期があったなと思わず微笑んでしまった。
そして、なりよりも見入ってしまったのは、「上戸彩」の表情の豊かなところだ。
これこそが彼女の「一般的なアイドル」と一線を画するところだと思う。「上戸彩」には類稀な表現力が備わっているのだ。彼女はもはや日本を代表する女優のひとりだ。
彼女を初めて銀幕で観た「あずみ」で、そのことは十分理解していたつもりだったが、今回の作品で一層その想いを強くした。
押入れチャット嬢というアルバイトを通じて、「野沢朝子」は自己再発見ができるのか、その結末はやはりご自身の眼で確かめて欲しい。
「インストール」はどちらかというと地味な作品であり、万人向けではないが、「上戸彩」ファンは必見の作品と言える。
ハートは、ますまずの1.5個というこで・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heart.gif)
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そもそも「綿矢りさ」が17歳(書いたのはもっと前?)で、これを発表したという事実が衝撃だ。それが、本を手に取った時のわたしの第一印象である。
そして、彼女の成功に対する多少の僻みと嫉妬から、ややネガティブな評価が頭の中を過ぎり、彼女のことを「随分とおませな女の子」だと断定する。
今、思えば、なんて了見の狭い。
しかし、読み進むにつれて、次第に考えは変化していく。
早熟な天才? わたしは、彼女の才能に得体の知れないものを感じ始めた。
いや、多少ニュアンスが違うな。
これまであまり類例を見ない新感覚の文体に大いなる可能性を感じたと言うべきだ。
不思議な感性に満ち溢れている。
ここからは、DVDのレビュー。
主人公の「野沢朝子」は、恋人を失った喪失感から自暴自棄となり、その空虚さから登校拒否となる。この事実は、最初のうちは伏せられたまま物語が進展していく。彼が学校の担任の先生の”sweet heart”であるということと、心象風景のような不思議な場所での密会のシーンがそれを暗示しているだけだ。
この心象風景を軸に現実世界の出来事が並行的に進行していくのだ。
そして、物憂いような「上戸彩」のナレーションが挿入される。
それと好対照の軽妙なタッチで描かれる現実世界のシーンでは、17歳の女子高生のリリカルな雰囲気がこの作品からはダイレクトに伝わってくる。これは全編に流れるBGMのせいなのか、それとも映像の故なのかは判らない。この雰囲気は、原作から私が得ていた印象とは、かなり離れたものだった。多分、今一度、原作を読み直してみても、もはやこのDVDのイメージでしか読めないだろう。
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「野沢朝子(上戸彩)」と「青木かずよし(神木隆之介)」との会話における絶妙な間と、じわっと込上げてくるユーモア。彼らのほとんどダジャレ的(ある意味オジサンギャグに近い)な会話のやりとりに、一瞬、子供らしい幼さが垣間見えたかと思うと、次の瞬間には、極めて醒めた眼で大人の社会を見詰るシニカルな社会観察眼に驚く。
「青木かずよし」君の妙に大人びた言動には、そう言えば、わたしにも妙に背伸びをして大人になりたかった時期があったなと思わず微笑んでしまった。
そして、なりよりも見入ってしまったのは、「上戸彩」の表情の豊かなところだ。
これこそが彼女の「一般的なアイドル」と一線を画するところだと思う。「上戸彩」には類稀な表現力が備わっているのだ。彼女はもはや日本を代表する女優のひとりだ。
彼女を初めて銀幕で観た「あずみ」で、そのことは十分理解していたつもりだったが、今回の作品で一層その想いを強くした。
押入れチャット嬢というアルバイトを通じて、「野沢朝子」は自己再発見ができるのか、その結末はやはりご自身の眼で確かめて欲しい。
「インストール」はどちらかというと地味な作品であり、万人向けではないが、「上戸彩」ファンは必見の作品と言える。
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TVドラマを知らなかったんですけど、国営の大河に「ああ、そう言えばめちゃ上手な子役のせいで、タッキーのヘタさが歴然」と書いてあった その子なんですね
映画の方は見ていないので、機会があったら見てみたいです。
なんか、かなり原作と違うみたいですね。
ちなみに、原作の方は斜め読みで充分だと思います(笑)
それだけでもみる価値あるかもです(笑
ネットの世界がもうちょっとうまく描かれていれば
かなりいい線までいったと思うんですが・・・・
では~
多分、それは、彩ちゃんや神木君の魅力のおかげであって、普通は、原作のある場合は、映像作品の方が良くないって感じられがちですよね。
わたしの僻みや小説を読む際に読者に求められる想像力のなさも影響しているとは思いますけれども、やはり、受賞後、次々と良い作品を発表しなければ、小説家の場合、評価が難しくなってきます。
作品耳にしないですね
やる気なくなっちゃったんでしょうかね
それよりも、もしも、出版社の思惑で新作が出てこないのだとしたら、可哀想。