minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

再会

2006年08月20日 | ショート・ストーリー
偶然に、昔の友に会った。 街をぶらぶらしていたら、彼の方から声をかけてきたのだ。 もう何年ぶりになるだろう。本当に久しぶりの再会だった。 「元気にしてたかい」 彼はそう言った。 「ええ・・・。まあね」 わたしは少し言いよどんだ。 「うん? どうかしたのかい?」 昔から詮索好きの彼は、さっそくわたしに訊いてきた。 「もう。あんたの何にでも首をつっこみたがるくせ、昔のまんまね」 彼はわたしを居酒屋に誘 . . . 本文を読む

熱が出て・・・

2006年02月16日 | ショート・ストーリー
熱が出て、寝込んだ。 うなされて眠っていると、いろんな夢を見た。 ひどくエロチックな夢だった。 あれは、大学生の頃だった。 彼とドライブに行った時のことだと思う。 空が抜けるように蒼い初夏の1日だった。 わたしは、その日に備えて、お弁当を作った。 サンドイッチとスープとコーヒーと・・・。 10時頃、彼がわたしを迎えに来た。 わたしは用意したお弁当を持って、いそいそと彼の車の助手席に乗り込んだ . . . 本文を読む

電話で・・・・・・

2006年02月15日 | ショート・ストーリー
わたしが、まだ高校3年生の頃だった。 わたしに彼がいるのを知っていながら、 わたしに「好きだから、付き合ってくれ」と告ってきた同級生の男の子がいた。 仮に、彼の名前をK君としておこう。 K君は生徒副会長を務めるほど学友や先生方の信頼が厚く、スポーツ万能、学校の成績も抜群だった。わたしたちの通っていた高校は、地元では有名な進学校だったが、K君は期末テストとか全国模試では、いつも学年で10番く . . . 本文を読む