私が以前ITの授業を持っていた大学でお世話になった担当職員の男性が転職したがっている、という話は、私と一緒に授業を持っていた60代の女性から聞いてたんですが、いよいよ本格的に転職活動をすることにしたらしい。
彼の希望はIT関係。
ついては、ITの現場に返り咲いた私からのアドバイスなど、現場の生の声を聞きたい・・・みたいな話になりまして。
おそらくですが、彼が自発的に、というより、私の授業を引き継ぎ、今でもその大学で講師を続けている60代の女子が、親切心から
「みきさんを呼んで一緒に話を聞きましょう!」と提案した可能性が高いとは思います(笑)
で、3人でお茶でもしながら話をしましょう となったのが先月始めの日曜午後。
60代女子の住む場所から二駅先のギリ名古屋市のとある駅。
転職希望男子は車で、私と彼女は地下鉄で移動。
男子が車で来ることは事前に聞いていたので、国道沿いのファミレスやコメダ珈琲など、万が一話しが長引いても気を遣うことのない、かつ、値段的にもプレッシャーのかからない場所へ彼の車で移動すればいいと考えていた。
ところがです。
さぁどこで話そう・・・となった途端、60代女子から出た言葉は・・・・
「ここから歩いて5分ほどのところに、オシャレでコーヒーとケーキが美味しい地元で有名な喫茶店があるんです。そこにしましょう!」
これにはびっくりした私。
即座に、雨の中歩くのはどうだろう、それに彼の車をここに置き去りにする訳にはいかないし・・・と、もっともらしい意見を言い、車で幹線道路に出て、長時間いても苦にならないファミレスを探そうと提案した。
すると・・・・
「何を言ってるんですか!せっかくの集まりにファミレスだなんて・・・(苦笑)5分なんてすぐですよ?日頃の運動不足解消も兼ねて歩きましょう!本当にオシャレなお店なんです。一度行きたかったんです。さっ!行きますよ!」
と、レッツゴー的な感じで歩き出す始末(笑)
さすがに彼が、「車を置き去りにするわけにはいかないので、だったらそのお店まで車で行きましょう。乗ってください!」と慌てて助言し、雨の中歩くことは避けられた。
ていうか、この時点で彼女のイチオシのオシャレなコーヒー屋さんに決定になってしまったわけですが、そんなことより何より、たかが徒歩5分の場所に車で乗せてもらうことを申し訳ないと遠慮しだす彼女。
いやぁー そこ遠慮するとこちゃうし(笑)
駅前に車置いてったら駐禁でやられるっての。
これだから車生活を経験したことのないオバちゃんって・・・と思いながら、私は
「駐禁でやられるからダメだって。彼もこう言ってるんだし、乗せてもらいましょう」と少しきつめに言い、彼女を納得させた。
彼女の提案した地元では有名(らしい)そのお店。
3時という時間帯もあってか、ケーキセット目当てのお客さんで混雑しており、待合で待たされ(これも想定外)15分後にようやく席へ。
くっそー ファミレス行ってたら絶対すぐに座れたのに~ と私は内心ちょっとイラッとしながら席についた。
さて、席にも付いたし、さぁオーダーです。
ここで、何故に私がファミレスを推したのか、の説明を。
雨で歩くのが嫌だった。。。てのは多少なりともありますが(笑)本当の理由は『彼が払う気でいるかも?』と考えたからです。
だって、そもそもこの集まりは彼の転職相談です。
私達は彼のために時間を作り、彼のためにわざわざ移動してきたわけです。
年下だろうとなんだろうと(彼は37歳既婚)常識的な男子であれば払う気でいる可能性は高い。
(というか、私だったら払う絶対に)
ご馳走してもらうかもしれない。。。と考えた時、明らかに値段が高いと思われるお店を指定できますか?
できないですよね?
話をもとに戻します。
どうぞどうぞとメニューを広げるオバちゃん(もうオバちゃんと呼ぶことにします(笑))
ケーキセットをオーダーする気満々の気配。
37歳男子は「僕はコーヒーで」とはなっからケーキをオーダーする気はない模様。
私もアイスコーヒーに決め、さぁオバちゃんは何をオーダーする気だ?
