聴いてもらえる学校 - 箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜
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箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

聴いてもらえる学校

2016年08月12日 10時50分17秒 | 教育・子育てあれこれ

一般的に言って、円滑な人間関係を築くうえで、「聴く」ことは大事だと思います。

とりわけ、学校の教員には、子どもの話を聴くことが求められます。

朝、生徒に会うと、服装の乱れた子に対して、開口一番、「なんや! その格好は!」というかわりに、「おはよう」と言います。

「朝ごはん食べてきた? 今日も元気そうやね」と、その子の健康状態や体調を聞きます。

このように先に聞くことから始める教員は、子どもから話を聴くのが上手です。

ただし、聴くためには我慢強さが必要です。相手をわかりたいという気持ちや愛情があり、誠実な態度が必要です。

ポンポンと指示を出し、注意したり、指導したり、指図、助言することは、「聴く」よりも簡単です。しかし、ジッと「聴く」ことは時間がかかります。

「生徒は、こうあるべき」と、生徒を、ただそうとする前に、あるがままの生徒の心や気持ち、感情を、一歩離れて客観的に感じとろうと努めることが、「聴く」ということです。

保健室などに来る生徒の中には、体調の優れない、ケガの手当を求めてやってくる以外に、「聴いてもらい」にやってくる子がいます。

先ず聴くのは、生徒を甘やかしているのではありません。生徒が話をよく聴いてもらえる学校は、落ち着いてきます。

なお、「聴く」ことは大事と感じ、「聴く」スキルを持っていたとしても、それだけでは足りません。

何よりも教員の側に「聴きたい」という気持ちがなければなりません。

この「聴きたい」という気持ちで生徒に接する教員が多いほど、生徒に安心とゆとりの心情を生み出します。

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