minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

入院録(その3)~ナースコール~

2013年12月29日 | 入院録
ナース・コール・・・入院患者にとっては、命綱だ。私の場合は首から下が完全麻痺状態だったから、マイクのようなものがベッドに取り付けられた。息を吹きかけると反応して、ナースステーションに判る仕組みだ。この調整具合が、なかなか難かしい。最初のうちは感度が良すぎて、通常の呼吸で反応してしまい、その都度、ナースの方々が私の病室に駆けつける事態となった。こういうことが続くと、「どうせ、また誤作動だわ」と思い、 . . . 本文を読む

入院録(その2)~高気圧酸素カプセル~

2013年12月28日 | 入院録
意識が戻った時は、激痛で叫んでいた。全身の筋肉が「こむら返り」をしているような痛みだった。特に両足のふくらはぎの痛みは耐えがたかった。「お願いーーーっ、だれか足の親指を反らしてっ」ふくらはぎが攣った時、いつもそうして治していたからだ。だれかが「やってますよ。どうですか?」と応える。でも、少しも痛みは収まらない。「もっと、もっとしてーーー」「限界までやってます。これ以上は無理よ」・・・そうなのだ。痛 . . . 本文を読む

孤閨を保つ

2013年12月24日 | ひとりごと
一人で寂しいクリスマスを過ごしている。 ケーキもチキンも何もない。 冷めたインスタントコーヒーを啜りながら、 録画したテレビドラマを見ている。 リアルなテレビ番組はクリスマス一色だから、とても見ていられない。 そんなのを見たら、孤独感が募るだけだ。 こういう状態を、少し気取って言うと、どうなるのだろうか。 「弧閨(こけい)を保つ」 ・・・妻(女)にとっていつもそばに居てほしいと思う夫(男)が長 . . . 本文を読む

入院録(始まり)

2013年12月18日 | 入院録
怪我をして、救急車で病院に緊急搬送され、意識が戻った時、最初に感じたのは、全身の筋肉の猛烈な痛みだった。遠くで担当医の声がする。「大丈夫ですか? 足は動きますか? 手は動きますか? 私の言っていることは判りますか?」私は身体を動かそうとしたが、ぴくりとも動かない。「首の骨が折れて、脊椎を損傷してますね。 ・・・・ 首から下が完全麻痺と ・・・ うーむ、一生起きられないかもしれない ・・・ ・・・  . . . 本文を読む

リハビリ(その3)~身体障害者手帳~

2013年12月16日 | リハビリ
自宅療養では、パソコンの前に座ることからスタートした。最初のうちは、パソコンの電源を入れ、パスワードの入力をしたら、もう、そこで限界だった。座っていられるのも、10分が精一杯だった。マウスをクリックできるようになるまでが大変だった。マウスに触るために、手を持ち上げると、腕が抜け落ちるように感じ、肩や上腕筋がとても痛い。手首から先の感覚がなく・・・・・・こう書くと、何も感じないのかと思われてしまうだ . . . 本文を読む

リハビリ(その2)~自宅療養開始~

2013年12月15日 | リハビリ
去年の今頃、私は退院して自宅療養となった。全快したわけではなく、法定の入院期間が経過したからだ。お金がなくて、部屋に置くレンタルテレビ代すら払えなかった私は、病院(回復期転院先)としても、早く出て行って貰いたい患者の一人だったろう。私の「ひがみ」だろうけれど、病院側の「早く出て行って貰いたい」オーラを全身で感じていた。最初に入院した病院で限度額申請をしていたおかげで、月額10万円以上の個人負担はな . . . 本文を読む

2013年12月10日 | ひとりごと
何故、こんなに調子が悪いんだろう・・・ そう思った。 朝のうちは、そうでもなかったのだけれど、 だんだん身体中が痛くなってきて、痺れも広がり、動けなくなった。 夜になって、這う這うの体で食事を摂り、薬を飲む段になって、 ようやく気がついた。 朝飲むべき薬を飲み忘れていたのだ。 あらためて、薬の効果、ありがたさを思い知らされた。 昨日のことである。 きちんと薬を飲むことは、今の私にとって、と . . . 本文を読む

リハビリ~日常生活でのリハビリ~

2013年12月07日 | リハビリ
寒くなって、身体の痛みがひどくなった。そして、一層、身体が動きにくくなってきた。身体中の筋肉が、私の意思にお構いなく、一斉に収縮し続けるのだ。左肩は切傷があるかのような痛みが、ずっと続いているし、足の甲は、ぱんぱんに腫れている。それでも、こうしてパソコンで文章を書けるまでに回復したのは、本当に幸せなことだ。外界との連絡が途絶えることがないように、怪我をして入院した当初から・・・首から下が完全麻痺と . . . 本文を読む