「私はモンブランとアールグレイのセットにします。みきさん?えぇ?ケーキは?美味しいですよここのケーキ」
「いや私は大丈夫です」
「ダイエットも時と場合ですよ?(笑)ケーキ食べましょうよケーキ」
くぅうううううううう
ダイエットとかそんな理由ちゃうわ。
1000円を超すケーキセット。
確かに大きなモンブランは美味しそうだったけどさ(笑)
結局支払いは完全割り勘になったんですけどね。
なんていうかさぁ、奢ってもらいたいわけではないし(この場合は)払ってもらって当然 とも思いませんが、自分の分は自分で払うのが当然 と、決めつけるのもどうかと思うんです。
自分の分は自分で払うという確固たるルールが存在している彼女には、彼が払う気だったかもしれない・・・という発想はないわけです。
発想がないから自分の食べたいものを正々堂々とオーダーする。
そして彼は(もしかしたら払う気でいたかもしれないのに)払いにくくなった。
彼も彼なんですけどね。
金額がどうあれ、「ここは僕が!」と男気を出す事もできたのにそれをしなかった。
ま、全ては私の想像なので本当のところはわかりませんが、はっきりと言えるのは、奢り、奢られ慣れていないと、こういう場合にスマートな対応ができないということです。
となると、「奢り、奢られの経験が少ないとスマートな対応ができひんやん!アカンやん・・・」と短絡的に思っちゃいます?(笑)
いやいや そうではないです。
人は、実体験を以てしか蓄積されないタイプと、実体験はなくてもシミュレーションで蓄積されるタイプの2つあると思っています。
で、今回のケースになぞらえシミュレーションすべきは、支払いのスマートさ・・・ではなく、誰かにお世話になった場合、感謝の気持ちをどう返すか、という、人としての基本の部分だと思います。
この基本部分に沿って考えれば、どのタイミングでどのように返すか、自ずと答えが出るのではないでしょうか。
人に何かをしてあげる立場の場合もこれに然り。
相手に過度なお礼をさせないという配慮をシミュレーションすべきだと思うのです。
どっちの立場であれシミュレーションができていれば、
「乗ってください。お店は決めてあります!」
と、堂々とプレッシャーを感じないお店に連れていけるし、
「オシャレなお店でケーキセットが食べたい!」
との主張もできなくなる。
そういうことだと思うのです。
余談ですが、旦那がたまに食事をする、前の会社で一緒だった後輩くんがいます。
後輩とは言え、年齢は1個しか変わらないし、どっちにしろいい歳したおっさん同士なのですが、支払いは大概旦那がするそうです。
「支払いはいつもあんたって決まってるの?」と私が一度聞いたことがあります。
すると旦那が言いました。
「決まってるわけじゃないよ。けどさ・・・」
旦那は面白そうに続けました。
「あいつ、俺より高いものを絶対に頼まないんだよ(笑)好きなもの頼めばいいじゃんって言っても『お任せします。同じものでいいです』って絶対に主張しないんだ。で、まぁしゃーないかぁってなるやん?(笑)」
気持ちよく支払わせる事のできるこの後輩くん。
それだけではなく、後輩くんは必ず「奥様に」と、旦那にちょっとした手土産をくれるんです。
ミスドのドーナツ5個だったり、旅行に行った際のちょっとしたお菓子だったり・・・。
さすが!と思いました(笑)
そういうことだよね?
彼の希望はIT関係。
ついては、ITの現場に返り咲いた私からのアドバイスなど、現場の生の声を聞きたい・・・みたいな話になりまして。
おそらくですが、彼が自発的に、というより、私の授業を引き継ぎ、今でもその大学で講師を続けている60代の女子が、親切心から
「みきさんを呼んで一緒に話を聞きましょう!」と提案した可能性が高いとは思います(笑)
で、3人でお茶でもしながら話をしましょう となったのが先月始めの日曜午後。
60代女子の住む場所から二駅先のギリ名古屋市のとある駅。
転職希望男子は車で、私と彼女は地下鉄で移動。
男子が車で来ることは事前に聞いていたので、国道沿いのファミレスやコメダ珈琲など、万が一話しが長引いても気を遣うことのない、かつ、値段的にもプレッシャーのかからない場所へ彼の車で移動すればいいと考えていた。
ところがです。
さぁどこで話そう・・・となった途端、60代女子から出た言葉は・・・・
「ここから歩いて5分ほどのところに、オシャレでコーヒーとケーキが美味しい地元で有名な喫茶店があるんです。そこにしましょう!」
これにはびっくりした私。
即座に、雨の中歩くのはどうだろう、それに彼の車をここに置き去りにする訳にはいかないし・・・と、もっともらしい意見を言い、車で幹線道路に出て、長時間いても苦にならないファミレスを探そうと提案した。
すると・・・・
「何を言ってるんですか!せっかくの集まりにファミレスだなんて・・・(苦笑)5分なんてすぐですよ?日頃の運動不足解消も兼ねて歩きましょう!本当にオシャレなお店なんです。一度行きたかったんです。さっ!行きますよ!」
と、レッツゴー的な感じで歩き出す始末(笑)
さすがに彼が、「車を置き去りにするわけにはいかないので、だったらそのお店まで車で行きましょう。乗ってください!」と慌てて助言し、雨の中歩くことは避けられた。
ていうか、この時点で彼女のイチオシのオシャレなコーヒー屋さんに決定になってしまったわけですが、そんなことより何より、たかが徒歩5分の場所に車で乗せてもらうことを申し訳ないと遠慮しだす彼女。
いやぁー そこ遠慮するとこちゃうし(笑)
駅前に車置いてったら駐禁でやられるっての。
これだから車生活を経験したことのないオバちゃんって・・・と思いながら、私は
「駐禁でやられるからダメだって。彼もこう言ってるんだし、乗せてもらいましょう」と少しきつめに言い、彼女を納得させた。
彼女の提案した地元では有名(らしい)そのお店。
3時という時間帯もあってか、ケーキセット目当てのお客さんで混雑しており、待合で待たされ(これも想定外)15分後にようやく席へ。
くっそー ファミレス行ってたら絶対すぐに座れたのに~ と私は内心ちょっとイラッとしながら席についた。
さて、席にも付いたし、さぁオーダーです。
ここで、何故に私がファミレスを推したのか、の説明を。
雨で歩くのが嫌だった。。。てのは多少なりともありますが(笑)本当の理由は『彼が払う気でいるかも?』と考えたからです。
だって、そもそもこの集まりは彼の転職相談です。
私達は彼のために時間を作り、彼のためにわざわざ移動してきたわけです。
年下だろうとなんだろうと(彼は37歳既婚)常識的な男子であれば払う気でいる可能性は高い。
(というか、私だったら払う絶対に)
ご馳走してもらうかもしれない。。。と考えた時、明らかに値段が高いと思われるお店を指定できますか?
できないですよね?
話をもとに戻します。
どうぞどうぞとメニューを広げるオバちゃん(もうオバちゃんと呼ぶことにします(笑))
ケーキセットをオーダーする気満々の気配。
37歳男子は「僕はコーヒーで」とはなっからケーキをオーダーする気はない模様。
私もアイスコーヒーに決め、さぁオバちゃんは何をオーダーする気だ?
「私はモンブランとアールグレイのセットにします。みきさん?えぇ?ケーキは?美味しいですよここのケーキ」
「いや私は大丈夫です」
「ダイエットも時と場合ですよ?(笑)ケーキ食べましょうよケーキ」
くぅうううううううう
ダイエットとかそんな理由ちゃうわ。
1000円を超すケーキセット。
確かに大きなモンブランは美味しそうだったけどさ(笑)
結局支払いは完全割り勘になったんですけどね。
なんていうかさぁ、奢ってもらいたいわけではないし(この場合は)払ってもらって当然 とも思いませんが、自分の分は自分で払うのが当然 と、決めつけるのもどうかと思うんです。
自分の分は自分で払うという確固たるルールが存在している彼女には、彼が払う気だったかもしれない・・・という発想はないわけです。
発想がないから自分の食べたいものを正々堂々とオーダーする。
そして彼は(もしかしたら払う気でいたかもしれないのに)払いにくくなった。
彼も彼なんですけどね。
金額がどうあれ、「ここは僕が!」と男気を出す事もできたのにそれをしなかった。
ま、全ては私の想像なので本当のところはわかりませんが、はっきりと言えるのは、奢り、奢られ慣れていないと、こういう場合にスマートな対応ができないということです。
となると、「奢り、奢られの経験が少ないとスマートな対応ができひんやん!アカンやん・・・」と短絡的に思っちゃいます?(笑)
いやいや そうではないです。
人は、実体験を以てしか蓄積されないタイプと、実体験はなくてもシミュレーションで蓄積されるタイプの2つあると思っています。
で、今回のケースになぞらえシミュレーションすべきは、支払いのスマートさ・・・ではなく、誰かにお世話になった場合、感謝の気持ちをどう返すか、という、人としての基本の部分だと思います。
この基本部分に沿って考えれば、どのタイミングでどのように返すか、自ずと答えが出るのではないでしょうか。
人に何かをしてあげる立場の場合もこれに然り。
相手に過度なお礼をさせないという配慮をシミュレーションすべきだと思うのです。
どっちの立場であれシミュレーションができていれば、
「乗ってください。お店は決めてあります!」
と、堂々とプレッシャーを感じないお店に連れていけるし、
「オシャレなお店でケーキセットが食べたい!」
との主張もできなくなる。
そういうことだと思うのです。
余談ですが、旦那がたまに食事をする、前の会社で一緒だった後輩くんがいます。
後輩とは言え、年齢は1個しか変わらないし、どっちにしろいい歳したおっさん同士なのですが、支払いは大概旦那がするそうです。
「支払いはいつもあんたって決まってるの?」と私が一度聞いたことがあります。
すると旦那が言いました。
「決まってるわけじゃないよ。けどさ・・・」
旦那は面白そうに続けました。
「あいつ、俺より高いものを絶対に頼まないんだよ(笑)好きなもの頼めばいいじゃんって言っても『お任せします。同じものでいいです』って絶対に主張しないんだ。で、まぁしゃーないかぁってなるやん?(笑)」
気持ちよく支払わせる事のできるこの後輩くん。
それだけではなく、後輩くんは必ず「奥様に」と、旦那にちょっとした手土産をくれるんです。
ミスドのドーナツ5個だったり、旅行に行った際のちょっとしたお菓子だったり・・・。
さすが!と思いました(笑)
そういうことだよね?
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